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詩など


名前

私の名前には
花の名前がはいっているから
まあ
1年に数回は
思い出してもらえるかもしれないけど
君の名前には
星の名前がはいっているから
私は空を見上げるたび
君にさいなまれなければならない

ブランコ

ブランコに乗ったとき
たかくて
こわくて
「死んじゃう」と君はいったね
わたし
こんなにふわりと飛んで行けるほど
死が
楽ではないこと
しってる


思わせぶり

ふざけんな、といいたい
みるみるうちに心にずかずか入ってきて
べたべたと色を塗ったくせに
塗装をしないで帰らないでよ
いずれ
私の涙で
ぐちゃぐちゃになって
もう君が好きなのか分からなくなって
のこるのは剥がれた壁だけ
それをずっと
なぞっているだけ

既読

ついても
つかなくても
キスマークは
きえない。

重い

あぁよかった
太ったのは君のせいだったんだ
愛やら恋やらしてるうちに
こんなに重くなりました
君も同じだけ
重くなったはずだよね
そうだよね

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

志望校落ちたら私の奥まで入ってこればいい

ルネサンスを日本史選択の君に届けてあげよう

君の髪が黄色くなったからひまわりの花びらをちぎった

蚊に刺されたら君の八重歯だと思うことにする

女の子はコントローラーのボタンじゃないんだよ

裁縫セットはないよでもねその唇は私だけが縫えるの

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