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中国日誌

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中国生活の記録。異国の地で構築されていく記憶の世界。
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2022年9月の記事一覧

【中国日誌】405日目 22.9.29

歪む世界。倫理で満たされた私の世界が軋んでいる。会社に対する不信感。陰謀の世界が、私の目の前に迫ってきているような感覚。私の知りたくない世界。私の勘違いであってほしいという、心。それは未知の世界に対する不安。しかし、知ることで解消される不安からの喜びへの期待。私は、目的を見失わなければ、どのような結果になろうとも、悪い方へは行かない。世界観の創造とは未知が既知に変わることで、更なる前進が得られる。

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【中国日誌】404日目 22.9.28

私というキャラクターは立場や環境が変われば簡単に移ろうことを知った。ある意味、恐怖である。以前の私が、今の変わった私を、それは本当の私ではないと言ってくる。しかし、実際、今の私はそういうキャラクターなのである。この過去と現在の自己矛盾に苦しむこの頃。人間とは本当に面白い。こんなに人は変わるものかと。アイデンティティの生存本能が警鐘を鳴らす。しかし、アイデンティティの唯一主義に固執しなければ、この警

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【中国日誌】403日目 22.9.27

眠いと自分に言い聞かせる。本当に眠いからである。しかし、理性は納得せず頭を使い続ける。そのせいで、眠ることができなくなることがある。そう、今回は体が眠いと言っているから、眠るのである。体の声に静かに耳を傾け、理性が体を正しい方向へと導くのである。理性が前日までの思考に依存した結果、体の意思とは逆の判断を下すことがある。そういった、誤った状態に陥らない為にも、体の声に耳を傾けることが重要なのである。

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【中国日誌】402日目 22.9.26

眠れない。悲観主義者は悪いこととして捉える。私もその一員であった。しかし、そこから脱退することにした。まだ、根付いた思想、その後遺症は残るモノの、少し楽観的に見れるようになった。眠れないのは私が眠れないのではない。私が憑依したこの体が眠らないのである。そして、体は私の意思とは関係のないところで様々な判断を下す。私では認識不可能な複雑系を担当するのが体ということである。そんな体が眠らないことを選択し

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【中国日誌】401日目 22.9.25

夜更かしの朝。寝た時間は3時くらいであったことをいまさら思い出す。思考の流れが鈍く、感覚の鋭さが失われている。匂いの感覚か、音の感覚か、全体の感覚か。まあ、いずれにせよ鈍く流れゆく世界であった。しかし、人は調子が悪い理由があると、そうなるのものだと決めつけてしまうが、実際は、意外にも、その観念は切り抜けれるものである。集中、没頭すれば、鈍った脳は活性化し始める。睡眠不足だろうと、睡眠周期が乱れよう

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【中国日誌】400日目 22.9.24

久しぶりの夜更かし。それは意図的な夜更かしという意味である。不眠で寝れないときの夜更かしとは別のである。そんな久しぶりの夜更かしは、罪悪感とともに、何かしら懐かしい匂いを感じた。夜更かしのにおいと言うやつである。感覚と匂いとは面白く関連している。眠くないのに、脳のどっかの機能が鈍くなってきて、だけれども意識がはっきりしている、冷たい感じ。その時の匂いうというものも独特であり、やはり、懐かしい。夜更

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【中国日誌】399日目 22.9.23

眠気は古い記憶。古の記憶、歴史の教科書に書いてあったような、そんなものである。感覚的な記憶は遠いところにある。昨日は確かに眠たかったはずである。30回くらいは声に出して、眠いと言った。私は私に眠いことを信じさせようとしていたのである。洗脳の手口でもある。私は確かに眠かったといえるのも、昨日の洗脳の成果であろう。故に眠かったことは鮮明に記憶として残っているが、眠気のない今、眠いという感覚が昨日本当に

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【中国日誌】398日目 22.9.22

最近よく夢をみる。睡眠が浅いのかもしれない。でも、悪くはない。少し気が短くなってはいるが、夢をみている時は、とても楽しい。目を覚ますと、夢をみた満足感が先にある。夢はすぐに忘れてしまうのであるが。夢は目を瞑り、頭の中でイメージすると、その映像は想起されるのであるが、思考すると、徐々に夢の記憶は消えてゆき、やがて思い出せなくなる。不思議である。夢を思い出せるときは、どっかの脳の門が開いているのかもし

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【中国日誌】397日目 22.9.21

外を見て考えていた。そこで得られたアイディアは、ある程度のことはうまく説明できる。上手く説明できるがゆえに、つまらない。そのつまらなさの原因は、単純。説明が容易というのは単純すぎるということ。複雑でないものは、リアリティがない。いや、自由度がない。様々な思考が入り込む余地がない、窮屈な空間に閉じ込められたような気分になっているのである。複雑さは、関数の多さ、次元の多さである。次元とは自由度であるの

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【中国日誌】397日目 22.9.20

上書きされていく知識。知識はただ単に足されるのではなく、元ある知識に上書きされていく。重なる知識はより強い刺激の知識に覆われ、一方は隠される。知識は個々に独立するのでなく、時間をかけて有機的に繋がりを広げ、または、繋がりを弱くしていく。一方で、知識の素材は単独で存在している。独立する素材を、繋ぐ有機的な働きが生命活動であるとするのならば、知識そのものが生命と言える。生命活動に感謝を。

朝4時半に

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【中国日誌】396日目 22.9.19

以前は新鮮だった匂いや鳥の鳴き声が背景に移ろい、今意識が捉える者は自分の思考や感情のみ。それ以外は背景にすぎず、改めて私は思考と感情だけでできているのだと知る。しかし、その背景こそが私にとって余剰であり、故に美になりうるのである。副次的産物の美というものかもしれない。美の追求は余剰の中。余剰を生み出す背景に感謝を。

朝4時30分に起き、支度と日課。8時に出社。17時半に退社。少し、他人の感情の影

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【中国日誌】395日目 22.9.18

仄かに橙色がまざった白色が風景に色を与える。この光無くしては、目の前に広がる色鮮やかな風景は生まれない。風景の美しさとは、余分な光により形成されている。物質が吸収した光は私の目には届かない。故に、吸収されずに残った光だけが、風景をつくるのである。美とは余分から生まれている。私たちは余分なものを見て感動しているのである。余分なものは美しい。余分に感謝を。

朝5時半に起き、支度と日課。ピアノを2時間

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【中国日誌】394日目 22.9.17

久しぶりの倦怠感。これはマンネリ化の知らせなのかもしれない。趣味で興奮している時間は、倦怠感が湧いて出てもすぐにしぼんでなくなる。沸騰しはじめの、鍋の底から生じる気泡のようである。加熱により生じた気泡は、気泡内の蒸気圧が弱ければ、水圧に押しつぶされて消える。水圧が恍惚感であり、気泡内の蒸気圧が倦怠感。水の量が減ったのか、それとも低気圧になったのか、加熱時間が長すぎるのが原因か。マンネリ化ということ

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【中国日誌】393日目 22.9.16

ああああー。これは何を書くか思い浮かんでいないので、適当に何かを発することで、思考の起点とし、そこから、書く内容を定めようとする、そういう手法である。何も頭に浮かばないというのは、思考が混沌とした状態で、記憶のつながりが弱い状態である。物質の三態でいうなら気体の状態である。そこで、温度を下げる、圧力を上げる、連鎖成長の核を与えるなど、さまざまな手段が考えられ、私は混沌の中に成長の核を与えたのである

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