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#126:裏ミッション

会社では、年度毎の個人目標を立てたりする。

会社の目標が本部単位に割り振られ、部目標になり、それを課やチーム単位に分割し、最後にそれを元に個人目標を立てる、アレである。(もちろん違う目標の立て方もあると思うが)

その与えられた個人目標について、実は1度もピンと来たことがない。

なぜピンと来ないか?を突き詰めたことはなかったが、とにかくワクワクしないのである。何となく目標を小分けにしていく過程で、何だかすり減ってるような気がする。

シンプルに考えても、分割したビスケットを貰ってやった〜!とはならない。(しかも下手すると100分割くらいしたビスケット…)まあ、組織に雇われている会社員としては、当然甘んじて受け入れるけど、それだけ。

それはそれとしつつ、個人的には(勝手に裏ミッションと呼んでいる)別の目標を立てるようになった。最初は何となくやっていたが、自分としては割と良いので少し紹介する。

裏ミッション(具体例)

中身は決して大したものではない。
例えば以下のようなものである。

表目標:ある部門のプロジェクト支援
裏目標:プロジェクト打ち上げに呼ばれる

飲みに行きたいだけでは?と思われるが、、、
もちろんその通りである。(苦笑)

いや、裏ミッションで大事なのは、心底いいなーと思えることを目標に据えることである。しかも別に誰に見せるものでもないので、無駄に綺麗化したり、カッコつける必要はない。

支援したプロジェクトがばっちり成功すれば、楽しい打ち上げが待っているぞ、と自分の本能に訴えかけるのである。本気で何かを達成するには、頭だけで理解するのだと少し弱い。

裏ミッション(効果)

裏ミッションの効果は、目標達成に向けて頭だけでなく、本能や身体にも働きかけてコミットすることである。要するに、目標を腹落ちさせるために、ごく個人的な理由を作るイメージ。

それで俄然やる気が出るのだが、それ以外にも副次的な効果がある。

例にした「打ち上げに呼ばれる」という裏ミッションであれば、プロジェクトを支援して、それがたまたま成功するだけでは足りない。

プロジェクトの担当部門から「あの人が居てくれて助かったなー」(役割を果たす)とか、「親身になって支援してくれたなー」(一歩踏み込む)という感想がないと、なかなか打ち上げに呼ばれるに至らない。(なお打ち上げの有無はコロナや会社のカルチャーにもよる…)

ふざけた目標のようで、割と真剣に取り組むと骨のあるミッションだと気付く。会社の表向きの目標については、支援のレベル感はさておきプロジェクトが無事に終わりさえすれば、何となく達成に近い。

しかし、相手からわざわざ打ち上げに誘ってもらうには、しっかりと相手に伝わる価値を出さないとそういう話にならない。(なので、自ら飲みに誘うのはノーカウント。まあ途中で、何だかんだで飲みにいくこともあるけど)

長々と書いたが、要するに裏ミッションで仕事の目標が自分ゴトになる。他の誰がやっても特に結果が変わらない目標や仕事(表向き目標は均等に割り振るのでそうなりがち)のレベルは相手にせず、もう一段高いレベルに挑む。

…という高尚な気概で、飲みに行くことを目指すのだ。(苦笑)

もう少しマシな例

如何にもオジサン的な「打ち上げ」を目標にする以外にも、もう少しマシな目標例もある。

表目標:日本からの海外プロジェクト支援
裏目標:現地への海外出張


え、海外出張?飲み会とあんまり変わらない?
…まあ結局のところ、個人の欲求は大体同じようなことに集約される。

日本からリモートで支援するのが前提の海外プロジェクトも、最終的には、何とかして現地に出張するぞ、と裏ミッションを立ててみる。

まあ当初想定にない海外出張は、そう簡単に棚ぼたで転がりこんだりしないので、この辺りは当然ある程度、運に任せるところではある。

ただ虎視眈々とその機会を狙って準備すれば、チャンスの芽が見えた時点で全力でこじ開けることができる。手を挙げるのはもちろんだが、それまでの準備内容をアピールできる。

そうなると、表向き目標だけを追っかける受身な仕事のやり方とは一線を画すことになる。例えばその海外プロジェクトで多少トラブルがあっても、イヤーな気持ちにはならない。(なお海外のプロジェクトにトラブルはつきもの)

どう思うかといえば、チャンスきたーと心の中で呟く。なぜならここで現地をきっちり支援できたら、信頼を勝ち取れる。すると次のピンチには現地で直接支援してほしいと言われるかもしれない。もしくは、既にいよいよヤバければ今すぐにでも現地に乗り込んで支援が必要だ、となるかもしれない。

いずれにせよ、裏ミッションの現地出張に近づく足掛かりになる。なので、結果何が起きても全方位的にオールOKの無双状態。その仕事に対しては、何でもポジティブに捉えアクションが打てるようになるのだ。

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まあもちろん全ての目標に裏ミッションを立てると身体がもたない。そのため、原則、自分で裏ミッションを立てれそうな仕事に集中する。他のやらざるを得ない仕事は最低限の責任を果たすのみで、淡々となるべく短時間で済ます。

裏ミッションのススメ

昨日(2022/6/30)で今年も折り返し。

半期や四半期が終わり少し前半戦の仕事を振り返る時期かもしれない。もし何だか自分の仕事の目標がつまらないなー、最近仕事のやる気がら出ないなーと思ったら、誰にも告げずに、勝手に裏ミッションを立てることをお奨めする。

なおこれまでの裏ミッションで、1番真面目に取り組んだプロジェクトは、以下のマガジンに書いている。興味のある方は読んでいただけると嬉しいです。(ただ昨年書いたこれらを読み返すと、書きっぷりが今よりも更にぎごちなく、かつ読みにくいので何卒ご容赦を…)

今週もお仕事お疲れ様でした。

長文を読んでいただきありがとうございます。


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