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ホップの旅に、自己対話の大切さをみた。

「ポケモンを助けてあげられる、、、ポケモン博士になりたい!」

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今更ながら、ポケモン最新作「ポケットモンスターソード・シールド」の本編をクリアしました。

僕は昔からポケモンをプレイすることが好きでした。小学生の時に、ポケモン金銀をプレイしてからずっとです。

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ポケモンは子ども向けのゲームのように思えますが、そのストーリーはとても興味深いものが多いです。対人対戦も含めて、大人がプレイしても十分楽しめるゲームだと思っています。

僕が特に好きなのはブラックホワイト。主人公側の人物たちもユニークですが、敵の組織にいるNという青年には異色な魅力があります。敵ではありますが彼目線でストーリーを考えてみると、色々と思うところがあるのです。

今回プレイした剣盾で最も印象的だったのが、主人公のライバル「ホップ」の成長でした。


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ホップは、主人公のライバル兼親友という立ち位置で、常に主人公に寄りそってくれる等身大のキャラクターです。こんな幼馴染が欲しかった。

ホップを語る上で欠かせないのが、兄ダンデの存在。

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ダンデは、ポケモンバトルのチャンピオンであり、無敗記録を今でも更新しています。巷では無敵のチャンピオンと呼ばれており、実力人気ともにガラル1のポケモントレーナーです。リザードンポーズかっこいい。

そんな最強なお兄さを持つ弟ホップですが、兄を超えるという目標を持って主人公とともに旅へ出ます。

とはいえ、何をもってチャンピオンを超えたと言えるのでしょうか。

ガラル地方では、ポケモンジム8つをクリアすることで、ポケモンリーグへの挑戦が許されます。ポケモンリーグは、ポケモンジムのリーダー、そしてジムチャレンジの制覇者たちがトーナメントを行い、それに勝ち残った1人が現ポケモンリーグチャンピオンであるダンデへの挑戦権を手に入れることが出来る仕組みです。

つまり、旅当初のホップの夢は、ジムチャレンジを制覇して、ポケモンリーグへ挑戦。そこでも勝ち続けて、兄ダンデとチャンピオンをかけて勝負し、兄を超えて勝利することです。

そんなとてつもなく大きな夢を持っているホップは、その野望に恥じない実力を持つポケモントレーナーです。いつも主人公の一歩先を行き、何かと主人公を助けてくれるので、彼には感謝しかありません。

しかし、ビートという強敵にコテンパンに負けてからは、自信を失ってしまいます。僕はビートのことを「紫パーマ」と呼んでいました。彼もまた憎たらしくも憎めない魅力的なキャラクターです。

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ビートに敗戦したホップは、自分のことが情けなくなってしまいます。チャンピオンの弟で主人公の先を歩いているとはいえ、上には上にがいるのです。兄の顔に泥を塗ってしまいかねないわけです。

いつも一緒にいたポケモンを手持ちポケモンから外したり、色々なポケモンを捕まえて試したりしますが、なかなかうまくいかずにスランプに陥ってしまいます。自分のコンプレックスに、素直に向き合いすぎてネガティブになりすぎてしまう彼の姿には、思うところがある人も多いでしょう。

その藻掻きの中で、答えを導き出した彼は、一皮むけてジムチャレンジを制覇。トーナメントにも勝ち残り、決勝で主人公と対峙します。

結果は敗北でしたが、彼はとても清々しい顔をしていました。

トーナメントは、伝説のポケモン「ムゲンダイナ」の乱入により、中断されます。ホップはダンデと主人公、そして伝説のポケモン「ザシアン」「ザマゼンタ」とともに、「ムゲンダイナ」を鎮めます。

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(ムゲンダイナ)

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(左がザシアン、左がザマゼンタ)

再開したトーナメントの決勝で、主人公はチャンピオンに勝利して、新しいチャンピオンになります。

無敵のチャンピオンだったダンデの時代が終わり、主人公が新しいチャンピオンになる。ここで、ポケモン剣盾のメインストーリーは幕を下ろします。

アフターストーリーがあるのですが、そこでもホップは葛藤しながら成長します。

華々しい成功を遂げる主人公。そんな主人公に対してホップはまたもや自分を見つめなおすタイミングに入ります。

状況としては、とても複雑です。ずっと目標だった兄はそのチャンピオンの座から降り、ライバルだった主人公が目指していたその椅子に座っているのですから。

夢は無くなってしまい、親友でもあった主人公には追い抜かれてしまいました。劣等感などの決して綺麗ではない感情が彼の心にはあったと思います。

その中で、各地で起こるポケモンが絡んだ事件が多発します。

彼はそれらを解決していく中で、伝説のポケモン「ザシアン」「ザマゼンタ」と再会することになります。伝説のポケモンもそれらに苦しめられていたのです。

「ザマゼンタ」を鎮め、伝説のポケモンに気に入られたホップは、彼を仲間に加えます。そしてその時に、自分の本当の想いを自覚するのです。

それは主人公とともに旅をすることでも、ポケモンバトルが強くなることでも、そして尊敬してやまない兄に勝つことでもありませんでした。

彼の本当の夢は、ポケモンとともに生きることだったのです。そして、そのために必要だったことは、ポケモンについて深く知ること、研究することでした。

それを各地のポケモンを救う中で自覚します。メインストーリーの中だけではたどり着くことの出来なかった本当の想いです。

「自分にとって大切なこと」を発見した彼はポケモン博士への道を歩むことを決意するのでした。

誰に決められた夢でも自分に思い込ませていた夢でもない。

ホップがホップの中から導き出したホップだけの夢。アフターストーリーの終盤で、やっとそれを見つけたのです。


ストーリーを通して、ホップはとても人間臭いキャラクターでした。

実家では弟のくせに、主人公を助けてくれる頼れる存在だったり。ビートにコテンパンに負けてからは、自分の存在意義がわからなくなってしまったり。

そして、己のコンプレックスに立ち向かうことで、本当の夢を見つけていったり。

無敵のチャンピオンである兄の背中を追いかけるために旅立つことを決意した物語初期から、本当の気持ちを自覚する物語後期。

ホップは困難にぶつかるたびに、「自分にとって大切なこと」、つまり自分の根底にある本当の想いに向き合うことが逃げようとしません。その素直さが祟ってスランプに陥ってしまうのですが、あのスランプがなければ、彼は本当の自分にも気づけなかったでしょう。

苦しんで藻掻いたからこそ、「自分にとって大切なこと」を見つけ出せたのです。


最初にも触れましたが、ホップは等身大のキャラクターです。

自分がプレイするという意味では、主人公がそれに当たるのかもしれませんが、主人公ははっきり言って天才です。ポケモンバトル初心者からすぐにポケモンリーグチャンピオンに上り詰めてしまうのですから。

同じように前チャンピオンダンデも、また天才です。彼は数年前にチャンピオンになったきり、ずっと無敗でした。ルーキーから頂点へと上り詰め、そこから一度も負けていなかったのです。

それらに比べたホップの人間臭さ、等身大なキャラクターはとてもユニークであり、また魅力的です。


現実世界にはポケモンは存在しません。だから、ポケモンバトルもありません。そして、チャンピオンという存在もありません。もちろん、ポケモン博士という職業も。

しかしホップの藻掻きや葛藤、そしてその答えの出し方は、僕たちも学ぶ点がありそうです。

旅の途中で、ホップは完全敗北を機に、自分の存在意義について考えることになります。そして、劣等感を抱きながらも、根底にある本当の気持ちを見つけることから逃げませんでした。

これはとても参考になる生き方です。

勉強や部活、人間関係、そして仕事。これらすべてにおいて、挫折は必ず付きまといます。それは吐きそうになってしまうくらいに、気持ちが悪いものでしょう。考えただけで嫌になります。

その時に、原点に立ち返ること。「自分にとって大切なこと」を思い出すことは、非常に意味のあることのように思えます。

ネガティブな経験から逃げずに、それを契機に自分との対話を行うこと。これが本当の自分と向き合う最良の手段なのかもしれません。

僕は、それの大切さをホップに教えられました。

僕自身も今、重要な選択を迫られています。そのことを書いた記事もあるので、お時間がある方はぜひ。

そんな時だからこそ、「自分にとって大切なこと」を探してみることが大事な気がします。自分としっかり話し合って、本当の想いを探る。そんなことが大事なのかもしれません。

ホップのように本当の想いに気づけるように、しっかり対話をしようと思います。


なんだかんだでゲームに教えられることは多いです。ドラクエにしろ、ポケモンにしろ、何かのメッセージが込められていると思います。僕はそのメッセージを受取って考えることがたまらなく好きです。

だからこそ、そのようなメッセージ性のあるRPGなどのゲームが好きなのかもしれません。

ということで、今回はポケモン剣盾をやってみての感想でした。

それではまた!





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