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被災地の子どもたちが「地元の魅力」をテーマに、よしもと芸人とCMづくり

『JIMOT CM COMPETITION ✕ Support Our Kids』

2011年、岩手・宮城・福島の被災地では、学校教育の現場でも震災の大きな影響がありました。

幼稚園から大学の校舎・校庭等の毀損は2,223校、児童から教職員の死亡・行方不明者は1,005名に上り、約5,000人の子ども達が他県への転校を余儀なくされている状況でした。

また、実際に被災地域の学校を訪問してみると学校の先生方からは、次のような声が聞こえてきました。

「目標となる行事ごとも無くなり、子ども達の士気があがらない(岩手)」

「ようやく学校は再開したが、子ども達に笑顔が無い(宮城)」

「子ども達が、心の底から気持ちを発散できる機会がない(福島)」

そこで、Support Our Kidsは、お笑いを通して被災者支援活動に取り組んでいた吉本興業の「よしもとあおぞら花月」と連携。

2011年〜2013年、被災地の小学校で、よしもと芸人&住みます芸人と共に数ヶ月に渡る出張授業を通し、「地元の魅力」をテーマにしたCMを子どもたちと制作するプロジェクトを行いました。

子ども達の作品は、翌春の『沖縄国際映画祭 JIMOT CM COMPETITION』に出品。3県の小学生が沖縄を訪れ、自分達で作ったCMを上映し、全国・世界に、地元東北の魅力を発信しました。

「自分たちの作品が国際映画祭で発表される」という大きな目標を持つことで、震災直後の被災地の子どもたちのレジリエンス、チャレンジする力を育みました。

【特別講師】 森浩美さん(作詞家・作家)

SMAPやKinKi Kidsなど、数多くのヒット曲を手がけている作詞家で作家の森浩美(もりひろみ)さんが、Support Our Kidsの特別講師として参加。

森さんは、表現のプロとして、各小学校で、「考えること」「想いを伝える」ことの大切さを子ども達に伝えながら、CM制作に必要な「キャッチコピー」「シナリオづくり」「俯瞰で物事を考えること」を小学生たちに指導していただきました。

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森さんから子どもたちへのメッセージは、
「考える人、感じる人になろう!」

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子ども達は、森さんに教わったことを活かして、地元の魅力を洗い出し、シナリオと絵コンテをつくり、配役を決め、具体的に、CMづくりに取り組みました。

2011年度 参加小学校 & よしもと芸人

2011年は、岩手県の吉里吉里小学校、宮城県の雄勝小学校、福島県の薫小学校が参加。授業のファシリテーターは、よしもと芸人&住みます芸人が務めました。

笑いを交え進行される授業に、子ども達のCMづくりに対する興味関心や、授業に対する集中力も高まっていきました。

① 宮城県石巻市 雄勝小学校 ✕ スーパーギャルズ、オコチャ
南三陸海岸に位置する雄勝小学校は、大津波で学校が全壊。内陸の仮校舎で学校を再開しました。

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② 岩手県 吉里吉里小学校 ✕ アンダーエイジ
津波と火災で、小学校のある大槌町は、ほぼ壊滅状態でしたが、高台にあった吉里吉里小学校は被害を免れました。

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③ 福島県 薫小学校 ✕ ぺんぎんナッツ
福島第一原発事故の影響で放射線量が高くなり、薫小学校の生徒たちは外で遊ぶことができなくなってしまいました。

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2012年度 参加小学校 & よしもと芸人

2012年は、宮城県石巻市の釜小学校、福島県いわき市の豊間小学校、茨城県高萩市の松岡小学校が参加。ファシリテーターは引き続き、よしもと芸人&住みます芸人が務めました。

① 宮城県 石巻市立釜小学校 ✕ オコチャ、おくとぱす85
釜小学校は、石巻湾からおよそ2キロの場所に位置しています。3月11日、学校は、床上1mを超す津波に襲われ、25名の小学生が犠牲になりました。

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② 福島県 いわき市立豊間小学校 ✕ ぺんぎんナッツ
学区内の豊間・薄磯地区が津波により壊滅的な被害を受け、2名の児童が犠牲になりました。

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③ 茨城県 高萩市立松岡小学校 ✕ オスペンギン
忘れられた被災地と言われる茨城県では、太平洋沿岸地域が津波で流され、犠牲者は福島に次ぐ人数となり、家屋損壊数も宮城・福島に次ぐ多さでした。

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CMづくり出張授業 スケジュール

第1回 オリエンテーション(10月)
第2回 特別授業①アイデア出し/森浩美さん&住みます芸人(11月)
第3回 特別授業②アイデア出し/住みます芸人(12月)
第4回 特別授業③撮影/住みます芸人&よしもと芸人(1月〜2月)
第5回 特別授業④発表準備/住みます芸人&よしもと芸人(3月)
第6回 『沖縄国際映画祭』(3月)


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