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子育て内省日記5〜観察力・情報整理力〜

日曜日の朝。畳の上で目が覚めた。背中が痛い。寝ている間に布団から出てしまったのだろう。二度寝したいが、先に起きていた娘が色紙とお菓子の空箱でお店を作っているのを見てほしいらしく、「パパこっちにきてみーて」といった。仕方なく体を起こした。

パジャマ姿で忙しなく遊ぶ娘を眺めながら、のんびり朝ごはんの準備をする。外は寒そうだが、太陽の光が部屋の中に差し込み家の中はポカポカと暖かい。休日の朝ほど穏やかな時間はない。

しばらくすると息子が起きてきた。まだ寝ぼけているらしく、リビングのソファに向かってフラフラ歩き、ソファで再び横になる。娘は兄を待っていたかのように「ゲームやっていいですかー?」と言ってきた。やりたいことをストレートに伝える娘の意志の強さは相変わらずだ。娘の一言で息子も目を覚まし、娘がゲームをするのに便乗する。二人はソファに並んで、新しく手に入れたソフトでゲームを始めた。

まず娘がコントローラーを握る。娘は字がまだあまり読めず、なんとなしにコントローラーを操作する。優しい息子は使い方を教えてあげようと、娘が持っているコントローラーを操作するが、娘は自分で操作したいらしく軽い喧嘩になった。自分が仲裁に入ると、二人はゲームをやめた。

いつもはしばらくするとゲームを再会するが、今日はなかなか手を出そうとしない。特に息子は持ち前の集中力でゲームに没頭することが多い。しかし、新しいゲームをどのように進めればよいか理解できておらず、不安になっているのが伝わってくる。ゲームはやりたいのだろうが、ストーリーを先に進めるのが怖いのだろう。ゲームが唯一できる貴重な休日を別の遊びをして過ごしていた。

夕方、自分は楽しんでいたお酒を持ってテレビの前に座り「パパもゲームやっていい」と聞くと、息子は「うん」と頷いて自分の隣に座った。自分がどうやってゲームを進めているのか、コントローラーを操作しているのかをじっと観察していた。娘は近寄ってきて、時々自分からコントローラーを取り上げ、動かそうとする。

自分が一通り操作をした後、息子に「やってみる?」と尋ねると「えー、わかったよ。やってみるよ。」嬉しそうにいった。コントローラーを渡すと見違えるほどに迷いなく操作できるようになっていた。いつものように時間はかかったが、息子は視覚情報を整理し、進め方を理解したのだろう。時間を忘れてゲームに集中していた。

「そろそろやめて明日の準備をしようね」と妻がいった。「じゃ、これが終わったらやめる。」と息子で終わりを決めた。息子は達成感に満ちた顔でゲームの電源を落とした。

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