見出し画像

アンジェルマン症候群の子を育てるお母さん インクルーシブ学童を作る!

こんにちは。美保です。


私たちSUPLIFEは、共生社会を目指し活動している団体です。どんな子も生き生き暮らせる社会になりますように…そんな願いを込めて日々みんなで活動しています。


でも時々『共生社会』『インクルーシブ』ここに向き合いすぎて、壁にぶち当たる時があります。本当のインクルーシブって?子どもの頃から育ち合うって?本当の『共に生きるとは?』



出会い


そんな折、先日インクルーシブ学童sukasuka-kidsさんの代表、五本木愛さんのお話しを聞く機会をいただきました。


SUPLIFEのえみちゃんの地元、横須賀にある学童です。

地元にこんなステキな取り組みをしているところがあったとは!と連絡を取ってくれたところからのご縁です。


実は私は1年前、実家に帰った時にテレビをぼんやりみていた時にこちらの学童を拝見しており、テレビではキレイなところばかりではなく、共に生きることの難しさもきちんと教えてくれていて、考えさせられた時間をいただいていたのです。



だからこのご縁にドキドキし、聞きたいことは全部聞こうと思いました。

画像1

愛さんを笑顔で待つSUPLIFEメンバー

いよいよ愛さんとのご対面です!


画像2

優しい雰囲気で笑顔がステキな愛さん。

そんな笑顔がステキな愛さんへとても安心感が湧き、SUPLIFEメンバーでたくさん質問させて頂きました!


愛さんがインクルーシブ学童を作るまで


愛さんは6人のお子さんを育てているお母さんです。

そしてなんと!もう3歳のお孫さんがいます。

なんて若いおばあちゃん!

上のお子さんは28歳、一番下の子は小4。

その一番下のお子さんがアンジェルマン症候群です。

アンジェルマン症候群とは、15番染色体上にある原因遺伝子Ube3aの働きが失われることで引き起こされます。

1歳の時に発達の遅れがみられ調べたところアンジェルマン症候群が発覚。愛さんは受け入れまでに時間がかかります。そんな気持ちを他の子ども達にみせないようにしたりしてとてもきつい時期があったそうです。


悩みに悩んで気づいたことは

『自分自身に障がいに偏見がある』

ということだったそうです。


障がいがかわいそう、これは自分が勝手に考えている偏見で、親の自分が我が子を差別していると葛藤する中で気づき、これは違うと前を向き始めます。

その頃、障がい児用幼稚園へ通い、保護者会の会長を始め、市の福祉会の会議に参加するようになりある事を知ります。


それは、障がいのある子を育てる自分たちに情報が届いてないということ。


市の福祉会の情報を保護者会でシェアしていたものを、幼稚園すべての親御さんへシェアしようと役員みんなで園報を作ります。


けどこの園報、愛さんたちがいなくなったらどうするの?という不安の声を拾い、webサイトを立ち上げます。

それが

sukasuka ippoこちら、現在は法人になっていますが、法人になるきっかけはこの情報サイトのスタートからだったそうです。


障がいのある子を育てる親は不安が大きいので、情報が欲しい。けど市に電話しても詳しく教えてもらえない。じゃあこのサイトにまとめていこうと、就学のこと、放課後デイのこと、就労のこと…


月に2〜3回取材へ行き、サイトへ記事をUPしていったそうです。そしてそれは今も続けているとのことでした。


そこからどんどん、障がいのある子を育てる親が働けるテレワークを立ち上げたりして、とにかく足りないものを自分たちで事業化していく中でインクルーシブ学童も作ったんだそうです!


もっと書きたいことがあるんだけど、簡単にまとめるとこんな感じで、ほんとにただただ『すごい!』この言葉しか出てきませんでした!

画像3

愛さんがすごすぎるーーー!


インクルーシブ学童って?

愛さんたちがインクルーシブ学童を立ち上げたことへの思いは、あの相模原で起きたやまゆり園の事件もきっかけだったそうです。

あの事件をきっかけに、SNS等で偏見や差別の目をもつ人が多い事にショックを受けます。そんなとき『みんなの学校』という映画をみて、時間はかかるけどやっぱり子どもの頃から育ち合う事だよね、そう言った思いもあり、育ちあえる学童を作ったそうです。


支援級とはいえ結局学校内で分かれている。学校内の制度を変えることは難しくても、せめて放課後だけでも一緒に過ごせたら。共に過ごし合う場所を作る事で、障がいのある子は社会のルールを学び、定型発達の子は障がいがあっても心は同じと肌で知ることが出来るのではないか?

地道だけど、一人一人と関わって種を撒き、一人一人が大人になるまで見守り続ける。小さい頃の経験があれば、偏見や差別がなくなっていくのではないか?


そう話す愛さんは、すでに学童以外にも中学生の学習支援、美容支援、就労、そして暮らしのことまでトータルで考えていて、本当に『すごい!』もうこれしか言葉がでてきませんでした。


そしてこちら、商店街の中に全てあるのです!

街の人に見守ってもらい、その地域と共に育つ。

今は1人親の支援、不登校の子の支援、肢体不自由の子のお風呂付き放課後デイ等、事業をどんどん拡大していく予定だそうです!


我が子のために始めたことだったと思うのですが、今ではもうこの地域に足りないものを作り共に生きている。愛さんはこの地域みんなの『お母さん』になっているような?そんな感じがしました!



就学について

さて。

我が子も今年中さん。来年はいよいよ就学の準備をしなくてはなりません。まだ何も準備していない我が家。

就学について愛さんにお母さんとしてアドバイスをもらいました。


どの先輩ママにも言われる事ですが

『どう育てたいか?』ここに尽きます。

この『どう育てたい』自分の心にシンプルに聞くのが大切なんだなといつも感じます。


本人が学校まで歩いていけるかな?

幼稚園や保育園で育ちあってきたお友達はいるかな?

本人が居心地いい場所は?

見守ってくれる人はいるかな?

どんな人と関わってほしいかな?

愛さんは、我が子を知ってくれている人、見守ってくれる人が多くいる環境で育てたいと思っていたと教えてくれました。

私もこれからゆっくり考えていこうと思います。

画像4

かのんはどんなことが好きかな?

どんなことが楽しい?

お友達といることかな?

これからゆっくりね。


最後に

愛さんのお話を聞いていて感じたのは、ただただ母の我が子への愛でした。

経営もすごいことだし、事業の拡大もすごいことなんだけど、きっと愛さんはそんなことより、どうやったら我が子が住みやすい場所になるか?

それをママ友たちと未来をワクワク感じながら楽しんでやってきたんだなあっていうのが、愛さんの艶々で美しく綺麗なお肌をみて感じました。

そして我が子を見つめる中で、自分たちが住む街の足りないものに気づき、またみんなで楽しみながら新しい場所を作っていくんだなぁと思いました。

そして結局、障がいのある子を育てる思いから始まった愛さんたちの思いは、どんな人も受け入れてもらえる幸せの場所になっていて、いつの間にかこの街になくてはならないものになっているような気がしました。


インクルーシブってなに?時々考えすぎて分からなくなるこのキーワードは『共に優しさで支え合う』なのかな?そんなふうに思いました。


コロナが終息したら横須賀へ行って、愛さん達に会いに行きたいです!


お忙しい中快く時間をとってくださり、愛さん、

ほんとうに本当にありがとうございました!

SUPLIFEサポーターを募集しています。月500円〜SUPLIFEと一緒に共生社会を願い一緒に叶えませんか? https://syncable.biz/associate/SUPLIFE/donate/ noteのサポートも活動費にあてさせて頂きます。