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無知の知【保育士日記】

こんばんは。さぼてんです。

保育士をしていると、子ども達が「僕もそれ知ってるけどね」と得意げな顔をしながら、呟いている場面に何度も出くわすことがあります。

経験上ほんとに知っているということはほとんどないような気がしますが

こういう場面をみると、得意げな顔をして知ったかぶりのような態度をとる子どもに愛おしさを感じながら、特に触れずに話を続けます。「えっ?知ってるの?どんなこと?」なんて深く聞いたりはしません。(ほんとに知ってる場合は別ですが…)子どもなりにプライドが傷つくかななんて考えたりします。案の定そんなふうに接したら「忘れた」なんていって誤魔化しながらどこかに行く子がほとんどだからです。

この場面を思い浮かべながら、ソクラテスの無知の知の話をふと思い出しました。(ソクラテスについてはよく覚えていませんが、これだけは何故かよく覚えています…)

「僕もそれ知ってるけどね」なんて言い始める子はただただ会話に混じりたいだけみたいな印象を抱いていたのですが、もしかしたらそこで無知の知、「知らないことを知っている状態」になるのだなと思ったのです。

そこで、私たちが知識を話したりすることで知っていく。そんな場面なんじゃないかなと。もちろん、子どもに直接聞いて、答えられなかったとしても、その後にもしかしたらそれについて考えてみてるかもしれません。それは子どもそれぞれだとは思いますが。

大人になってから無知の無知がいちばん恐ろしいなと思うことが多くなりました。だからこそ、子どものうちから無知の知を自覚することは大切なのではないかなと感じたのです。意識的に自覚させたいとかそういう訳ではなく、こんな日常の一場面にも、子どもの成長の1歩がつまっていると考えると、子どもの未来を創るという仕事はすごく難しいなと感じた日でした。

そしてなにより自分自身が、「気づく」、「考える」ことを辞めてはいけないなと日々感じています。

#子どもに教えられたこと #保育士 #毎日投稿 #日記 #エッセイ

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