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数字を意識する人達

宝くじがギャンブルのカテゴリーだということを、私は仕事を始めるときに知った。
どうりで、一定数の「常連さん」と内々で呼ばれている人達がいるわけだ。

彼ら彼女らは、それぞれの決めた日には必ず買いに来る。
雨の日も雪の日でも買いに来る。
売る側の私が思うのはアレなのだけど、なにもこんな日に、わざわざ買いに来なくても…と正直思ってしまう。

ギャンブルの是非、多様にあるギャンブルそれぞれの勝算率からすると宝くじなんか…などの意見にどうこう言うつもりはない。

大人のやること。各人自由であって、嫌いな人はやらなければいいのだし、好きな人はやればいいと思っている。
他人の趣味嗜好に、良し悪しを言うような野暮ではないのです。

「常連さん」と私達が呼ぶ人達は、数字にこだわりを持っている人が多い。
こだわり、そして常に数字を意識している。
彼ら彼女らは数字に強く、そして記憶力の高い方が多い。

私も、昨今の物価上昇に伴い、買い物をするときなどは、以前よりも値段に注意して、値段を気にしながら買うように気をつけてはいるが、そういうレベルではない。

『昨日の当選数字○○○だったでしょ?1個違いだったの〜 先週も出たから、次はこないと思ったのになぁ、悔しい!』などと言う。

『そうだったんですか?惜しかったですね〜』と、話しを合わせるが、内心では(昨日の数字??なんだったっけ??)焦っている。

こっそり、かつ素早く、昨日の当選数字をチェックして、
『○1つ違いだなんて、それは悔しいわぁ』と、当然知ってますのテイで会話をする。

数選式のクジを買うとしたら、まず思い浮かべる数字は、自分や家族の誕生日が多数派でしょうか。
過去の統計から数字を決めるデータ派の人も相当数います。

常連さん達は常日頃、駐車場の番号だったり、車のナンバー、値札、整理券、語呂合わせ、ふと、目に入ってきた数字等々、あらゆる数字を意識しているのです。 
お話を聞いていて感心したり驚いたり。

「常連さん」から、『数字の語呂合わせが好きなのよね!お姉さん何かない?』と聞かれて、

『語呂合わせって、な!や!み!む!よ!う!783640みたいなことですよね?』

『そうだけど、なぁに?なんだか景気悪そうな語呂だわねぇ』

『(笑)ですよね、CMかなにかで聞いたような… すみません。』

『私も聞いたことあるような気がするけど、お姉さん、夢を売ってるんだからさ、辛気臭いのはダメよ〜』

咄嗟に出た語呂合わせに自分でも笑ってしまった。




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