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ビデオテープはどこ行った?

私は昭和48年生まれである。

私が中学校3年生のとき、我が家に最新のVHSビデオデッキが来た!
いや、それまでも我が家にビデオデッキはあったのだ。
ベータ。。。。ちゅうのが。。。

ベータ? VHS?
なんすか、それは?

というヤングピーポーは
「ベータとvhsの違いってなんですか?」
でググってみてネ。

とにかく、あたらしいビデオデッキが来てから
毎日が楽しかった。

ちなみに私が真っ先に録画しまくったのは
「ベストテン」でも「トップテン」でも「あぶない刑事」でもなく

小堺 一機の「ライオンのいただきます!」である。
なにせ夏休み中にしか見ることができなかった、
「いただきます!」が、録画をすることで毎日見ることができるのだ!
夢のようじゃないか~

ABブラザーズのまっちゃん秀ちゃん(中山秀征さん)の掛け合いも
ヒロシ&キーボーの再現お芝居も
ライオンちゃんも
そしておば様軍団のコメントをまとめる小堺さんもみんなツボだった。
(気になる人はYouTubeで探してね
元気のない時は「いっただきまーす!」と明るく言うだけで
元気出ますよ~
)

さて、我が家にやってきたビデオデッキを扱うのは
私と1つ下の妹だけだった。
ある日、楽しみな単発ドラマがあり
妹と意見が合い、録画した。
録画しながら、姉妹でリアルでも見た。
放送をリアルタイムで見ているのにわざわざ録画するのは
明日以降もう一度楽しむためにである。
当時はテレビに対しての楽しみ度が高かったのだ。

妹とゲラゲラ笑いながらドラマを見ていると
母がやってきて一緒に見始めた。
「これ、録画もしているからね」
と、母に伝えると、うれしそうに
「え?本当?じゃ、最初から見せて」
と言ってきた。

「だめだよ、今、録画中だから。見せられないよ、終わったら見せてあげる」
と伝えると
「どうして?今、最初から見せてくれたらいいじゃない」
と、母は不機嫌になった。

「今、録画中だから見せられないの」
「最初の部分、見せながら録画もしたらいいじゃない!」

と中学生姉妹と母の言い争いは続いた。

当時は1本のビデオテープをビデオデッキに入れて録画する。
だから再生するというのは、同時に録画ができなくなるのだが
母にはそれがなかなか理解できなかった。

どうして、そんなことがわからないの?
ってか、どうしたらそんな発想になるの?

と、私と妹は母をちょっと小ばかにして笑った。


時は流れ。。。。。。。。
あのときの母の年齢を追い越し。。。。。。

パソコン、スマホ、キャッシュレス、IoT、、、
時代はどんどん進み
うっかりしていると
浦島太郎になってしまいそうな私がいる。

昨年は航空券の買い方で
ママ(私)のネットの使い方は古い、
と娘ともめた。
娘は「ママが年を取ってしまった」とショックな様子だったが
自尊心を傷つけられて泣きたいのは私だよ!(笑)

その昔、
「おニャン子クラブの子たちが全部同じに見える」と母が言ったとき
国生も美奈代も新田ちゃんもぜんぜんちがう!!!!
信じられないと思ったが

時は流れ、
AKBまでは追い付けたけど
乃木坂と日向坂の顔や名前がまったくわからない自分がいる。。。。。。

ビデオデッキなどなくても
見逃したものはネットフリックスやティーバーで
簡単に見られる時代になった。

若い方のテレビの価値観も変わり
テレビを集中して見るスタイルから
スマホをいじりながら見る時代になった。

テレビをあまり見ない若い人も増えた。

テレビで流行っていることは
若い人の間では古いこともある。

「え?こんなことも知らないの?」

は危険だ。

遅刻の連絡をLINEでする若い人に
「常識がない!」
と叱るのでなく

どうしてLINEで連絡をしたのか
もっと言えば
LINEで連絡するのは本当に常識がないのか?

考えてみることも視野を広げるのではないだろうか。

今からがんばって乃木坂と日向坂を覚える気力はないけれど
「誰にだって知らない分野はあるよね」
「世代が違うなら違う価値観あるよね」

そんな当たり前のことを
心の隅にとどめて置ける自分でいたい。





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