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作家を目指して 伊豆文学賞編②

 新社会人になった38年前、東京の短大で同じサークルだった友人達と伊豆高原旅行をした思い出で、「伊豆文学賞 掌編部門」への応募を決め、「確か、踊り子号に乗ったはず」と路線をウェブサイドで確認。21歳当時にタイムスリップして、記憶をたどりながら書き進めます。

 全国に散らばった友人との待ち合わせは熱海駅。「久しぶり~」「元気?」と学生気分の抜けきらない、黄色い声が周囲に響き渡る光景でスタート。列車から海の景色を楽しんだり、テニスをしたり、城ケ崎海岸を観光したり、宿泊した別荘が想像以上に広くて、全員が目を丸くしたり。まさに「箸が転んでもおかしい年頃」の友人達は、にぎやかで笑ってばかり。半面、就活もせず、逃げるように田舎へ帰った私は、友人たちの屈託のない表情に劣等感を抱き、居心地の悪さを自覚。まさに「光」と「影」の状態を自分なりに描写します。

 「当時の負け犬根性が、その後変化する様を表現できたら」と思いつつも的確な言葉が見つからず、試行錯誤。その上、「400文字原稿用紙5枚程度」の規定は「楽勝!」のはずが、話をふくらますことができず、4枚でネタ切れする始末。最後の1枚は、当時なかった博物館や美術館など現在の観光スポットを挙げ、「あの時の仲間で、もう一度伊豆高原を旅行したら、どのような気持ちになるのでしょうか」と無理やりこじつけたのでした。

 当然ですが、落選。しかし、応募を機に毎年、主催の静岡県庁から「作品募集」のチラシが封筒で送られてきます。期待されている?気がして、再チャレンジを試みたいと思っています。

 次は「作家を目指して 坊ちゃん文学賞編①」を投稿します。

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