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【LCTツール】#5. 三段論法

しっかりした鎖の1つになるのが、自分の仕事だ
それを繋いでいくと、いつかは凄いことになる
だから、自分の鎖をできるだけ完成させるというか、それが研究者の誇りですよ

山中伸弥

LCTツールの#5は、三段論法(Syllogism)である。
三段論法は、論理的思考における『鎖』である。
それによって、思考距離の離れた2つの事象をつなぎ止める。
早速、その鎖でもって、いろんなものをつないでみよう。

● 三段論法とは?

・事実/前提を起点として、推理を重ねて結論を導き出す手法
・古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスが確立した
・最初に「大前提」と「小前提」があり、最後に「結論」を出す

● 三段論法の使用例

<臨床現場における三段論法の使用例❶>
・大前提
:歩行能力低下の原因は、膝関節伸展筋力低下である
・小前提:膝関節伸展筋力低下の原因は、廃用性筋力低下である
・結論:ゆえに、廃用性筋力低下によって、歩行能力低下が起こっている

<臨床現場における三段論法の使用例❷>
大前提:患者は、高齢の大腿骨近位部骨折患者である
小前提:高齢の大腿骨近位部骨折患者への、理学療法は効果が高い
結論:ゆえに、この患者への理学療法は効果が高い
(📕Almilaji et al. Physiotherapy (2023). >>> doi.)

● 三段論法を使う強み

・強み①:二次元以上離れたものを論理的な正しさでつなぐ
・強み②:一般化された論文における真実を臨床現場とつなぐ
・強み③:誰にでも説明でき、教育できる

😊 Super Human's Voice

三段論法は普段、無意識に使っている思考法だ。
それは、「ん?その考え、おかしくない?」のように直感的なエラーとして感じられる。
つまり、論理的な整合性を感じることは、結構、本能レベルに近いところにあるのかもしれない。
だが、しばしば本能がエラーやよくない結果をもたらすように、三段論法を無意識だけで制御しようとすると、論理的な鎖はうまくつなげない。
ところが、三段論法を日常的に意識して行える、行っている人間は少ないだろうと感じる。
だからこそ、この部分に発展の可能性を見出している。
理学療法における論理的思考に、どのように応用していけるか、楽しみだ。

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