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日本語教師になって1年、担任になりました②

こんばんわ。
新米日本語教師のマリです。

非常勤として日本語教師として働いて1年、はじめてクラス担任をもって、具体的な実務内容から結局、担任ってどう?ということについてお話します。
テンションが上がってる時の心情を別に書いてありますので、興味がある方はぜひそちらもご覧ください。

担任業務

学校によって違うと思いますが、みなさんの学校で担任の先生がされている業務ってなにがありますか。
私が担任として行った業務は

 ①進度表の作成
 ②小テストや出席率などのデータ入力
 ③期末テスト(作問と採点、追試、課題の作成)
 ④学生指導と進路相談

だと認識しています。

私が担任をした学校は担任研修があり、手引書をいただきました。
可視化できると自分がすべきことが分かり、いちいち聞く手間が省けて助かりました。でも、加筆と編集が完全ではなく、内容が十分ではなかったり、重複していたりして、せっかくの手引書が…。どの先生でも質問すれば優しく教えてくださるのですが、「忙しそうな先生方のお手を止めさせるのは申し訳ない」という気持ちからタイミングをうかがって、無駄に時間を浪費していました。

①進度表の作成

コロナの影響がまだ残っていた10月期生。来日時期もバラバラで、レベル差もバラバラ。そんな中、初めて作る進度表。本当に頭を悩ませました。
チューターの先生と教務主任からはゆっくり進めてくれと言われ、みんにち1~10課に2か月かける亀ペースですすみました。
11課からは少しペースをあげて「春休みまでにせめて25課まで終わらせるぞ」と冬休みにがんばって進度表を作成。が、年が明けると同時に、聞いていなかったイベントをばんばんつめこまれ…。作った進度表がずれにずれ。
期末試験の時期に、私のクラスにはいっている複数の先生(教務主任含む)から「このクラスならもっと早く進度をすすめてもよかったのでは?もったいない。」と言われてしまい…
「初級を教えることがそもそも1年目の私には、わかんないよ」と涙をのみました。

ただ進度表作成は大変なことばかりではなく、いいこともあります。
ずばり「自分のコマに、負担が軽いものをもってこられる」ことです。これは大きい。私は週に16コマ(45分/1コマ)持っているのですが、もし全部、導入だったらたおわってました(笑)
まぁ、忙しそうな先生には「なるべく負担が軽いものになるように」といらぬ配慮をして進度表を作っていたので、結局テマがかかってしまったのも事実ですが…

②小テストや出席率のデータ入力

これに関しては、苦はありませんでした。
もともと事務職だったので、エクセルやワードの体裁を整えるのは時間はかかりませんでした。学校の備品のスペックが悪くて、固まったり飛んだりしたことが何回かあってイライラはしましたが。(学校のPCの共有フォルダに保存しなければならないものがあるんですよ…全部クラウド上でやってくれ…)
初めて使うクラウドサービスは、分かっている先生に聞けば簡単に進められました。分かっている先生に聞くことが肝です。この界隈はまだまだアナログな先生が多いので…

③期末テスト

これは率直にしんどかった。初めてで要領が悪いのもありますが、とにかく時間がかかりました。
作問では文字語彙、文法、会話は過去5年分の試験から、試験範囲に沿っててきピックアップして、少しだけアレンジをきかせるだけでよかったのでサクッと終わりました。
ただ、聴解がとにかく大変でした。ちょうどいい感じにかぶっている過去のクラスがないので、みん日の課末問題、聴解タスク、それからN5対策の中から既習文法の問題をピックアップ、精査→作問。使わなかったのもので、期末試験の練習問題を複数作成。なんやかんやで、30分の聴解試験作成のために、30時間以上は使ったと思います。

採点は20人クラスで、文字語彙、文法、聴解の3科目で90分弱かかりました。答えが決まっているので、ばーーーと見ればいいので。
大変だったのは、会話の試験。初めてなので自分なりに採点基準を決めて試験を行っていたのですが、同じ尺度でそれぞれの学生を採点できている自信がなく、試験終了後にもう一度、録音を聞き採点し直しました。それから、同時に採点してくださった教務主任との差を見比べて総合判断をしなければいけないため、なんだかんだと会話の試験の採点はトータルで3時間以上かかりました。
それから、成績不良の学生のための再試を実施したり、それでもダメだった学生のために課題作成したり、追加業務が多かったです。

④学生指導と進路相談

学生指導は、無断遅刻や欠席が多い学生、宿題をやってこない学生、授業態度が著しく悪い学生などに行います。基本的にみんな問題がなかったのですが、2月から一人だけ無断遅刻や欠席が増え、出席率に影響が出そうな学生がいたので話をしました。そもそも、私がどういった順序で話せばいいのか分からない。そして、やる気が少ない学生なので日本語の能力が低く、なかなか話が伝わらない。「とにかく学校へ来るように」と念を押しましたが、残念ながら3月も勝手に休んでしまったので、始末書を書かなければならないことに…
普段から学生に「マリ先生はほかの先生より優しい。全然、怒らない」と言われているので、なめられている私の責任を感じつつ、学生も子どもじゃないし自分の在留資格を考えて行動してほしいという憤りを感じました。

進路相談は学生には申し訳なかったです。私には留学生の進学も就職も知識がないので、学生から質問されても分からない。結局、学生からヒアリングして他の先生に聞いて、また学生と話して…。効率が悪すぎる。
日本語教育能力検定試験のために勉強はしましたが、それが実務に結びつかなかったと実感しました。在留資格や進学情報などネット上に分かりやすくまとめられたものブログってないのかなぁ。それか、学校の過去データから、それぞれの道へ進むのに必要な資格などをまとめた一覧のようなものがもらえたらなと思いました。

結局、担任ってどう?

日本語教師1年目(初級を教え始めて半年)の私には荷が重かったなというのが正直な感想です。
そもそもの授業準備であっぷあっぷしているのに、どんな教材があるかの知識も乏しい中、学生のレベルを見極めて進度を決めたり、授業を組むことがまず大変でした。
それから、授業時間以外での拘束時間が長かったのもしんどかったです。担任手当として、月2万円を支給されています。でも、ほぼ毎日、授業前や授業後の15~20分は小テストの再テストに時間を割き、期末の追試はがっつり60分とか授業時間外でとられます。それから、進路相談は1人10分×20人、時間外です。進度表や期末試験の作成や事後処理、は言わずもがな授業時間外。要領がわるく、無駄に時間を使っていることがあったとしても、割にあわないと強く感じました。
経験してみないと分からないことではあったので、担任をさせて頂けてよかったとは思います。同じ学生と毎日、顔を合わせるので愛着はわきますし、一人一人の性格や得手不得手が分かってくるのでうまくフォローができて、成長を感じられるのは面白いです。
ただ、私はまず、みん日50課までを1~2周して教案のストックができて、必要な時に学生を𠮟れるような教師になることが優先だと感じました。それから、学生の進路(学校の情報や特定活動)についてもう少し勉強しなおしてから、改めて担任に挑戦してみたいなと思いました。

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