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松本市のレジェンドカレー屋「メーヤウ」

昔、早稲田の文学部キャンパスの近くにあったカレー屋「メーヤウ」。チキンカレーがとっても辛いので、新入生を連れて上級生が振る舞う店だった。でも、私が入院してる時分に店舗は無くなった。

私が松本で暮らし始めたのは2003年。妻に連れられて、メーヤウという店に行った。

「えっ、それ東京にもあったよ!」と言っても、何がなんだかわからない。早稲田の店舗と、この松本の店舗の関係はわからない。知らない、聞かないまま、20年が経たんとしている。

今日、再び松本のメーヤウを訪れた。明日のジョーのセコンドのようなオヤジはいなかった。けれども、まだ、店は健在だった。建物は老朽化して、2月の平日昼なので、客は多くはなく、すぐに入ることができた。

松本のメーヤウは、定額で、ご飯盛り放題、ルー8種類くらいをかけ放題である。私が行き始めたころは1260円くらいだったが、今日は1568円だった。物価高を実感できた。

今日のラインナップはこれだ。ドライカレー、カントリーカレー、グリーンカレー、レッドカレー、マトンカレー、チキンカレー、ミンチカリー、マッサマンカレー、ハッシュドビーフ。

普段は全部食べようなんて気も起こさないが、せっかくなので今日は全部を味わってみようと思った。

店に入ったら、とにかくどこでもいいので座る。すると店員さんが、カトラリーと水を持ってきてくれる。それで、戦闘開始だ。

大きな皿を手に取り、ご飯を盛り、好きなルーをかける。これだけ。ルーが並んでいるところを写真に撮るなんてはしたない真似はできなかったので、ないが、まず私は定番のドライカレーに、グリーンカレーを含めた。

ドライカレーは挽肉を炒めたもので、ご飯の上に層を作るためにある。豚バラとブロッコリー、インゲンとタケノコなんていう組み合わせ。これは辛さ2で、初心者には良い。私は、いつもこれである。

次に、あまり食べないセット。

左上からカントリーカレー、右上レッドカレー、右下マッサマンカレー、左下マトンカレー。いつもはマトンじゃなくて、ビーフカレーなのだが、物価高騰ゆえに、変更したのだろうか。マトンもうまいが、ゴロッとしたビーフをたまごと食べるのが良い。それだけが今回心残りだった。

カントリーカレーはミックスベジタブルにタケノコ、辛さは4。案外辛いはずだが、そこまで辛さを感じない。素朴な味わいで、味変にいい。右上レッドカレーは、鳥胸肉に大根というかなりヘルシーな味わい。辛さは3。メーヤウに慣れている人だとそんなに辛くないが、初めての人は辛いと感じるだろう。

右下マッサマンカレーはピーナツが入った酸味のあるカレー。レッドと混じりあって色が微妙だがもうちょっと黄色い。ピーナツのせいで甘く仕上がっているので、辛さの中和モノとして、辛いのに当てると良い。辛さは2?

左下マトンカレーはビーフカレーの後継なのだろうか。マトンも柔らかく、匂いが嫌いじゃなければ、旨い。

そして真打だ。右がチキンカレー。辛さは5。昔は骨付き肉がまるまる入っていて、開店と同時にそれを掬って食べたモノだが、今は骨なし。でも相変わらず辛い。それに合わせているのが左のハッシュドビーフ。これは辛くないので、チキンカレーの中和モノとして盛り付ける。

美味い!

味が混ざっちゃうじゃんと言われそうだが、私は混ざっても良い派。ウチの妻のように混ぜたくない人は、ご飯を十字に土手を作るように持って、それぞれの貯水池にカレーを注げばいい。

最後左がミンチカリー、右がもう一周したグリーンカレー。私いつもはグリーン、ビーフ、チキン×ハッシュドビーフ、全部ドライ混ぜ、しかしてないからね。ミンチカリーも美味しかったよ。これパイナップルカレーの後継なのかしら。それともビーフとパイナップルカレーが供される日もあるのかしら。

今日は平日なので、コーヒーも飲み放題。ゆっくり飲もうと思ったら混んできたので、そそくさと出た。常連はサッと来て、サッと帰るのだ。1人の時は2人がけに座らず、大きなテーブルで黙々とやる。一応俺も常連のつもりだよ。ほんと久しぶりだけど。

帰りに、ガネーシャというもう一つのレジェンドカレーの前を通った。ここはまた今度。

ガネーシャ。

さて、松本に来たらぜひ言ってほしいカレー屋である「メーヤウ」。早稲田の店とどういう関係なのかはわからぬが、どちらもチキンカレーを最大辛さに設定しているのだから、あながち無関係の店舗ではないはずだ。二郎と同じような関係なのか知らん。

食べ終わったあと、目から少し涙がこぼれたのは内緒である。

辛さが目に染みただけさ。

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