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35 三間(さんま) ~三つの間~ を意識した指導を考える

みなさんは、三間 ~三つの間~を知っていますか?

三間は、私は「さんかん」と読むと思っていましたが、「さんま」とも読んで、大事なポイントとして考えることもあるようです。

「さんま」って聞くと、魚みたいで何だか親近感がわきます(笑)
ドカベン好きなら岩鬼を思い浮かべたのは、私だけではありませんよね?

余談はさておき、◯間・◯間・◯間の丸に、それぞれある言葉が入ります。子ども達に尋ねると、色々と面白い答えが帰ってきそうですね。

早速答え合わせをしていきます。

時間・空間・仲間

です。学校ではこの三間は非常に大切であり、授業や学級経営において欠かせない要素であると考えます。特に、様々な特性をもつ子どもが在籍する特別支援学級担任にとって重要です。


時間


タイムマネジメントをし、子どもが充実した学校生活が送れるように計画することは教師にとって必須の能力です。
特に自閉症の子どもは、やることが明確であったり見通しを持てたりすることで安心して過ごすことができます。
なお、特別支援学級では、45分間全て学習するのは難しいことが多いでしょう。
だからこそ、

45分間をどうデザインするかは教師の力量が問われる所です。

できる限り学習面を向上させつつ、達成感を持たせ、お楽しみタイムなどを設けるなど濃密な時間を与えます。何分学習させるのか?その中でプリントは何分するのか?ゲーム形式の内容を何分取り入れるのか?その中で振り返りを何分取るか?お楽しみタイムは何分取るか?次の時間が交流であるなら、お楽しみタイムは何分までに終わるのか?
それらの結果、学力向上、学習への満足、授業に向かう姿勢の向上の高まりが期待できます。

空間

教室環境が整備され、清潔で整理整頓が行き届いた教室だと落ち着いて過ごすことができます。
視覚過敏の子どもの場合、目から入る刺激が過敏に感じられ、苦痛や不快感を伴い、生活に不便が生じることがあります。
教室環境の乱れがそのような子にストレスを感じ、学習に集中できない要因を作ってしまう可能性があります。
自閉症の子どもの場合、どこに何があるか分からない状態であると、明確でないのでストレスや不安の原因になります。
よくミニマリストの方が「ものには必ず住所を与えましょう」と言いますが、教室でも、文房具や画用紙、折り紙など子どもたちが普段使う道具は明確な場所を明示し、絵や文字ではっきりと表示しておけば、欲しいとき、すぐにアクセスできるので、安心して過ごすことができます。
そんなすっきりした安心できる空間の学級にすることは特別支援学級にとっては大切です。

仲間

これが私は一番重要であると考えます。
不登校だったAさんも、クラスに迎え入れてくれる仲間がいるだけで、登校日数が増えました。

「明日も来てね!」「待ってるよ!」

クラスメイトである仲間の温かい言葉で、Aさんは救われました。

前年度は1年間で3日ほどしか来れませんでしたが、私が担任した年は仲間の存在のおかげで、1週間に2~3日登校できるまでになりました。

仲間との関係性の中で、安心し、信頼し合って学校生活を穏やかで楽しいものへとしていきます。
特別支援学級だからこそ、異学年であっても、「同じ教室で1年間共に過ごす仲間」と意識させ、助け合い、支え合い、励まし合う関係性を構築させるための手立てを日々打ち続け、醸成していく中で信頼関係が培われ、他人から仲間へ変化していくのです。

まとめ

「さんま」を大切にした学級経営を、特に特別支援学級で行うことで、安心、安全で充実した学校生活を送ることができます。もちろん、家庭、仕事など様々な場面でも大切な要素です。ぜひ、みなさんも意識してみてはいかがでしょうか。

今回の記事は以上になります。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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