R 6.6.6
我々は「666」という数字の羅列を目にした時、果たしてどのようなことを想起するだろうか?
丁度、一昨日の令和6年6月6日は奇しくも666であり筆者の周囲の人間でも666だ、と囁く人間が居た。
彼もしくは彼女は、それに対してこの様なことを述べている。曰く、都市伝説の関が言っている「悪魔の数字」だ、と。都市伝説の関氏は何やら昨今、新興宗教の開祖になった様だが、それはどうでも良いとして、どうやらゲマトリア数秘術など与り知らない普通の人間にとっては、兎も角、その様な、悪魔の象徴としてこれは解釈される様だ。無論、これは間違いではない。が、かといって、正鵠を射ている訳ではないと、筆者は考える。そこでふと、その666が悪魔の数字だという意見は、果たして関氏の他に何処に由来したものだろうか、と、思ったのだが、これは一昨日のある投稿が解決してくれた。
米国発のオカルトホラー作品である『オーメン』シリーズが、この一般における666の認知の端緒なのであろう。この作品では、確かに666が悪魔の数字として扱われる。しかし、これはあくまでもこの数字の一端を示したものに過ぎないのは、先にも述べたことだ。そこで本記事では、日付という我々にとって最も卑近な時事に関連して666の意味について分析を施していこうと思う。そうすることにより、多少はこの錯綜した数字の数秘学的意味について、整理することが出来るだろう。
さて、この666という数字が初めて意味のある象徴として扱われるのは、聖書の『ヨハネの黙示録』である。この内の第13章18節にこの様な記載があるのだ。以下に引用しよう。
これが666の初出である。つまり、この数字は何より「獣の数字」として、当初意義付けられていたのだ。では、この獣の数字であるが、一体何を意味するのかといえば、黙示録における子羊の角に似た二本の角を有し、竜のように物を言う第二の獣によって富者貧者自由人奴隷問わず、全ての人間の右手か額に付される刻印である。さらに、獣の名、あるいは獣の名の数字と一致するとされる。ちなみに、この刻印が無いと、人間は物の売り買いが出来ないと、黙示録で述べられていることから、これと暗号通貨とを関連させて考える識者も多い。が、ここでは敢えてそれを無視して、獣の名の数字、という点に着目してみよう。……獣の名の数字……と、聞いて、これをゲマトリア数秘術のことであると想起できた貴方は、極めて勘の良い方だ。その通りで、これをゲマトリアとして見ると、暴君であるとされた皇帝ネロと数値が一致するのである。したがって、666を暴君ネロと読み、第二の獣はこの御仁であるとする説がある。これは黙示録を黙示文学として、即ち、現在起こっている事象等を獣等の象徴に仮託して述べる形式の文学として解釈すれば、全く正しいものであろう。実際に、キリスト者はローマ帝国において迫害に遭っていた、ということは歴史上疑いない事実である。よって、この666はネロを指した数字(隠語)で、悪魔と、キリスト者には等しく見られるのかも知れないが、厳密には、その意味で用いられている訳では無い、ということは言える。つまり、悪魔の数字が666というのは、ある意味、黙示録に書かれた内容の敷衍であるのだ。
ならば、666には、これ以外の意味は無いのであろうか。
無論、ある。以下にその意味の羅列を示そう。
①人間
②大いなる獣
③神の真似事
④心
⑤世界の損害(=世界+損害=600+66)
⑥反キリスト
⑦富
⑧私は地上の神である
上述しただけでも、既に8個の意味が存するが、これは一部の意味を抜粋したものに過ぎない。666は曰くの多い数字なのである。ただし、666の意味は、統一的に理解することが可能である。これは筆者の敬愛する久保有政氏がその著書『ゲマトリア数秘術 聖書に隠された数の暗号』に於いて述べていることであるが、666は黙示録において世界に損害を与える獣を表す数字であり、この獣は、一人の人間を意味する。そして、この人間は人心が乱れた世に現れる反キリスト的存在である、と。この様にして見ると、666は紛れもなく、黙示録の獣の象徴として機能する数字なのである。反キリストということから、悪魔の数字、と解釈されることもあったかも知れない。ちなみに、同書では独裁者ヒトラーのゲマトリア計算が試みられていたが、その数値は444であり、遠く666に及ばなかった。つまり、獣はヒトラーよりも非常に悪辣な人物なのであると、述べられている。
獣は神の軍勢と敵対し、最終的にハルマゲドン、あるいはゴグマゴグの戦いで討たれ、その後に千年王国が訪れる。
このことから、666の獣を救済の予兆として、その到来は救いの証であるとし、その訪いを早めることによって救済の時も早まるとした、ヤコブ・フランクを始祖として戴くユダヤ教異端の一派、フランキストも在った。
無論、予言も預言も、有ろうはずがない。
全て、まやかしに過ぎないのだが。
また、この666に関連して、奇妙な出来事がある。
ディズニーシーの新エリアが令和6年6月6日に開業したそうだが、まあ、これ自体としては、ディズニーはかなりの曰く付きの企業ではあるものの、偶然の一致ということはありうる。けれども、
東京ディズニーシー(R)新テーマポート「ファンタジースプリングス」プレビューへの県内小学生の招待について/千葉県 (chiba.lg.jp)
この新エリアに千葉県内の小学6年生の約6000人を無料で招待、となると、話は変わってくる。
明らかに6を強調してはいないだろうか?
ディズニー自体、先程述べた様に、支配層との関連が大いに存する企業と噂されており、それが数秘術じみた数字の扱いをしている訳であるから、筆者は当然、そこに意図を見る。6のゲマトリア数秘術的意味には、受難の予告、というものがあり、111のゲマトリア数秘術的意味には、初め、というものがある。666は6×111と解釈することも出来る。もしかすると、同社は、数字を通して何らかの受難が始まることを予告しているのかも知れない。或いは、計画開始の予告か。開業された新エリアを詳細に分析すれば何か情報が得られるだろうが、筆者が見た所、特にその様なものは見受けられなかった。恐らく、端的に筆者の力量不足に依る所が大きいだろう。読者諸賢も、これの分析を試みられたい。何しろ、世界は実にきな臭くなっているのだから。
以上で、今週の時事分析は終了である。そういえば、令和のRだが、Rは18番目のアルファベットであることから、その数値が18と解釈されることがある。18は6+6+6であり、これから転じて666を意味すると扱われることも多い。とすると、R 6.6.6の全ての要素は666を指し示すこととなる。
実に、薄気味が悪い。一体何を起こそうとしているのか。
決して、警戒を解いてはいけない。
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