美容クリニックのコロナショック対策

美容クリニックのコロナショック対策について考えてみたいと思います。

さて、先週はコロナショックで、日経平均株価が1万6,000円まで急落。

NYダウも2万0188・52ドルまで下がり、リーマンショック以来、最大の下落率となりましたが、今回のコロナショックは明らかにリーマンショックを上回る金融危機になるでしょう。

歴史は約70年周期で繰り返されるとよく言われますが、戦後から70年ちょっと。

太平洋戦争前から戦後に世の中がガラッと変わったのと同じぐらいのインパクト、いやそれ以上の変革がコロナショック、コロナパニックにより起ころうとしています。

既に大きな影響を受けている観光業、飲食業などでは、資金繰りが苦しく、倒産寸前の会社が多くあります。

2019年の日本の自殺者は1万9,959人で、2万人を下回りましたが、ひょっとすると、2020年、2021年の自殺者は3万人近くまでいってしまうのではないか?と危惧しています。

今回のコロナショックの経済への影響がまざまざと見えてくるのは、早ければGW明けぐらいから兆候が見え始め、恐らく、新型コロナウィルスの感染が少し落ち着いてくる6、7月ぐらいからでしょう。

残念ながら、いよいよ本格的な世界恐慌へ突入する可能性が高いと思われますが、美容クリニックにおいても、厳しい時代がやってくるかもしれません。

ですから、今はそのときに備えて、しっかり準備をする期間にしていただきたいのです。

世界恐慌に備えて、まず、やらなければならないことは、

これから新患を獲得するコスト、難易度が飛躍的に上がっていってしまうので、既存患者を今まで以上に大事にすることです。

既存患者に継続してきてもらうために、既存患者(特に来院頻度が多く、お金をたくさん使ってくれる患者)に特別なメニュー・サービスを提供したり、コミュニケーション機会を増やすなど、ありとあらゆることを考え、リピートしてもらうようにしてください。

次に不況になると、患者は1番のクリニックに集中するようになります。

何にでも対応できるクリニックは優位性をもっているのではなく、却ってマイナスのポジションをつくることになります。

全国で総合1番として、認知してもらうのは非常に難しいので、

①患者ターゲット

②美容医療、お悩み・疾患

③診療圏

で絞り込んで、自院のクリニックで1番になれるところを見つけ、圧倒的1番をつくってください。

絞って尖らせてください。

〇エリアなら1番。

若年層なら1番。

脱毛1番、シミ1番、ニキビ・ニキビ跡1番、ほくろ・イボ1番、ヒアルロン酸1番、眼瞼下垂1番・・・。

そして、1番を2つ、3つと増やして、複合化していってください。

今は時流の移り変わりが激しいので1番を1つもつだけでは不十分な時代になりました(例えば、今、銀座のクリニックで中国のインバウンドをメインターゲットに1番を目指していたようなクリニックは、非常に厳しい状況になっています)。

必ず、1番を2つ以上つくるようにしてください。

3つ目として、不況期は見た目を安く見せた方が良いので(必ずしも安くしなければならないということではなく、見た目を安く見せるということです。また、ターゲットを富裕層に絞っているクリニックであれば、安く見せるのは逆効果になりますので、止めてください)、

メニューのサブスクリプション化を検討してください。

今、サブスクリプション化が最も進んでいるのは脱毛ですが、これから美容医療、形成外科・皮膚科の自費は、サブスクリプションのメニュー、料金の見せ方が今まで以上に主流になっていくのではないかと考えています。

そして、これからは豪華な家、車や宝飾品というような、

あったらいいな!というものは売れなくなり、

なくてはならない!ものの消費が中心になります。

ですから、クリニックのメニューが美容に偏っている場合は、メニューの再検討をお考ください。

ヒントを申し上げれば、美容医療の他に急性・緊急性の高い形成外科・皮膚科よりのメニューの拡充も考えた方が良いのではないかと思います。

または、美容医療で勝負する場合は、緊急性の高い見せ方を工夫すると良いでしょう。

私のクライアントには既にそのような動きをスタートしていただいています。

最後に、最近よくご質問をいただく広告に関してですが、

もし、緊急事態宣言の発令、ロックダウンになった場合、その期間中はさすがに広告コストはかけない方が良いと思いますが、資金繰りにまだ余裕があるクリニックは、むしろ今、広告コストを従来より上げるべきだと思います。

そうしないと、ますます患者数の減少が止まらなくなる可能性が高いからです。

以上、先生の中で取り入れても良いかな?というものがありましたら、是非取り入れていただき、今のタイミングで自院をコロナショック、コロナパニックに耐えうるクリニックへと変革させていっていただければと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?