サンシャイン 坂田光

「サンシャイン」というお笑いコンビを組んでいます。小さい頃夢見た、芸人の真っ只中。思いの丈は全部、ここに書いていきたいと思います。あなたの心臓めがけて。

サンシャイン 坂田光

「サンシャイン」というお笑いコンビを組んでいます。小さい頃夢見た、芸人の真っ只中。思いの丈は全部、ここに書いていきたいと思います。あなたの心臓めがけて。

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    僕たちのキングオブコント

    音楽を止めて窓を開けた。窓の外からは少し肌寒い風と、途切れ途切れコオロギの鳴き声が流れてくる。 さっきまでの風や雨の轟音は落ち着いたようで。 地球史上最大の台風の爪痕は凄まじくて、夜が明けても、まだなお安心できない地域の方や、避難してる方を思うと胸が痛む。 予定されていた現実は、日本中でキャンセルが相次ぎ、代わりに用意された現実に、皆が皆、不安な長い夜を過ごしてる。あいにく、自分の住んでる街はピークを過ぎたような気がして。出来ることと言えば、そんな夜を少しでも柔らかく、

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      • 掌が燃えている

        2021年3月6日。芸人仲間5人でやってるユニット「コント犬」の本公演初日に向けて僕は有楽町の劇場に向かっていた。電車が駅に着し、改札までの階段を降りる途中、母親から電話があった。 「たった今、ばあちゃんが亡くなったよ」 テレビ電話に切り替えてもらって、ばあちゃんの顔を見た。安らかな寝顔に、言葉が全然出てこなくて、ありがとうもお疲れ様もなんも言えんくて、うん、うん、と頷いた。体調が悪くなっていたのも聞いていたから、たまにテレビ電話で話してたけど、この1、2日で急に体調が悪

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        • 恋する日々

          朝9時に劇場に入る。普通のネタ出番でこの入りの早さは異例も異例。納得出来るのは今日が12月31日。大みそか。全国津々浦々、吉本の劇場は朝からフル回転。2021年が終わるその日、しっかり劇場の出番があって、お客さんの前でネタが出来る幸せを噛みしめる。眠い目を擦り、いつものように挨拶をして芸人と話して準備をして、ネタをする。 今日の出番はネタ寄席、ショートネタ寄席、ニセムゲ、ムゲカラ。ニセムゲといういつものレギュラーライブのニセモノバージョン。最大茶番ライブが有り余るほど最高で

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          • 今夜を派手にくれ!!

            17歳。金曜日の昼休みは、持ち込んだMDプレーヤーで、二人でイヤホンを分け合った。聴こえてくる音に二人で心を躍らせた。 紛れもない青春。 とは言っても、場所はトイレの個室。イヤホンから聴こえるのはラブソングでもなけりゃシティポップでもない深夜のおっさん達の馬鹿話。男女のカップルの甘酸っぱい煌びやかな青春とは真逆の、いがぐり頭の二人の汗臭い青春。 それでも、そっからの倍の34歳になった今でも鮮明に思い出すのは、そんな深夜のおっさん達の馬鹿話に涙流して笑った、永遠のような一

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            • 君に叫ぶ

              深夜2時。ベッドで約束の時間まで待っていたらついウトウトしていて、LINEが来た時には予定の時間を少しはみ出していた。急いで上着にジャージを羽織って、サンダルで外に出た。小走りで向かうと、待ち合わせ場所に先輩作家の方と番組スタッフの子がいて。おお、最近どう?こないだはありがとね。もう10月終わっちゃうね急に寒くなったねなんか言って、さっき番組の生放送で起きたばかりのハプニングだったり、なんだったりを話して、ひとしきり3人で笑った。 約束のスーツと沢山の手紙を受け取って、また明

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              • じいちゃんの入ってる棺桶に僕はあの娘へのラブレターを入れた

                半蔵門駅を降りて真っ直ぐに進む。いつものようにラジオブースに入り、リスナーの生徒たちの書き込みのメールを読み、2時間喋る。タクシー拾って家に帰りつくのは大体深夜2時を回ってて。気持ちがいい夜は、夜風にあたりながら金麦を呑んで歩いて帰る。シャッフルが選ぶ音楽が、心臓にピントが合う時の心地よさたるや。 この4月からの毎夜のルーティン。 前代未聞の出来事が世界を襲ってて、案の定、世界が不規則な中、皮肉にも僕の生活は少しだけ規則的になった。 芸人という仕事に就いて10年目。 ラ

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                • 10年目の春

                  半蔵門からタクシーに乗る。家の近くのコンビニで降りて、発泡酒とチーズと、生ハムのやつを買う。家に着いたら、手を洗ってうがいする。リビングに行けば、一緒に住んでる同居人たちが何かしら何かやっていて。ラドリックの分あるよ、と台所にいけば手巻き寿司のセットがあった。全然ダイエット出来ねえよ、そう言ってありがとうと言ってむしゃむしゃと笑顔でかぶりついた。 食べれば部屋に戻って、radikoで今夜の放送を聴き直す。そんで漫画や映画なんか観て、合間にクロノトリガーやって、筋トレして、寝

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                  • 僕たちのキングオブコント

                    音楽を止めて窓を開けた。窓の外からは少し肌寒い風と、途切れ途切れコオロギの鳴き声が流れてくる。 さっきまでの風や雨の轟音は落ち着いたようで。 10月13日。地球史上最大の台風の爪痕は凄まじくて、夜が明けても、まだなお安心できない地域の方や、避難してる方を思うと胸が痛む。 予定されていた現実は、日本中でキャンセルが相次ぎ、代わりに用意された現実に、皆が皆、不安な長い夜を過ごしてる。あいにく、自分の住んでる街はピークを過ぎたような気がして。出来ることと言えば、そんな夜を少し

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                    • 夜とラジオとSCHOOL OF LOCK

                      22歳で東京に出てきてから、ずっと芸人とシェアハウスしてるからもうかれこれ10年。1人部屋なんてものは無かったから、去年の秋に引っ越してきたこの家で初めて1人部屋を持った。やっと出来た自分の城。10歳の時に初めて1人部屋を持てた時の無敵感。つっても今回もシェアハウスで、しかも今回は5人の大所帯で。いくら部屋で好きな音楽マンガ映画に浸りひたってこもってても、リビングから「カレー出来たよー」って聞こえたら部屋を飛び出してしまうから、もうこれは実家と変わんないじゃないか。 東京で

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                      • 例えば、君が

                        中学生の頃、放送委員は無敵だった。みんなが給食を食べる間、放送室でTVを観れるし、先生たちに隠れてゲームも出来た。そして何より、好きなCDを好きなだけかけることが出来たのだ。多感な思春期真っ只中の小さな僕らの世界で、喧嘩が強いより、勉強が出来るより、スポーツが得意より、自分の好きな音楽で学校中を包むことの方が、とびきり凄いことだと思った。 そんなわけで僕は中3の時に放送委員になりたかったけど、くじで体育委員になってしまって絶望したのを覚えてる。それでも仲良い友達が放送委員に

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                        • 初めてアイラブユーなんか言った

                          身体中がバキバキに痛い。なんか心臓の上の部分の胸骨もズッキズキしてる。酔っ払ってどっかで打ったのか、まったくわからない。そんで腰は慢性的に随時爆発しそうで、そんでもってハイパー花粉症なんだけど、マスクがないから、気合いで、気合いで目の痒みと鼻水を食い止めてる。ちっちゃい頃から気合いだけは入ってるから、こういう時はなんとも助かる。根性論でなんでも解決するのは好きじゃないけども、それとは別で、なんて言うか、僕が褒められて1番嬉しい言葉は、 「気合い入ってるね」だし、好きな女の子の

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                          • 若者のすべて 2018.5.14

                            雨の音でぼんやり起きて、またぼんやりと眠って、自分のお腹の鳴る音で起きた時にはもう夕方だった。昨日の単独の開放感からか緊張が解けたのか、身体のあちこちが痛く、何故か腹筋も筋肉痛で、這うようにお風呂に入った。髪乾かしながら単独のアンケートを読んでたら、また寝てて。起きて、あと10分で閉店する近所のスーパーに急いでかけこんで、財布に300円しか無く、100円のイカの塩辛と、奮発して豪華に200円のレトルトカレーを買った。もらった缶ビールと一緒にカレーをかきこんだら、また倒れるよう

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                            • さくらの唄が鳴っている 2018.4.5

                              地元の友達からのLINEの着信で目覚めた。 喉がカラカラだ。窓から入ってくる風がぬるくて、その瞬間僕の部屋は完全に初夏だった。最寄り駅までの坂道の真上にある桜はいつのまにか緑が交じってて、気づけばすごい速さで季節は駆け巡ってる。テーブルの上の飲み残したぬるいハイボールをまた水と間違えて飲んだ。いい加減にしてくれよ。 名古屋で1月に放送があった本能Zが福岡でついこないだ放送されて、それを見たと友達からの連絡だった。友達の名前は倉員。高校時代、地獄の童貞ロードを一緒に泣きながら

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                              • 雪が降る街 2018.2.2

                                東京じゃ今年2度目の雪が降ってる。九州は福岡に生まれた僕にとっちゃ、雪なんて滅多に見ることは無くて。たまに降ったとしても、薄く貼っただけの雪では、雪だるまは泥だらけで。そんなものだと。綺麗に積もる雪を見れば、東京に来たのだ、東京にいるのだと、強く思った。 どうにか、どうにか気持ちを伝えようと、毎度試みるけど、本当の気持ちが伝わったのかどうかは本当のところは誰にも分からない。もっと優しい言い方は出来なかっただろうか、もっと冗談めいて言えなかっただろうか。なんでもっと上手く言え

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                                • 10年前成人ボーイズ 2018.1.8

                                  今日は成人式。僕にとっては10年前。ちょうどその時のことを、2年前の今日書いていて。せっかくだから。時間軸がバラバラ過ぎて、なにもせっかくではないけども。すごいせっかくだから。 ちなみに、僕は今日年末年始公演終わって15時間寝て、明日のR-1一回戦に震えてる。10年前好きだったあの娘は友達と結婚して可愛いベイビーもいる。姪っ子たちにお年玉もあげれない僕は夜な夜なネタを書く。立派なかっちょいい大人になるにはまだまだだ。 2016年、今年もニュースじゃ成人式で暴れる若者たちが取

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                                  • 君はベイビー 2017.12.26

                                    僕にはヒーローが2人いる。1人はナインティナインの岡村隆史。言わずと知れた僕らのお笑い界の大先輩。そしてこの世界に入ったきっかけ、憧れのスーパースター。子どもん時からずっとかっちょいい。尊敬してやまない。 そしてもう1人は銀杏BOYZの峯田和伸。GOING STEADYの時からもちろん、僕の思春期を、淀んだ青春を肯定してくれたスーパースター。中学の時に兄ちゃんから借りた、さくらの唄を聴いてからずっと虜で、今も僕ん胸の真ん中ではずっと鳴り響いてる。 10月13日。銀杏BOY

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