穴|日記|2022/12/12
12/12(月)
「こんなアイデアでいいんだろうか。」
「もっといいテーマがあるかもしれない。」
「良い文献が見つからない。」
研究テーマをゼロから構想するというイベントが立て続けにやってきて、ここのところ気を抜けばネガティブの穴の底に転がり込んでしまう自分がいた。オードリーの若林さんはエッセイで「ネガティブを潰すのはポジティブじゃない。没頭だ。」と述べていてその主張にはおおむね賛成なのだが、迫っているタスクから目を背けて違うことに没頭しても未来の自分を辛くするだけだし、手を動かしたりする研究と違って頭だけを使う研究テーマの構想に没頭するのは難しかった。むしろ若林さんのそういった結論よりも僕は「それはただの穴だよ。」という言葉に救われた気がした。自分の力だけじゃどうにも行かないことがある。頭を抱え悶々と悩み続けても埒のあかないことがある。それを認めてあげる、認めて内にこもったネガティブな感情を外に開いていく力を得たような気になった。
今日は企業の人と冬季インターンの研究テーマを決める打ち合わせがあったのだが、朝の電車で出逢った若林さんのこの言葉を胸に、無事に良いテーマに行き着くことができた。自分では使えるかわからないなと思っていたアイデアに対して、それが磨けば光りそうな原石であるということを指摘してもらい、企業の人に少し整理してもらいながらもう一度自分のアイデアを見直してみると、ストーリー性もあり、今やっている企業との共同研究との差別化ができており、かつ関連性もある。自分の経験の浅さが見逃していただけで、気付かぬうちに良いテーマを用意できていたのだった。
僕はまだまだ飽きることなくネガティブという穴にはまり続けると思う。けどそれでもいいんだ。それはただの穴だと知ったから。いつか飽きる日が来るまで、時々やってくるこのじめじめとした陰気な自分と仲良くやっていこうと思う。
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