予想外のところで、夢が叶う

ハウスキーパーとしての仕事は、9:30に開始し、13:00前後には終わります。

私はもう少し働きたいため、一緒に住んでるフロント兼ハウスキーパー、シンガポール出身の方に「もっと働きたい！」と、相談しました。
すると、マネージャーにそれを伝えてくれ、マネージャーから、「夕方別の仕事に申し込んでみたらどうかな？」と、勧めてもらえました。
この地域のレストランは、今どこもサマーシーズンで人手が欲しいから、募集してるはず！とのことで、私はその日すぐに行動しました。

シンガポールの方が、地図を見ながらこのレストランはこんな風で、こんな感じで、と説明してくれました。
それを参考にしつつ、働きたいと思うレストランを2つに絞り、それぞれネットで検索しました。どちらも高評価で、美味しそうなレストランでした。
1つは中華、1つは北欧風。
実際に、歩いて見に行ってみました。

中華レストランの方が若干距離的に近いのですが、北欧風レストランの、おしゃれで居心地良さそうな雰囲気を肌で感じた瞬間、
「ここで働きたい！」と強く思いました。

その勢いのまま、入店。
店員さんに「夕方から働ける仕事を探しています。空きはありますか？」と尋ねました。
「ちょうどよかった！スタッフ募集中なの。ここに名前と電話番号を書いて！履歴書は持ってる？」と、好感触でした。

「マネージャーに見せて、後で絶対に連絡するわ！」私の履歴書を受け取ると、そう言ってくれました。

しかし、ウェリントンで就活していた頃、そう言われて連絡が来た試しがなかったので、半信半疑でした。

家に帰って少しすると、メッセージが届きました。
「明日の午後3時にお店に来れますか？」
本当に連絡が来た！と驚き、同時に安堵しました。


翌日、マネージャーと簡単な面接をしました。
ビザの期限、仕事の制限があるかの確認や、レストランでの経験はあるかなど。

そして、その場で契約書にサインし、銀行口座情報なども記入しました。

私の仕事は、ランナーという職種がメインと言われました。
料理をお客さんにサーブしたり、食べ終えたお皿を下げたり、皿洗いをしたり。

やりたかったのは、フロントオブハウスという職種（席に案内したり、オーダーを取ったり、テーブルを片付けたり）だったのですが、レストランで働けるだけ、ありがたい！
ランナーをやっていれば、お客さんと会話する機会もあるだろうし！
そう前向きに捉えていました。

メニューや材料の書かれた表を、プリントアウトしてくれました。
「丸暗記する必要はないけど、たまにお客さんに聞かれるから、知っておいてほしいわ。週1見返してもらえれば大丈夫よ！」

そして、フロントオブハウスの仕事内容や、心得などが書いてある紙も渡されました。
「あなたは日本でのフロントオブハウスとしての経験が何個かあるから、このレストランに慣れて、自信がついたら、フロントオブハウスにもなってほしいわ。
そうね、ランナーとフロントオブハウス、どちらもトレーニングして、適性がある方で働いてもらうことにしましょう！だからこれも渡しておくね」

そう言われ、心の中で「よっしゃ！やったるで！！」とガッツポーズ！！

ランナーもバリバリこなし、絶対フロントオブハウスになるぞ！！

やる気がみなぎってきました。
こんな気持ちは、いつぶりだろうか。

今、私、燃えている！！

帰宅後、さっそく分からない単語を調べながら、メニュー表を見てみました。
スタッフは半額でメニューを食べられるらしいので、せっかくだからたまに自分でも食べて、味や材料など覚えていこうと思います。



ウェリントンで最初にやりたかった仕事は、カフェかレストランでした。
日本にいた頃から、ワーホリ中にフロントオブハウスをやりたい、と思っていました。

しかし、仕事ゲットならず、ハウスキーパーになりました。
始めの頃は、「やりたかった仕事じゃないのになあ」「もっとカフェとレストランに絞って、粘り強く就活を続けるべきだったかなあ」と、暗く考えてしまうことも度々ありました。

それでも2ヶ月続けて、ハウスキーパーという新しい経験もゲットできて、体力もついて、そして今の、フランツジョセフでの仕事にも繋がって。

ありがたいなあ、やっぱりハウスキーパーやってよかった！

そう思っていたら、まさかのフランツジョセフで今、レストランで働ける機会が舞い込んでくるなんて！

1度は諦めた夢が、違うタイミングで、思ってもみなかったところで、叶うこともある。

叶えるためにはもちろん、チャンスが来たら見逃さず、とにかく素早い行動が必要。

回り道は回り道ではない。
全てのことに意味がある。
全てのことが繋がっている。繋がってくる。
無駄なことなんて1つも無い。

人生って予測不可能で、何て面白いんだ！！

すごくワクワクしました。
このワクワク感だけは、この先もずっと忘れないでいたい。
そう思います。