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創作作品

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主に自作詩を掲載しています。短歌や小説も。
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#poem

詩|セブンスロマンス(7th romance)

静けさと煩い蝉の声、プールサイドで眺める塩素の匂い、夕方の青とピンクが混ざったところを綺…

夏野
2週間前
4

詩|(すべての希望はかつて絶望と呼ばれていた)

かけっこが得意だった一等星、いつのまにか最後尾で明日待ち中。 ぼくが見つめる光の先できみ…

夏野
3か月前
5

詩|浴室にて

世界が愛を歌っているとき、ぼくはまだ選択を知らず、音感だけの文字を綴っている。 汚された…

夏野
6か月前
7

詩|フォーエバーヤング

午前2時過ぎ シンクに水滴が落ちる ラジオの笑い声で目が覚めて、こんな風に笑えたらなって何…

夏野
8か月前

詩|spark

「人に優しく」 「嘘は吐かない」 「ありがとうを忘れるな」 子供の頃にお母さんに教えられた…

夏野
8か月前
4

詩|渋谷part.2

少女時代の消費の仕方を教えてもらったあの放課後 煙草の味を知ったカーテンの向こう とっく…

夏野
1年前
11

詩|雪

美しさを燃やして出来た灰から、人間は産まれて、その灰にふたたび火を灯すのだ、と、誰かから教えられた気がする。 ぼくの美しさをきみは知って、きみの美しさを僕は知って、それだけがある地平線で、灰は雪のように燃え盛った。 本当はぼくら、ここに産まれるべきじゃなく、美しいまま、別々の惑星で、好き、と、嫌い、くらい輝いて死んでいきたかったです。 燃えることなく、そのまんまで、焼却炉で、死んでいきたかったです。 窓の外では、灰が雪のように燃え盛り、愛だのと呼ばれていて、地球はとうに、ぼ

詩|ラブレターpart.2

スーパーヒロインフレーバーの口付けして、飲み込んだ季節はいつの間にかグレーが似合う 商店…

夏野
1年前
11

詩|燃え殻

なんかいつまでも一緒だと思ってた友達が猫が死んで笑ってた。 鈍色の空がシャネルのリップで…

夏野
1年前
13

詩|才能

殺し合いが好きな人々が、才能が無くても生きろと宣っている。無責任に若さを消費させることが…

夏野
2年前
4

詩|光

目が悪いからヤバい奴とヤバくない奴が見分けられない 汚れの無い文庫本を切り裂くことも出来…

夏野
2年前
5

詩|ノンフィクション女の子

大層な不純異性交遊で、あの子調子乗ってるよねって言われたい みんなに内緒で会ってる年上の…

夏野
2年前
4

詩|飲み会

飲み会をしたらきみのこと嫌いになっちゃうかも。だから、飲み会が無くて本当に良かった。 飲…

夏野
2年前
2

詩|ガール・ミーツ・ヒップホップ

実はゴミにも種類があって、その中でもぼくは有害ゴミかもしれないよ。世界平和をうたって手に入れた僅かな希望さえ、衝動的な夜に眩まされるから、行くべき場所が分からなくなって、何処へも行けなくなってしまうんだ。こんなことになってしまうなら、目の効く夜行生物にでもなって、あの海へ帰ればよかったね。 きみの作る音楽は歪んでいて素敵なんてぼくだけが共感していればいいし、アルコール度数で計り知れる倫理観だけ持ち合わせていればきっと大丈夫だよ。 ヒップホップを流して一人眠る夜は、ありもしない