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詩|光

目が悪いからヤバい奴とヤバくない奴が見分けられない
汚れの無い文庫本を切り裂くことも出来ず、夜な夜な妄想ばかりしている
本当のことのほとんどはいつもきみのことを傷つけてしまっていたね
脂の乗った皮肉にもハイと答えて、暴力にも夢にも裸で立ち向かって
血だらけで思い出すんだ 子どもの頃のことを

「世界の終わり」ってタイトルが世界で一番綺麗だってきみだけが知っていたよ
でも 実のところみんな知っていたみたいです
勘違いで踊っていたみたいです

いつでも世界平和を願っていたいのに、気付いた時には言い訳ばかりで
あの頃より狭い空を見上げては、吐いた唾が自分にふりかかってしまっているね
もうノスタルジーなんて意味が無い 思い出は色褪せないなんて嘘っぱちだ
嘘とか本当分からない それでいいにしたーい
見えないふりしたーい

ダサいのはお互い様だよ 狂ったふりはもうやめなよ
愛嬌よりも愛情が大事だよ 寂しくて来てくれるきみが好きだよ
人格破綻者にも誕生日があって「生まれてくれてありがとう」が飛び交うからさ
勘違いでもいいよ 世界平和を願ってもいいよ

アイスクリームとハイヒール ピアッシング 六畳一間
致死量のクリスマスを浴びて、大晦日には帰省ラッシュ 渋滞中
もう会わない仲間達、家族、青春のバンドサウンド
理想には馬鹿みたいに笑って 大人らしく空回って
そうさこのまま、光の果てまで連れて行って
地元になんか帰らないで
一緒に連れて行って
地元になんか帰らないで
一緒に連れて行ってね

眩しくて 見えなくて もう全部大丈夫
目が悪くても大丈夫

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