「質問力を上げる」ためのトレーニングを編集者が考えてみた(実際やっていたこと3選)
みなさんこんにちは、ものごとの編集者の角田(すみだ)です。
「ものごとの編集者って何や?」って話だと思いますが、それを知ってもらうためのマガジンを運営しているので、ピンと来た方はぜひ読んでみてください。
直近数記事を「質問」をテーマに書いており、その続きです。
ありがたいことに、たまに「質問力を上げるにはどうすればいいの?」と聞かれることがあります。
僕自身は質問力が高い人だと思っていますが、意図して質問力を身につけたわけではないので、申し訳ないことに毎回「なんでかなあ?」という回答になってしまいます。
ちなみに、以下のように「質問」をテーマにしてポッドキャスト番組をお送りするほど、質問力には自信があります。
この問いに関しては、僕も言語化したいので、頭の中にあるものを一旦書いてみます。
科学的根拠などに基づいたものではなく、あくまで経験則なので、その点だけご理解ください。
そもそも「質問力」って何だ?
まず考えなきゃいけないのが、そもそも「質問力」って何だ?という問い。
ここを定義しないことには質問力の上げ方を考えることはできません。
少し抽象的ですが、僕は「その場に応じた投げかけができ、かつ関係者全員が満足する回答が得られる質問」だと考えています。
質問が発生する場面は本当に千差万別で、柔和な空気の時もピリッとした空気の時もありますし、一人に聞く時も複数人に聞く時もありますし、設定された場の目的によっても変わってきます。
また、聞き手と話し手が満足するのはもちろんのこと、トークイベントであれば参加者も、インタビュー記事であれば読者も満足させる必要があります。
話し手の回答によって、これらの関係者全員が満足できる質問をできるか否かを測る指標が「質問力」であると定義することにします。
質問は疑問からしか生まれない
次に考えないといけないのが、「質問はどのようにして生まれるのか?」について。
これについては後日詳しく書こうと思いますが、結論だけ書くと「疑問からしか生まれない」となります。
自分の頭の中に疑問が生まれ、その疑問を解消するために質問をするわけですから。
要するに、頭にハテナを浮かべる必要がある、ということです。
質問力を上げる(疑問を多く抱く)おすすめトレーニング
というわけで、質問力を上げる、すなわち疑問を多くいただくためのおすすめトレーニングを紹介します。
どれも一人でできるものなので、興味を持った方はぜひ今日から試してみてください。
全コンテンツに総ツッコミ
テレビのニュースや広告、SNSなど日々さまざまなコンテンツを目にしています。
まずはそれら全てに心の中でツッコんでみてください。
「〇〇だろ!」「〇〇の方がいいじゃん!」「〇〇はどういうこと?」みたいに。
というのも、疑問は自分と他者の見解のギャップから生まれるものなので、まず自分の見解を言葉にしてみることが大事なのですね。
ツッコんでみるとコンテンツと自分の見解とのギャップが見えてきて、「そういえばなんで△△なんだろう?」という疑問が芽生えてきます。
質問を考える中で一番良くないのが「へぇ、そうなんだ」と思考停止で飲み込んでしまうことなので、だからこそツッコむ姿勢が大事なのです。
「自分だったらこう質問する」をシミュレーションしてみる
次は「自分だったらこう質問する」をシミュレーションしてみるです。
バラエティ番組やYouTube、仕事の会議などで他者の様々な質問を耳にすると思いますが、そこで「自分が聞き手だったら、こういう質問をしたいな」と考えてみるのです。
質問はやはり場数が重要ですが、とはいえ場数を踏むまでにも時間を要するので、まずは自分の脳内で場数を踏んでみよう、ということです。
これが習慣づくと、「あの人はなんで今の質問をしたんだろう?」と考えられるようになり、さらに「今の質問はここが良かったけど、もっとこういう聞き方もできたかも」という新しい視点が身についてきます。
YouTubeのインタビュー動画やポッドキャストは結構おすすめです。
手前味噌ですが、もしよければ僕の質問もぜひ聴いてみてください。
図解の癖をつける
最後が少しトリッキーですが「図解」は結構おすすめです。
図解をざっくり説明すると「図にして考える思考ツール」で、僕はインフォグラフィックデザイナーの櫻田潤さんという方から教わりました。
なぜ質問に図解?という話ですが、ここが結構ミソでして。
やってみないとわからない部分はありますが、図解しながら話を聞いたり、頭の中で図を思い浮かべることで、
AとBの話って繋がってなくない?
CとDの間にあるものって何?
Eの話は今の階層の話で合ってるんだっけ?
といった「物事の明確じゃない部分」に気づきやすくなるのです。
かつ、イラストやグラレコと違って、図解や◯や四角、矢印などの簡単な図形だけでできるので、絵心や美的センスに依存しないのが良さです。
すなわち、誰でも図解能力を身につけられます。
こちらの本がシンプルでわかりやすいのでおすすめです。
質問のトレーニングはいつでもどこでも一人でできる
今回3つに共通するのは、いつでもどこでも一人でできる、という点。
頭で考えるなら本当にいつでもできますし、図解も紙やペンがなくてもスマホのメモアプリでもできます。
今回紹介したものの他にもたくさんあるので、ぜひ生活の中で自然にトレーニングしてみてください。
質問力の高め方について聞きたい方は、ぜひコメント欄か何かのSNSで教えてください。