イサム・ノグチ回顧展 彫刻の世界へ

 先日福嶋亮大先生にお誘いをいただいた、初台は東京オペラシティ、アートギャラリーで行われている「イサム・ノグチ ─ 彫刻から身体・庭へ ─」という展覧会へ行ってきた。

 イサム・ノグチに関する予備知識は以前秋葉原のインテリアショップ、ヤマギワでみかけた照明器具、「あかり」シリーズくらいのものである。でもそれはイサム・ノグチのある一面でしかないらしい。むしろ彫刻家だと。とりあえず彼については何も知らないので全く知らない分野のことを見てくるのもいいだろうと思い興味本位で参加してみた。

 福嶋先生が展覧会の前にイサム・ノグチについて簡単に紹介してくれたのもあり、作品はスムースに観覧することができた。

 ニューヨーク州のコロンビア大学医学部にも在籍した若年のノグチは、人の体や身体の線の流れを描き表したような作品を多く制作しており、そのせいか、晩年の作品にまで共通するのは生物のモチーフを使ったもの ―――例えば薄い板に柔毛のような突起が生えたような形が多いということである。

 彫刻作品の並ぶ部屋が一番のお気に入りであった。彫刻には疎いので制作方法などに関しては全くの素人である故に、研磨された面や泥のついた面、ノミで打ち掻いた跡などたくさんのテクスチャを備えた作品がどのように作られているのか思いをはせるのが楽しかった。

 展覧会を見終わった後は神保町へ行き古本屋巡り。あまり足を運んだことがなかったので有名どころの古書店を紹介していただいたり、そもそも識者と古書店に行くということ自体があまりにも楽しかったし、貴重な体験であった。

 先生の勧めでボルヘスの『アレフ』(今となっては何とも怪しげなタイトルであるが)を買った。休み中に読むのが楽しみである。

 それではまた今度。まだレポートが書けてないんです。


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