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手書きで初稿を書くこだわり

脚本家・壽倉雅(すくら・みやび)でございます。

本日は、手書き原稿へのこだわりについて、書きたいと思います。


コンクールは、データアップロードが主流に

今や脚本コンクールでも、WordやPDFデータのアップロード応募が主流になってきています。もちろん、印刷した紙ベースのものを郵送することもありますが、どちらにせよパソコン操作を行うことが前提なのです。
数年前までは、手書き原稿の応募が可能なコンクールもありましたが、現在ではほとんど見かけなくなりました。(※返却ができないため、手書き原稿のコピーを郵送するパターンもあります)

もちろん、パソコンで原稿を打つ作業は、修正もしやすいですし、回想等、シーンやセリフの使いまわしの際にはコピペ機能も使えますので、大変便利だと思います。
当然、手書きと比べたら圧倒的に書くスペースだって違いますし、手書きではないのでペンだこができることだってありません。

普段脚本を書く方からしたら、「パソコン、マジで神!」と思うでしょう。

指先を動かすか、腕を動かすか

しかしその中で、私が何故初稿を手書きで書くことにこだわっているのか。
それは、指先を動かすか、腕を動かすかの違いにあります。

これはあくまで、私個人のお話なのですが、指先で文字を打っても情景が浮かばないことが多いのです。機械的という表現が正しいかどうか分かりませんが、ただ文字を打ってるだけのような感覚に陥ってしまいます。

ですが、ペンだこを作ってでも腕を動かして手書きで書くと、情景が頭に浮かんでくるのです。学生が、手書きでノートびっしりにテスト勉強をすると頭の中に入るのと同じ感覚です。手書きで書けば書くほど、情景がぶわぁっと頭に思い浮かびます。

確かに、パソコンで書いたほうが作業効率も良いので、断然ラクに違いありません!
しかし、より良い脚本を書くためならば、例え時間と労力がパソコン以上にかかろうとも、ペンだこができようとも、私はこのスタイルを続けていきたいと思っています。

私が尊敬する脚本家の橋田壽賀子氏や倉本聰氏も、原稿は手書きです。
橋田氏は以前、テレビ番組で「パソコンを習ったが、文字の変換をしている間に頭に浮かんでるセリフを忘れてしまうので、パソコンはやめた」と話しています。
ちなみに、私のペンネーム『壽倉雅』は、このお二人から一文字ずつあやかっています。

また、脚本家の中島丈博氏は、ワープロで脚本を書いている様子が以前テレビ番組で映っていました。時代に合わせて中島氏はワープロにされたと思いますが、デビュー当時は当然ワープロなんてない時代ですので、手書きで書かれていたと思われます。

書くスタイルは、人それぞれ違うことでしょう。
皆さんは、どんな風に原稿を書かれていますか? ぜひ機会があれば、教えていただきたいです。


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次回もお楽しみに!

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