見出し画像

歯事情2


どうも!
腸活の成果が現れてきまして
ウンチをした後あまり拭かなくて良くなりました
ので報告を朝からさせていだたきますスコウスです。



歯は治っていません。
歯活(はーかつ)しなければいけませんね。
オラカツ(オーラル活動)の方が
響きが良いかも知れません。

   


さて前回の続きをひとつ。


2.   歯事情の前の社畜事情



いつも行っている歯医者さんに書いてもらった
紹介状は常にどこにいく時も肌身離さず
背負って持ち歩いていました。
しかし行く日程のメドは全くつきません。


なんせ社畜は平日に休めません!
自分の代わりがいません!
予算が私一人分しか出ないので
私は何がなんでも平日は会社に行かなければなりません。


でも紹介してもらった大阪大学歯学部附属病院は
平日しかやっていない。


どうしたものか。


まずは私が万が一に何かあった時のために
誰かに私の業務を引き継ぎたい旨を会社に伝えないと
いけない。


しかし、結果は目に見えている。


「どこにそんな人とお金(予算)がある?」
と言われるだけ。


辞めるか死ぬしか方法がないのか?


「辞・め・る」



久しぶりに現れた旧友「辞める君」。



私はプロフィールの転職回数を23回から24回に
書き換えている自分の姿を思い浮かべた。


しかし無情にも毎日は過ぎていき、
会社に行く時に持っていくリュックに
紹介状を入れっぱなしで、
はや一ヶ月が過ぎようとしていた。



その封筒の存在すら忘れかけていた時
事件は起きた。



ピッキーン!!!!



とうとう神経の大親分が姿を表してしまったようだ!
めっちゃ激痛!
生まれて初めてくらいの激痛!


電気ショックを浴びている感じ。



口中の神経が緊張しまくっている!
口の中のどの部分に触れてもピリピリと痛い。
口の中は常に血の味がした。
ケツからも真っ赤な血が出ていた。
ウンチする度に真っ赤になるトイレ。



体の中心を貫く痛みが走ったその日、
リステリン特用サイズを2本買った。
1本が1週間でなくなった。



ついに平日休む時が来たか?
紹介状を思い出した!
どこにしまったっけ?


悶えに悶えている私に
妻が「ハイ!」と言って何かを渡して来た。
退職届か?


いや、「痛み止め」だ。
ボルタレンと書いてある。
最終手段か。



1番体に良くない事をしているように思えた。
背に腹はかえられぬ!


飲んだ!


ビールで流し込んだ!


なかなか効いてこない。
30分くらいしたら効いてきた。



キター!!
痛みのない世界!
なんて素晴らしい!


まるで治ったかのようだ!パラダイス!
薬をくれ!もっとくれ!



痛みを抑える成分は
感情をも抑えてしまうのか?
だんだんと心がすさんでいく・・・
心の分の感覚まで麻痺していく。



3日目頃には家族に対して無関心になっていた。
もちろん仕事も何もかも。
無感覚。
無味無臭。
目の前の人生が他人のもののように思えてくる。



私の口の中の別世界に住む
王蟲(ナウシカのオウム)が全身を真っ赤に光らせている。
怒っているのだ、



いや巨人兵とも言える。
その怒りで歯茎という名の大地を焼きつくしてしまう。



荒廃してもうどうしようもなくなった世界が
私の口の中の左の奥にある。



そんなナウシカ並みな宿命を自分に感じつつ、
今日も会社のフォークリフトを運転する。



そんな「誤魔化すカス人生」の私に突然
実家の母から電話がかかって来た。


「ちょっと話があるから今度の日曜日に来て。」


電話で話せない話があるという電話での話。
良いことか悪いことかどちらかは声のトーンでわかる。


「今から行く。」
私はバイクに乗って15分で着いてしまう実家に
日曜日まで待てずにその日の晩に行ってしまった。


母は原因不明の肺に写っているカビのような黒い影を
点滴でなんとかするために入院することになったと言う。


病名もよく分からないから先生に紙に書いてもらったと
言って、その紙を見せてくれた。


『M.abscessus』と書いてある。
早速調べようとしたら、母が言った。


「なんか小さい字でよく分からんやろうから
大きな字に書き写しておいたで!はい!」
と言って母の字で大きく、このアルファベットを
書き写してくれていた。


『M.apsslssvs』


なんか全然違う!
確かに先生の書いた字は筆記体だったので
小文字の「e」が小さい「L」にも見える。


どっちもググろう。


残念!
母の書いた字の方はこの世に存在しなかった!
先生が書いた字の方は検索したら、
いろんな結果が出て来た!


よく分からない病気だ。


別に普通に生活できるし、
元気に過ごしているし、
母はスポーツジムで毎日、水泳をしている。


治す必要もないかもしれないが、
点滴をしてみるとのこと。


別に元気だから
自分で荷物をスーツケースに入れて
当日は一人で病院に行けると言う。


洗濯もできる。
ご飯も出る。
シャワーも浴びられる。
ただ点滴を打ちに2週間だけ病院に泊まりに行く感じ。


ん?待てよ?
このタイミングに入院する母の
この難解な病気は
もしかしたら私を歯の治療へと導くための
神様の仕業かも知れない!


これは使える!


私はさっそく次の日
嘘をつきに会社に行った。


ものすごい面持ちで
「すいません。母が来週入院するもので・・・」


「えっ!それは大変だね。」


「そうなんです・・
すいませんが来週の水曜日の
午前中だけ遅刻して来ても良いでしょうか?
昼には出社しますから。」


「わ、わかった!でも業務に支障はないか?
午後からで間に合うのか?
代わりはいないぞ!」


「大丈夫です。
昼休みなしで上着を脱いで汗をかいて
燃えたらイケます!」


「そ、そうか。では許可しよう。」



翌水曜日の朝8時。
母は9時から入院。
私は大阪大学歯学部附属病院の
初診受付に並んでいた。


一番乗りだった。


受付開始の1時間前から並ぶ奴は、
いなかったようだ。
ライブのチケットを買うかのように
私は早起きして並んだ。


〜つづく〜





いただいたサポートで缶ビールを買って飲みます! そして! その缶ビールを飲んでいる私の写真をセルフで撮影し それを返礼品として贈呈致します。 先に言います!ありがとうございます! 美味しかったです!ゲップ!