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読書ノート

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本屋の息子なので、読書は今でも道楽の王道。 iPad のヘビー・ユーザーなので、僕のスタイルは、すべての本を裁断して、電子書籍化。 いつでもどこでも、マイiPad をスワイプしな…
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2022年11月の記事一覧

読書「蒲団」田山花袋

読書「蒲団」田山花袋

読書「蒲団」田山花袋
1907年発表の中編小説です。
明治40年ですから、もう古典も古典。今から115年以上も前の作品です。
作者の田山花袋は、森鴎外との親交もあった人で、「金色夜叉」で有名な尾崎紅葉のもとに入門。
国木田独歩や柳田邦男などと、「叙情詩」などを通じて活動を共にしています。
中年の小説家の元に弟子入り志願してきた娘に対する、師弟関係を逸脱した、恋慕や性欲の情を、赤裸々に綴った内容で、

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読書「或る『小倉日記』伝」松本清張

読書「或る『小倉日記』伝」松本清張

或る「小倉日記」伝

1953年に、松本清張が、第28回芥川賞を受賞して、本格的なプロの作家になるきっかけとなった短編です。
北九州市に住んでいた松本清張が、森鴎外の生涯で、史料が空白になっている小倉に住んでいた3年間の足取りを地道に追った実在する人物に材を取って書き上げた作品。
もちろん、彼なりの事実の下調べはしたでしょうが、基本はフィクションです。
松本清張といえば、社会派推理小説という分野を

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読書「風立ちぬ」堀辰雄

読書「風立ちぬ」堀辰雄



畑作業をしながらは、もっぱらYouTubeを聞いていますね。
「聞く」というのがミソで、作業をしながらですから、画面は見られません。
もっぱら音声だけ。
それも、土いじりをしていますので、手先はたいてい泥だらけ。
そんな手で、携帯はちょくちょくいじれませんので、出来るだけ再生時間の長いものを選んで聞いています。
BGM系動画も長いものが多いのですが、この時期によく聞くのは国会中継。
これだと

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