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#162いきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」も使ってみた(2)

 前回の「#161いきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」も使ってみた(1)」では動植物の判別ソフト「バイオーム」を使って、実際に植物の判別を試みてみました。
 今回はさらにこのソフトの特徴がどのようになっているかを実際に触ってみた感触を記したいと思います。

 次にちょっと意地の悪い使用の仕方をしみてましょう。次に挙げる写真は、ヤブツバキとヒサカキが混植されている(混在して植えられている)ところを撮影したものです。このような状況の写真を判別に掛けると、かなりの頻度で全く異なる答えが出てきます。写真中央部分はヤブツバキなのですが、ヤブツバキは判定結果の第四位になっています。ヤブツバキより上位には全く花の色も異なるものが挙がってきてしまっています。

ヤブツバキとヒサカキの混植状態を撮影。

 また、同様にコケの上に生えているヤブランを撮影してみました。その結果が下記の写真です。候補が三つ挙がっていますが、どれも全く見当違いのものばかりです。

コケの上のヤブランを撮影。


 このように正確な判別には、かなり苦労するソフトとなっています。この状況は、おそらく使用者によるデータベースの蓄積による偏りがあり、コケやシダなどを撮影している人が非常に少なく、集まっている写真が少ないのではないかと推察されます。今回試してはいませんが、もしかしたら昆虫の写真は現在たくさん蓄積されていて、今回植物で試したような結果にはならないのかも知れません。
 また、対象となるものの状態にも判別が左右されることも付記しておかなくてはなりません。下の写真は、ウメの若葉を撮影したものです。判定結果の候補には全くウメは出てきていません。見知らぬ新芽を見たときに、バイオームに掛けても、そこからどんな種類の植物が成長してくるのかの判別が出来ない、といえます。同様に白い斑点が葉に入った「斑入り」や虫食いなどによって傷んだ葉も正常な状態ではないということで認識しませんでした。このように対象の状態の変化についても判別出来ませんでした。これは、ひとえにデータの蓄積がないためといえるでしょう。

ウメの若葉を撮影。

 上記のように、バイオームは、実際に使用した感触としては、まだまだ思ったように判別結果が出てくれないのがソフトだといえるでしょう。これはこれからユーザーが増えていき、登録されているデータが増えることや植物の種類、状態についての凡例がたくさん蓄積されていくと解消されていく点も大きいかと思うため、今後にに期待したいと思います。

 最後に、このソフトの利点として挙げられるのが、「質問」という機能です。この機能は、判別出来なかった動植物の写真を投稿欄に投稿して、他の使用者の助言を得ることが出来る機能です。つまり「Yahoo!知恵袋」のように、判別出来なかった動植物について、他の使用者の知識を共有してもらって解決する方法になります。これについては、早く情報を得たいと思っても、他の方の回答の投稿を待たないといけないので、即時性には乏しいのですが、判断が付かない使用者にとっては無いよりは良いといえる機能だと言えます。

 このような利点、欠点を持つソフト「バイオーム」。アンドロイドとiphonの双方で使用出来、無料で誰でもダウンロード出来るため、非常に手に取って簡単に使用出来るソフトといえます。身近な動植物で気軽に試してみることが出来るため、子どもの夏休みの宿題対策などにも使用出来ると思うので、その利点、欠点を踏まえた上で、活用してみてはいかがでしょうか。

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Nobuyasu Shigeoka
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