【脚本】とある1日
1. オリーブの家
静寂に包まれている家。
テーブルの上に置いてある手紙。
手紙を手にとり、目を通すオリーブ。
その手紙の内容に、涙するオリーブの両親、祖父母。
ナレーション 「ある小さな国の小さな町で暮らすオリーブという女の子のもとに、一通の手紙が届きました。手紙には、有名劇作家でオリーブの叔父である、ヴァンが亡くなったと書かれていました」
オリーブ、家族が悲しむ姿を見つつ、家から出ていく。
ナレーション 「オリーブは何が何だかよくわからなくなり、ゆっくり考えるために街の市場へと向かいました。家族が泣いている状況に落ち着かなくなったことも、外へ出る理由だったかもしれません」
2. 市場 果物屋
ナレーション 「いつも通り何も変わらず賑わっている街市場にやってきました。しかし、人々の顔は少し寂しそうです。オリーブはいつも訪れる果物屋の前を通りました。果物屋の娘レイラはオリーブと歳も近いため、店の前でよく立ち話をするくらい仲良しです。機嫌の良い時に出る、レイラの鼻歌をひっそりと聞くのがオリーブの密かな楽しみです」
ここから先は
11,593字
¥ 100
この記事が参加している募集
お心遣い感謝します。頂いたサポートは、主に映像制作の予算として使用させて頂きます。