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エッセイのようなもの

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#婚活エッセイ

完結話 無職だった私が婚活で主人と会い17年間の結婚生活を送っている話⑦

完結話 無職だった私が婚活で主人と会い17年間の結婚生活を送っている話⑦

かつて海外に住んでいた母は、インターネットを通じて娘が知り合った男性との出会いに最初は困惑しましたが、帰国時にその男性に会ったところ、彼の緊張とシンプルな人柄に心を動かされ、結婚を快く許しました。

しかし、父はどれだけ待っても夫(当時婚約者)に会おうとはしませんでした。

私は父のお気に入りの娘であり、私の結婚に対する彼の抵抗は、おそらく私がまだ結婚していない姉との比較、そして難病を抱える私の将

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無職だった私が婚活で主人と会い17年間の結婚生活を送っている話⑥

無職だった私が婚活で主人と会い17年間の結婚生活を送っている話⑥

「結婚したい人がいる」と、勇気を出して父に告げました。もちろんどこで知り合ったのかと尋ねられ、「ネット」と答えると父は眉をひそめ、「騙されているのではないか」と疑念を抱き、さらに「俺は会わない」と断言しました。

私の心は重く沈みました。両親ともに納得しなければ私たちの結婚を思い描くことはできません。しかし、後になって知ったことですが、父は密かに探偵を雇い、彼の素性を調査していました。調査の結果、

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無職だった私が婚活で主人と会い17年間の結婚生活を送っている話 余談

無職だった私が婚活で主人と会い17年間の結婚生活を送っている話 余談

いい話だと感じている読者の方もいらっしゃるでしょうが、婚活中に「顔がタイプではない」「オシャレではないから嫌だ」と断る人もいることでしょう。

正直なところ、私自身、最初は夫に男性としての魅力を感じませんでした。

東京の美術短期大学でファッションデザインを専攻し、表参道に本社を構えるアパレル会社に勤めて新宿のデパートで洋服販売していた私にとって、自分をスタイリングすることは重要でした。

夫は運

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病気で無職だった私が婚活で主人と会い17年間の結婚生活を送っている話②

病気で無職だった私が婚活で主人と会い17年間の結婚生活を送っている話②

初めてデートしたとき、私は主人についていくつかの印象を持ちました。

1. お姉さんが二人いるせいか、女性を尊重する
2. 変わった癖がなく、性格がシンプル
3. 質問には正直に答え、嘘をつかない姿勢
4. 顔は塩顔で、私が普段好む濃い顔のタイプではない
5. 服装や髪型があまり洗練されていない

顔やファッションに少し気になる点はありましたが、彼の尊敬する態度や誠実さに惹かれ、また会いたいと感じ

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病気で無職だった私が婚活で主人と会い17年間の結婚生活送っている話①

病気で無職だった私が婚活で主人と会い17年間の結婚生活送っている話①

学生時代や社会人時代はそれなりに恋人もいた私ですが、難病に罹り、就労が不可能となり無職になってからは、自分には価値がないと自己評価を下げていました。その頃、病気の受容ができずにいましたが、今はそれを受け入れ、健全な自己肯定感を持っていると思います。

その時期、出会いがなく、自信がなかったため、知人に会うことや新しい友人関係を築くことが非常に難しかったです。

そんな時、小倉優子さんが広告塔を務め

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