【読書メモ】時間最短化 成果最大化の法則
リクルート出身で北の達人コーポレーション代表取締役社長 木下勝寿さんの最新本『時間最短化 成果最大化の法則』。
昨年末、トルコ旅行の移動中に読みしました。
木下さんの本は『ファンダメンタルズ×テクニカルマーケティングWebマーケティングの成果を最大化する83の方法』も昨年読んでおり、積極的にデジタルマーケティング領域の仕事に活かしていました。
今回も個人的に興味深かったポイントをまとめてみたいと思います。
1.ピッパの法則
「ピッと思いついたら、パッとやる」からきているピッパの法則。
やるべきことが起ったときは、その場でするやるか、すぐできない場合はいつやるかをその場で決める。
ピッパの法則を活用すると思いついたアイデアの実行量が増える。著者曰くこの法則で行動量は10倍になったとの事。
2.「後でじっくり考える」を撲滅させる
「後でじっくり考えよう」という考え方のクセを撲滅させる。
打合せが終わった直後に実務に着手する前提で打合せをしよう。
そのためにまず、「アウトプットをイメージしながら打合せをする」ことから始めよう。
3.優先順位のダブルマトリクス
重要度×緊急度のマトリクスを用いた
優先順位の付け方も仕事の成果に影響を与える。
ちなみに、重要なもの=結果に対して影響度の大きなもの。緊急なもの=今すぐ対処することを求められているもの。
基本編
対応優先度は下記で考えていく。
①重要度も緊急度も高いタスク。
②重要度は高いが、緊急度は低いタスクに着手する。
③重要度は低いが、緊急度は高いタスクに対応する。
④重要度も緊急度も低いタスクは最後にする。
重要度が高い仕事を優先して片付けていると、
緊急になる前に解決していくので、いつしか
緊急の仕事が発生しなくなり、時間と労力を
重要度の高い他いタスクに集中できる。
応用編
すぐ終わるものが最優先のマトリクス。
ポイントは重要度&緊急度は低くても、
短時間でできるものを先にやるという事。
上記ポイントを押さえることで、得られる「結果」の量が増え、こなせる案件量が圧倒的に増える。
また、タスク管理の手間が減る(「発生→タスク管理→実行」が「発生→実行」になる)。
加えて、記憶が鮮明なうちにやると、短期間で漏れの無い精度の高いものができる。後でやろうとすると、いったん記憶から消え、実行タイミングで思い出しながらやるため、効率が悪く精度も下がる。
完了時間の目安と優先順位
1.10分以内に完了→今すぐやる
2.30分以内に完了→今日中にする
3.1時間以内に完了→明日中までにやる
4.1日以内に完了→2週間以内にやる。やる日を決める
5.すぐにやる価値のないもの→「やらない」と決める。
「やらない」と決めるって以外と大事。
4.10回本気でやれば、誰でも1回成功するようにできている
著者曰く、「10回本気でチャレンジ」して成功していない人は見たことがないとの事。
さらに研究すると、人の3倍成功している人は、人より成功確率が3倍高いわけではなく、実行回数が3倍というだけという事も分かったそう。
かつて多数の大ヒット番組のMCをしていた島田紳助さんは、「どうやったら自分の番組をヒットさせることができるのか」、日々研究を重ねたという。その答えは「数多くの番組に出る」ことだったと複数のメディアで述べている。
また柳井正氏(ファーストリテイリング会長兼社長)は著書『一勝九敗』の中で、 「10回新しいことを始めれば 9回は失敗する。しかし、1の成功の積み重ねが今日のユニクロをつくっている」と述べている。
5.一発一中は狙わない
実はチャンスのおみくじは何回引いてもいいようになっている
ようは起きた出来事を「チャンス」ととらえる
思考アルゴリズム(考え方のクセ)があるかどうかが重要。
人生は空振りしてもファウルになっても、マイナスカウントにはならないようになっている。多少のボール球でもどんどん振っていき、まずはバットに当てよう。
"たまたま"を"いつも"に変えると起こるラッキーの必然
「いざというとき」「大事なとき」だけ行動するのではなく、誰が見ていなくても日頃から礼儀正しくしたり、困った人を助けたりすることが、チャンスを確実にものにする近道。
6.「原因解消思考」と「最終目的逆算思考」
目的達成に向けた2つのアプローチ。
原因を考え、それを解消するのが「原因解消思考」。もう一つは、最終的にどうなりたいかから逆算して考える「最終目的逆算思考」。
仕事においては重要なのは最終目的逆算思考。
「結局、何がどうなりさえすればいいか」という
最終目的を特定し、最終目的を達成する方法を
「着眼法」と「苦情法」で探す。
そして、実現させるために最も簡単な方法を選んでいく。
「着眼法」のポイントは成功例に学ぶこと
✓うまくいっている人(物)のいいところを取り入れる。
うまくできる人のマネ、成功者の本を読む、ヒット商品の分析、など
✓新しいものからヒントを得る。
新製品、新しいニュースを目にしたときに、
自分の目標に応用できないか常に考えてみる。
✓古いものからヒントを得る。
過去に流行ったものを調べ、現在に活かせる部分を探す。
✓常に「何かいいアイデアはないか?」「どうしたら?」と考え続ける。
「苦情法」のポイントはゴールを念頭において課題を考えること
✓うまくいっている人(物)の欠点を探し、改善を考える。
✓いい線いっている(と自分が思う)のに、
うまくいっていないものの欠点を探し、改善を考える。
✓人の意見を聞く。聞く機会持ったり、手段をとる。
人の意見はとにかく素直に聞いてから、ゆっくりと考える。
耳の痛い意見ほど役に立つ。
✓常に「足りないのはなにか」「なぜうまくいかないのか」と考える。
着眼法(アイデアの追加)と苦情法(欠点の除去)による努力を繰り返すことで、少しずつ改善していくことができる。
7.めんどくさければGO!
「やるべきこと」、「やりたいこと」、「やれること」の3要素を重ね合わせて、仕事を7分類に整理した時、下記⑦のやるべきだが、誰もやらない「めんどうくさいこと」ができると、他人を出し抜けるほどの大きな価値が出る。
多くの人は「やりたいこと」「やれること」しかやりたがらない。
よって、「やるべきこと」だが「やりたいこと」「やれること」ではない⑦の部分はほぼスルーされてポツンと 1か所残り、仕事が完成しないので成果が出ない。そこを埋めるだけで成果が出る。
①〜 ⑥は放っておいても誰かが勝手に喜んでやる。ただ、 ⑦は必ず残るので、これをやる人が一人勝ちできる。
仕事に取り組むときは、残された⑦を探し、率先してやる「思考アルゴリズム」を身につけるだけで、他人が出せない成果を出せるようになる。
8.1日1回の戦略を見直す
進捗状況を確認しながら、「このままでは達成できない」とわかったときは、すぐに現業務をやめ、戦略の練り直しを行う。
このままでは達成できないことがわかっていながら、今のやり方を続けても意味がない。
戦略があると、「今、何をやっているか」ではなく、常に「目標達成に最も可能性が高い業務」に切り替えようとする。
よって戦略がないときに比べ、生まれる作戦の量が圧倒的に増え、質も圧倒的に高くなる。
一番大事なのは、最後の1日まであきらめないこと。あきらめずに考え続け、 1日1回の戦略改善を行えば、最低でも1か月の営業日で 20回、 3か月なら 60回も戦略を見直すことができる。
三流は壁を避ける。二流は壁を乗り越える。一流は壁を楽しむ。
9.嫌われまいとすると、多くのものを失ってしまう
前提として、嫌われたからといって必ずしも自分が悪かったり、間違っていたりするわけではない。なので、人に好かれようが嫌われようが、正しいと思うことを貫くことが大切。
「楽しいかどうか」をベースに生きていく
「人にどう思われるか」が気にならなくなると、心は穏やかになる。
著者は社長という職業柄、普通の人に比べ、多くの人に「好き嫌い」の感情を持たれやすいが、本人としては結局、好かれても嫌われても「ただの現象」と思うようになったとの事。
「誰からも嫌われない」ことが不可能な代わりに「すべての人から嫌われる」ということもない。自分らしく、自分の正しいと思う生き方でいい。
他人の感情にふりまわされるのではなく、自分の感情で「楽しいかどうか」をベースに生きていくと良い。
10.忙しさのコントロール
「忙しさ」は自分の感情でコントロールできる。コントロールする為に有効な2つの方法がある。
①「忙しい」と感じたら、逆にやるべき仕事量や作業量を「 3倍」に増やす。その後、元に戻すと暇に感じる。
②もっと忙しい人を見る。すると「忙しいと思っていたけれど、所詮あの人の 3分の1だ」と思うと、少なくとも忙しさのイライラはなくなる。
以上です。読んだ内容を仕事で活かしていきたいと思います。
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