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8畳間から生まれる芸術写真

Akiyamaさんの作品製作へ協力するために、アキヤマ写真事務所へ。

僅か8畳間で作り込まれた絵は、Akiyamaさんの長年の技術の賜物です。

打ち合わせの段階から絵コンテを頂くのでスムーズに撮影が進みます。

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作品のテーマは「古典技法の復興」とのことでしたが、そのためにまず、デジタルで撮影データを作ります。


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背景は2種類黒と白、衣装も黒と白の2種類です。

撮影に用いられたカメラはHasselblad 1986年のカメラとPhaseOneです。


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Akiyamaさんはフォトショップなどを用いて写真を作成されることがあまり好きではなく、できるだけPCの前に座る時間を短くするため、基本は現像処理として色温度と明るさ、コントラストのみの調節をするのみだそうです。


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絵作りのほとんどは現場で行われます。
ファインダー越しに切り取られるままの絵で、トリミング加工もしていません。

Akiyamaさんの作品作りにおいて照明の使われ方がかなり重要なのだということが身に染みてわかりました。

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複数のデジタルデータから厳選された数枚からネガが作製されます。

アナログにあえて変換されるわけです。

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ここからはケミカルな作業になります。薬品を慎重に調合し、それを印画紙に塗ることで、紫外線に反応する特別な印画紙を製作します。

特性印画紙にネガを乗せて太陽光によって像を焼き付けます。(密着焼)

その後、水で印画紙を洗うときにネガ状の像がポジに反転するそうです。(水現像)印画紙から水分が蒸発するごとにどんどんと色が濃くなっていきます。

いわゆる青写真(サイアノタイプ)の完成です。

お気に入りの一枚をご紹介します。

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不思議な魅力を持った絵になりました。

作品は、熊本県立美術館分館で開催される木野Q展へ02.18(火)~02.23(日)の間、出展されます。


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展示される作品は、サイアノタイプを再度撮影し全紙のサイズになります。


写真家Takao Akiyama https://www.facebook.com/takao.akiyama

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