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本のあとがき/暮らしの手帖②

ようやく本題。

そう、

置いてあったのはこの2冊。

第1号と

朝ドラでも登場した「冷蔵庫の評価」をした号(これも超面白い!)

この第1号のあとがきがとっても素敵なのです。


本のあとがきと言うのは

「こんな経緯で書く事になりました」

「今書き終わってこんな気持ちです」

そして

これを発刊するにあたってお世話になった

◯◯さん、◯◯さん、そして家族のみんなありがとう。

みたいなのが多いと思います。

でも、暮らしの手帖のそれは

ちょっと違う感じで

これを作るのにとっても大変だったけど、

楽しかった

私たちは貧乏です

これを発行するために

やりたくないこともやらなきゃいけなかった

寝る暇も削って作りました

どうか、みなさん買って下さい。

1人でも多くの友人に薦めてください。

お願いします。


みたいな切実な思いが綴ってあって。

(私にはそんなふうに思えました。)

お洒落な雑誌がお洒落に終わらせているのではなくて

もう、その必死なのがこちらにも伝わってくるストレートな文章。

なんか、かっこいいなぁって思って。

ストイックなことから距離を置きたい気持ちでいたけれど

一生懸命頑張るというのも

素敵なことだなと思います。

必死に生きていたから必死に作り出している

そして、自分が作ったものに対して

「どうか買って下さい」と言うこと。

私はなかなか言えなかったりするけど

そんな自分に

何かっこつけてんだよ!

責任もって宣伝しろよ!

って言われているような気もして。



リーディングの申し込みとかお洋服の宣伝とか

あんまりすると

嫌がられるかなとか、

小さなプライドが邪魔をするのだけど

なんかそんな自分のほうが格好悪いような

もっとこいや!!

もっと泥臭くなれや!

でてこいや!(あれ、高田さん)

みたいな。




時代が変わって

修行の時代の終焉はよく言われているし

今の時代、あの頃のような必死さで作っても

ズレが生じると思っていて

今はまた、今の時代の空気を孕みながら新しい身体感覚で物が生まれたほうが

私は遠くの世界を見れるような気がしているけど


単純に、

その時代にしかできなかったことを、その時全力でやるというのは

かっこいいことですね。

そして、

定型文でない文章は本当に心奪われます。

暮しの手帖に関してはきっと、

最初の取り組みだから

テンプレート自体が無いのかもしれないよね。

道を切り開く

パワーの凄まじさを感じます。


===おまけ===

「あとがき」の話しをした後だけど

私は割と

「はじめに」とか「序文」が好きです。

言いたい事がおおまかに書いてあったり

これからはじまるよ!

という勢いみたいなものが詰め込まれていて。

「序章」だけ惚れ込むように何度か読んで

あともう読んでいない本がいくつかあります。

吉本隆明の「カール・マルクス」の前書きが大好きなので

ご興味ある方読んでみて下さい。

大学生の時、この前書きで失神しそうなくらい好きでした(変態)

でも、難しいからその先はあんまり読んでいません。

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