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ケースから一掴みの5曲~来生たかお編。

 昨日、取り上げたのが井上陽水さんだったので、誰を紹介するかちょっと考えてしまったんですよね。
悩みに悩んで来生たかおさんにしました。 実は陽水さんのファースト・アルバム『断絶』に来生さんは参加しているんですよ。 

 でも、来生さんのCDはベスト盤が私のコレクションの中心で、これを紹介したいなという曲が案外入っていないんですよね。
それに一番好きな『Sparkle』(某有名アーティストに同じタイトルの曲がありますが、全く関係ありません)を聴いていたら、このアルバムから5曲でいいかとなってしまいそうに。。

 これから思いつくまま、来生たかおさんの5曲を紹介しますが、決してマイ・ベストの5曲ではありませんし、曲順に関してはこれなら気持ちいいかな?という感じです。
それではもう少しお付き合いください。

・来生たかお「Much More…」
from album『Sparkle』(KTCR-1561/キティ・エンタープライズ)

 このアルバムは「夢の途中」直前の作品で、郷ひろみさんがライヴで取り上げた「Goodbye Day」が収録されていることで知られていますね。
「Goodbye Day」は勿論素晴らしい曲なんですが、今回最初に選んだ曲はアルバム冒頭の短い作品です。
多分、来生さんが敬愛するギルバート・オサリバン(後に来生さんは共演することになります)がアルバムの冒頭に、アルバムを紹介する役割の小品を置くことがあったのに影響されているのではないでしょうか?
歌詞に来生さんの初期の「ジグザグ」や「浅い夢」が出てくるのも、それっぽいです。
杉真理さんにも似た感じの存在の曲がありますね。
そういえば、来生さんと杉さんはお二人ともギルバート・オサリバンの日本編集のベスト盤にコメントを寄せています。

 ちなみに、この『Sparkle』には杉さんがコーラス・アレンジをして、コーラスで参加している「たそがれの苺」と「窓辺の女(ひと)」が収録されていますね。
山川恵津子さんと鳴海寛さんの東北新幹線も参加していますので、その辺が好きな人には注目のアルバムですよ。
個人的にはこのアルバムはもっと評価されるべきだと思っております。

・来生たかお「地上のスピード」
from album『Dear my company』(UMCK-1004/キティ)

 この曲の作詞とコーラスは井上陽水さんなんですねぇ。
陽水さんと来生さんが知り合ったのは、泉谷しげるさんの記事に出てくるライヴ・ハウスの青い森だったそうで、そこで忌野清志郎さんとも知り合ったみたいですね。
青い森の人気企画に「奇人変人大会」(!)というのがありまして、泉谷さんにRCサクセションと古井戸が出ていたのです。
ただ、青い森は基本的には割と普通のライヴをやっていたらしく、陽水さん(前身のアンドレ・カンドレ時代も含めて)や来生さん、オフコースや後にムーンライダーズに加入するかしぶち哲郎さんも出演していたそうです。

 陽水さんと一緒にライヴをやっていた時期には来生さんはピアノを習い始めたばかりで、演奏を合わせるのに苦労したとテレビで来生さんが話しているのを見たことがあります。

 この「地上のスピード」はアルバム『Dear my company』にアルバムとシングル・ヴァージョンが収録されていて、個人的にはアルバム・ヴァージョンの方が好みですね。
この曲は昨今流行りのシティ・ポップ~ドライブ・ミュージックとして聴いてみてもいいのではないでしょうか?
付け加えますと、アルバム1曲目の「ねがえり」は忌野清志郎さんの作詞で、12曲目の「いいのかな・・・」は永六輔さんの作詞です(しかもこの曲にはハーモニカで水道橋博士の同級生、守時龍巳さんが参加してます)。

 も一つ付け加えますと、このアルバムでは「シルエット・ロマンス」を大橋純子さんと、「夢の途中」を薬師丸ひろ子さんと、「セカンド・ラブ」を中森明菜さんとデュエットしています。(なぜか歌詞カードには中森明菜さんの写真がないのでした)

・来生たかお「ジグザグ~酔いどれ天使」
from CD『ゴールデン・ベスト 来生たかお BIOGRAPHY』(UPCY-9261/ユニバーサル・ミュージック)

 この曲は確か亀渕有香さんに書かれたはずです。実は長いこと来生さんのファンですが、まだそのヴァージョンを聴いたことないんですよね。。
ちなみに堺正章さんがカヴァーしたヴァージョンも存在します(ドラマ「さよなら三角またきて四角」の主題歌でしたが、何故か未だにCD化されていない模様です)。

 来生さんのオリジナルはセカンド・アルバム『ジグザグ』に収録されていて、当時としては珍しい海外録音の作品でした。
もっとも、それは同じレーベルのフライング・キティ・バンドの録音の合間を縫って制作されたかららしいのですが。。
参加したのはデヴィッド・フォスターやジェイ・グレイドンにジム・ケルトナーなどでした。

 この『ゴールデン・ベスト 来生たかお BIOGRAPHY』が現在流通している中では解説(榊洋希さん)が充実していて、リマスタリングで音質もいいのでおすすめですね。

・来生たかお「美しい女(ひと)」
from CD『TAKAO BIOGRAPHY Ⅱ』(H33K20032/キティ・レコード)


 この曲は来生さんの最初のヒット曲、「夢の途中」のカップリング曲ですね。
実はそれ以前からこの曲を私は知ってました。もっとも来生さんの作品とは知らなかったのですが。。
それはこの曲、町田義人さんが歌っていたヴァージョンを聴いていたからでした。
ラジオ・ドラマ「スペースファンタジーエスメラルダスⅡ」の主題歌ということで、コロムビアから出ていたアニメ主題歌集に入っていたからなんですよね。 

 「夢の途中」がヒットする前の来生さんは「マイラグジュアリーナイト」やこの曲みたいに作曲家として知られている存在でした。
「夢の途中」自体も薬師丸ひろ子さんの「セーラー服と機関銃」のセルフカヴァーとして捉えられていましたし。

 これがあるから言うわけじゃないですけど、来生さんはもっと歌い手としてちゃんと評価されるべきだと思ってしまう私です。

・来生たかお「あなただけGood Night」
from CD『ゴールデン・ベスト 来生たかお BIOGRAPHY』(UPCY-9261/ユニバーサル・ミュージック)

 ホントなら別の曲を選ぼうとしたらCDを持ってなかったという。。つまり、アナログ盤と編集がベスト盤だと違ったんですね。。
ま、こんなこともあります。

 この曲はシンガーとしての来生さんの持ち味が出ている曲だと思います。
昔、ベスト盤を買った時、この曲がとにかく好きになったんですよね。懐かしい。

 来生さんの曲を選ぶ参考にWikipediaを見たら、かなり変態的に細かいエピソードが書かれていて笑ってしまいました。
あまりに細かすぎて引用できないっすよー。

 5曲だけ選ぶというのはかなり難しいですね。1曲より難しいかも。。
明日もケースから一掴みの5曲やる予定です。せっかくマガジン作ったのに記事が少ないとガッカリなので、10日はやります(予定)。
明日は誰にするか?もしくはちょっとひねるか考え中です。お楽しみに。

 ではまたー。









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