見出し画像

未公認ベスト盤シリーズ~オフコース『レア』編。

 未公認ベスト盤シリーズを始めましたが、まあなかなか難しいですね、色々な意味で。
始めたからには二回り(この場合、5回がひとつのまとめになっているので、10回だと思ってください)はなんとか続けます。

 で、昨日に引き続いてオフコースの未公認ベスト盤を紹介します。
前回取り上げた『YES-YES-YES』がひたすらヒット曲もしくは代表曲に特化した選曲でしたが、この時期発売されたいくつかのCDはタイトルに選曲の基準が表れています。
具体的に挙げると『バラード』、小田和正さんの作品のみの『SELECTION ODA』、逆に鈴木康博さん作品のみの『SELECTION SUZUKI』、『アコースティック』、そして今日取り上げる『レア』がリリースされています。

・オフコース『レア』(CT23-5407/東芝EMI)

 このアルバムの選曲の基準は帯の惹句にある通り「オリジナルアルバム未収録の希少曲ばかりのコレクション」ということです。
なので、アルバムとヴァージョン違いの楽曲については収録されていないんですねー。
その辺がオフコースの濃いマニアの方々には物足りないとされる所以なのですが。。
それでは収録曲を画像で紹介してみますね。

 まずはジ・オフ・コース時代のシングル3枚の6曲が冒頭に収録されてますね。
現在、この半分の3曲~つまりシングルのB面「陽はまた昇る」と「美しい世界」に「悲しきあこがれ」は現行のCDには収録されていないのでした。
その中でも小田さんがオフコースに初めて書いた曲である「美しい世界」を聴くのが困難な状況はあまりよろしくないと個人的には思うのですが。。

 それに続くのは松本隆さんと筒美京平さんが書き下ろしたシングル「忘れ雪」とそのカップリング曲「水いらずの午後」です。
ちなみにこの曲はオリジナル・アルバムでいうと『この道をゆけば』と『ワインの匂い』の間に発売された曲でして、オフコースの本意ではない作品ということで、かなり早い時期に廃盤となったのでした。
この曲に関しては色々なエピソードがありますが、この曲を出したことによって担当ディレクターが交代し、オフコースのブレイクにつながった(あくまでも個人的見解ですが)とだけ書いておきます。

 「やさしさにさようなら」に関しては公認ベスト・アルバム『SELECTION 1973-78』に収録されているので、これはあまりありがたくない選曲かな?と思います。

 「ロンド」はドラマ主題歌に使われたのと、唯一の鈴木康博さんの作品でA面になった曲ですね。
こういう曲はオリジナル・アルバム未収録ですが、重要な曲だと思うのでなんとかしてほしい曲ですね。

 「Christmas Day」は小田さんと鈴木さんの共作で、元々はラジオ番組用に1978年に書かれた曲で、実際に発売されたのは1981年12月発売のシングル「愛の中へ」のカップリング曲としてでした。
そして、この曲をハイ・ファイ・セットに提供するという話が単行本「Three and Two」の小田さんと鈴木さん、ハイ・ファイ・セットの山本俊彦さんの鼎談で出ましたが、実現はしなかった模様です。

 残りの楽曲については「通り過ぎた夜」は先ほど話に出た『SELECTION 1973-78』に収録されています。
他の作品は全て鈴木さんの楽曲で、アルバムの先行シングルのカップリング曲ということが共通しています。
「あいつの残したものは」は後にメンバーになる大間“ジロー”仁世さんがオフコースのレコーディングに初めて参加した曲です(ベースは重実博さん)。

 この後、オフコースのオリジナル・アルバム未収録曲(というのが売りなはずなのに、なぜかオリジナル・アルバム収録曲が入っています)をコンパイルしたCD『レア・トラックス』が発売されていますが、私は持っていません。
オリジナル・アルバム未収録曲にこだわったという点では『レア』の方が完成度は高いですね。

 未公認ベスト盤でも内容にポリシーがあれば、意味深い内容になるという見本ではないでしょうか?
ジャケットはともかくとして。。

 明日もこの調子でオフコースの未公認ベスト盤を紹介してみたいと思っています。お楽しみに。

 ではまたー。


この記事が参加している募集

思い出の曲

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?