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I Like CD Single Again~初期の高野寛シングル・コレクション編。

 昨日、レピッシュを取り上げたところなかなかの反応でして、近い時期にトッド・ラングレンがプロデュースしたということもあって、高野寛さんについて触れていた人もいましたから、今日は高野さんにしました。

 高野さんとトッドとのコラボレーションということでは大ヒット曲の「虹の都へ」より先だったのはこのシングルでした。

・高野寛「ある日、駅で/RING」(XT10-2346/東芝EMI)

 「ある日、駅で」のシングル・ヴァージョンは見つからなかったので、「RING」のシングル・ヴァージョンです。
このレコーディングに参加したのはドラムス高橋幸宏さん、ベース小原礼さん、ギター大村憲司さん、キーボード小林武史さんという顔ぶれで、プロデュースがトッド・ラングレンでした。
個人的には大好きな曲なんですが、ひょっとしたら地味ととらえた人が多かったかもしれませんね。

 高野さんのセカンド・アルバム『RING』収録曲ですが、シングルは両方とも別ヴァージョンです。
アルバムは割と打ち込みで生演奏に近いニュアンスを出そうとしていたように思います。
シングル・ヴァージョンの方が素直な感じがして、私は好きですね。

 実は「ある日、駅で」シングル・ヴァージョンはこのシングルでしか聴くことができないのはちょっと残念です(ちなみに「RING」のシングル・ヴァージョンは8cm4曲入りのベスト盤『Better than New』に収録されています)。

・高野寛「虹の都へ」(TODT-2472/東芝EMI)

 これは高野さんがブレイクしたシングルですね。
Mizuno KELVIN THERMO TV-CM SONGとジャケットにある通り、CMに使われたのがビッグ・ヒットの最大の要因でしょう。
もちろん、アコースティック・ギターによるイントロや、高野さんの作品の中ではアップ・テムポだったことも大きいと思いますが。

 このライヴ映像で演奏しているのはドラムス矢部浩志さん(ビートニクス・ツアーからですから、高野さんとは長く一緒にやっていましたね)、パーカッションが水谷紹さん、ギター堀越信泰さん、キーボード岡本洋さん。ベースの方のお名前失念しました(すみません)という顔ぶれです。
このサポート・メンバーには後にベースに沖山優司さんが参加したのでした。

・高野寛「See You Again」(XT10-2211/東芝EMI)

 高野さんのデビュー曲です。元々TENTレーベルのオーディションに参加したことをきっかけにして、THE BEATNIKS(高橋幸宏さんと鈴木慶一さんのユニット)のツアー・メンバーに抜擢されたのでした。
その時の顔ぶれはギター大村憲司さん、ベース渡辺等さん、ドラムス矢部浩志さん、サックス矢口博康さん、キーボード小林武史さん、パーカッション山崎(鈴木)祥子さんで、このツアー・メンバーこそが究極のバンドだったと言った人がいた位です。
結局、TENTレーベルからのデビューは実現せず、高橋幸宏さんの事務所オフィス・インテンツィオに所属することになり、高野さんはこの曲でソロ・デビューしたのでした。
この曲のテレビ・パフォーマンスの映像をご覧ください。

 この曲はアルバム『hello hulloa』からのシングル・カットで、アルバムのプロデュースは高橋幸宏さんでした。

・高野寛「BLUE PERIOD」(XT10-2303/東芝EMI)

 この曲はアルバム『RING』の先行シングルで、プロデュースは高野さんと小林武史さんの共同作業です。
前述の通り、高野さんと小林さんはビートニクス・ツアーに一緒に参加していますね。
小林さんがビートニクス・ツアーに参加したのは井上陽水さんのクラムチャウダー・ライヴで一緒だった大村憲司さんからの推薦だったという話です。
この曲にもライヴ・パフォーマンスの映像が残されています。

 高野さんの初期の作品はアルバム、シングルともに優れた楽曲が収録されていて、完成度が高いわりにブレイクはしていなかったという印象でしたが、TV CMがきっかけで大ブレイクしましたね。
高野さんのルックスもあるとは思いますが、作品の素晴らしさが最大のきっかけだったと今になって実感する私です。
それを引っ張り出したのがトッド・ラングレンだったというのも感慨深いですね。
ちなみにトッドも8cmシングルを出してはいますが、Castleレーベルからのアダプター付きだったので、今のところ取り上げる予定はないです。

 ではまたー。

  

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