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読書日記~室井昌也「交通情報の女たち」編。

 夕方にTBSラジオ「荻上チキ Session」を聴くと、関東の交通情報を聴くことができるんですよね。
地元ラジオ局(BSNラジオ)でTBSの番組「日曜サンデー」を聴くと交通情報の時間には、おそらくTBSラジオではB.G.M.に使われているであろう音楽だけが流れているんです。
他にも「アフター6ジャンクション」を聴くと、現在交通情報がなくなってしまって寂しい思いしたりするんですよね。。

 これから本について触れますので、もう少しお待ちください。

・室井昌也「交通情報の女たち」(論創社)

 この本はまずカラーページで日本道路交通情報センター東京センターと九段センターの様子をレポートしています。
画像の中で印象的なのは一般道路の管制盤ですね。交通情報で表示される、あれです。
情報センター内の放送ブースも興味深いです。

 専属キャスターがいるTBSラジオと文化放送以外はセンターの職員が交通情報を伝えるケースが多いということはなんとなく知ってました。
 
 NHKの朝のニュースでの交通情報は九段センターからでしたね。そういえば。
最初に紹介されているお二人、古屋寿子さんと吉田磨希さんのうち、古屋さんをお見かけすることが多かった記憶があります。

 首都圏ラジオ局交通情報タイムテーブルも素晴らしい。どのくらいの時間で交代するかなど疑問に思っていたことをこうして明らかにすることの意味は大きいですね。
 
 続いては当時のTBSラジオ交通情報キャスターだった阿南京子さんのインタビューが掲載されています。
私がそれまで何気なく聴いていた交通情報を意識して聴くようになったのは阿南さんがきっかけなのでした。
多分「日曜サンデー」のクイズコーナー(?)に阿南さんが出演して、アシスタントだった江藤愛さん(だったはず)から「声を出さないでください」とか「あべ静江さん似」とか言われたんですね、確か。
それぐらいから交通情報に入る際に太田光さんが無茶振りをするようになって、それを上手くかわすのが阿南さんだった記憶があります。
それと、菊地成孔さん「粋な夜電波」で好きな映画は?との問いかけに「二百三高地」と答えて、菊地さんとゲストの近田春夫さんが爆笑したとか、「粋な夜電波」のラジオ・ドラマに出演したりと注目の存在でした。
が、長年勤めた交通情報キャスターを辞めてしまった時には寂しかったですね。。

 次は白井京子さん。宮川賢さん「バツラジ」のリスナーだけので、白井さんは印象に残ってます。
そして、TBSラジオのイベントに出演しているのを拝見したこともありますので、思い入れがありますね。
そして、TBS情報キャスターや交通情報キャスターになる経緯など興味深い内容です。

 その次は県警担当の柳沢怜さん、楠葉絵美さん、阿部文音さんとTBSラジオのヘビーリスナーなら、ご存知の方々による座談会ですね。
柳沢さんと楠葉さんは「日曜天国」や「たまむすび」によく出演していますし、改編期の新番組紹介(まだあるのかな?)とかにも出演していた記憶があります。
特に楠葉さんはアニメ好きだったり、プロレスの番組に出演していたので思い入れがあります。
この本、2014年に発売されたのですが、阿部さんは録音するのにMDを使っていたんですね。メディアの変化の速さにはビックリします。
そして、この数年後には県警からの交通情報は終了して、警視庁からの情報のみになってしまうんです。。

 例えば「アフター6ジャンクション」は通販や交通情報にも意味を持たせようとしていたので、県警からの情報が打ち切られた時のショックは大きかったですね。
昨年にはついに警視庁からの情報も終了してしまったのでした。
私は運転しない上に仕事も割と時間が変化していたので、交通情報の終了は残念程度でしたが、生活の習慣に入っていた方々には大変だろうなと思いました。

 この後は文化放送「福井謙二 グッモニ」放送の舞台裏に、福井謙二さんと(文化放送アナウンサーの)水谷加奈さんインタビュー。

 更に「交通情報のルーツを知る男」高見秀史さんインタビュー、交通情報に携わり続けた河合麗子さん、小川さなえさん、沢野有希さんインタビューも読みごたえがあります。

 本の後半の「交通情報の未来とは」はキャスターの方々のコメントが興味深いです。
一番悲観的な阿南さんのコメントが現実に一番近いのが悲しいですね。
ただ、新しい伝え方を提示して、それにはちゃんと意味があったように思いますが、ラジオ局の都合でそれもひっくり返されてしまった部分もありますよね。
一度切り捨てたものは復活することはまずないとは思いますが、決して意味がないものではないのです。

 本の締めは「日本道路交通情報センターとは何か?」です。
ここがあるから、この本が出せたということが結論ですね。

 この本、かなり練られた企画で丁寧に取材したことがちゃんと伝わる本だと思います。
ただ、色々な状況が変化しすぎて、必読とは言えないかもしれません。
私にとっては必要な本でしたが。。

 明日からまた隠れ名曲、名演シリーズを復活させたいと考えております。
これからは読書日記、隠れ名曲、名演シリーズ、ケースから一掴みの5曲の3つで回していければ、とも。
更に新しい企画も考えつつですね。

 ではまたー。



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