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今日の一枚〜早川義夫『ひまわりの花』

 眠れない夜にたまたま手に取った一枚で胸が熱くなって、更に眠れなくなったことはありませんか?
昨夜の私がまさにそうでして、おそらく持っていることは把握しているものの実際に聴いたのは15年以上経っていますね。
その一枚があまりに心に響いてしまって、何度も繰り返して聴いていました。
それが早川義夫さんの『ひまわりの花』です。
じゃ、行ってみよー。

・早川義夫『ひまわりの花』(SRCL3357/ソニーレコード)

 早川義夫さんが音楽活動を再開しての2枚目のアルバム、つまり3枚目のソロアルバムですね。
早川さんの活動再開は佐野史郎さんの「もっとも過激にパラダイス」の収録を観に行ったなことに始まり、9月15日の江古田Buddyのライヴに行ったりとかなり熱心には追いかけてました。
その時のパートナーは渡辺勝さん中心のバンドで、途中からドラムスが楠均さんに変わったり、サキソフォンに梅津和時さんが加わって、アルバム『この世で一番キレイなもの』が発売されたんですよね。

 そのうちにジャックスのファンだったという佐久間正英さんがプロデュースをすることになって、梅津さん以外のメンバーは交代してしまったことを覚えています。
佐久間さんがギター、キーボードが四人囃子の坂下秀実さん、ドラムスがそうる透さん、ベースがスティング宮本さんにサキソフォンが梅津さんという顔ぶれになったんですけど、初めてライヴ観た時はその迫力に圧倒されたことを覚えています。
当時もまだ熱心にライヴに通っていたりいて、このアルバムはメチャクチャ聴いてましたね。
もう30年近く経ってしまったのか。。と呆然としてますが。

 この時期、早川さんの対バンとして大槻ケンヂさんや甲斐よしひろさんを観てますね。
大槻さんはバンドではなくカラオケをバックにしてのパフォーマンスだったような。
「あのさぁ」などのソロ初期の楽曲中心で、大槻さんの人柄が伺えた楽しいライヴでしたね。
甲斐よしひろさんはベースがメッケンさん、ギター&コーラスが松藤英男さんを始めとする豪華メンバーで、シローとブレッド&バターの「野生の馬」やはっぴいえんど「颱風」に甲斐バンド「ポップコーンをほうばって」などの日本のロックのカヴァー中心だったはずです。
変に力んでいるなとは思ったけれど、パフォーマンスはちょっといいなという印象が残ってます。

 とか色々な記憶が甦ってきましたが、昨夜感動したのはそこではなくで、早川さんの歌に寄り添う佐久間さんのサポートぶりが素晴らしいと思った私です。
特にあの時代のことを歌ったであろう「風月堂」やラブソングである「屋上」や「花火」の相手に対する思いにグッときてしまって、演奏の上手さや迫力に耳が持っていかれたことを反省してしまいましたよ。まだ若かったということでしょうね。

 当時も大好きだったもりばやしみほさんにハイポジに書いた曲を早川さんがカヴァーしたのにも感動しましたね。
演奏の迫力や上手さが当時の私は惹かれていましたが、今聴くと佐久間さんのサポートというか、早川さんへの寄り添うぶりに感動しちゃったわけですよ。

 早川さんと佐久間さんのコラボレーションはこの後も続くのですが、サポートぶりがよりシンプルに細やかになっていくのがとにかく感動するんですよ。
早川さんがジャックスを解散して、ソロはなった時に余計な演奏は必要ないと弾き語りに向かったらことと繋がっているように思っちゃったわけなんですね。
それの結果として、早川さんと佐久間さんにHONZIさんや水橋春夫さんといった方々方々だけを加えたシンプルな形になったことがとにかく興味深くて。
そのためにこの『ひまわりの花』が必要だったとか考えながら、何度も何度も聴いてしまいました。
リアルタイムから30年近く経っても心に響いていることに感謝します。

 ではまたー。

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