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獲物の分け前~NOBODY『NOBODY』編。

 昨日まで伊藤銀次さんの紙ジャケ再発盤について書きましたが、今日から三日間は最近再発されたばかりのNOBODYの初期アルバムについて書いてみる予定です。
銀次さんとNOBODYはかつてライヴやレコーディングで共演したことがありまして、当時愛読していた雑誌「ミュージック・ステディ」に小さくですが、写真が掲載されていて興奮したのでした。
そういえば「ミュージック・ステディ」でNOBODYのアーティスト写真を初めて見た記憶があります。

 NOBODYの大好きなシングル「THE MERSEY BEAT MEDLEY」について書いた記事のリンクをまず貼っておきますね。
これから書く記事にもつながる内容なので、ひとつよろしくお願いします。

・NOBODY『NOBODY(2011 Remix)+10』(WQCQ-869/ワーナーミュージック・タワーレコード)

 アルバムと同時発売だったシングル「MY ROAD SHOW」には後に発売されたP.V.がありますので、この機会に紹介しておきます。
私はこの曲がホントに大好きでして、今聴いてもテンションが上がってしまいますねー。
 が、今回の再発で一番ガッカリしてしまった曲でもあるというのが、なんともかんとも。。
軽く説明をしますと、ライナーや帯にある通り、今回CD化されたのは2011年にリミックスされた作品なのでした。
ちなみにリミックスとはオリジナルのマスターテープのバランスを変えたり、差し替えたりすることだと大まかに理解してくださるとありがたいです。
今回のライナーによりますと、相沢さんの発言として「本来目指したマージー・ビート・サウンドにはやっぱりもっとナチュラルなドラム・サウンドが似合うんだよね。ミックスも飽きがこないものに」(抜粋)とあります。
個人的にはリン・ドラムのまだ細かいニュアンスを出せない故の疾走感が大好きだったので、リミックスを聴いて「普通じゃん」と思ってしまったのでした。。(ちなみにリンクを貼った「MY ROAD SHOW」のP.V.の音声はオリジナル・マスターを使用しています)

 NOBODYを初めて聴いた時、EX(梅林茂さん、奈良俊博さん、羽山伸也さんによるバンド)に印象が近いと思った高校生の頃の私です。
今、分析すると、マージー・ビートをニュー・ウェイヴ・タッチで味付けした部分に近いものを感じたんですね。
EXの方がちょっとキッチュな感覚が入っているのは、プロデューサーの加藤和彦さんの意向もあったのかな?とかも。

 あと、強調したいのは山田順一さんによるライナーが素晴らしいです。
NOBODY結成までの経緯がかなり詳しく書いてあるのがまず嬉しいですね。関わったアーティストについてのエピソードを読むと興奮してしまいます。
彼らがHOUND DOGに曲提供していた経緯についてようやく納得できた私です。

 明日以降に山本達彦さんやアン・ルイスさん、山下久美子さんに曲提供した理由について分析したことや、ちょっとしたことを書いていく予定です。

 あと、今回の再発でこのアルバムだけ、画像のスキャンをハミングバード時代のジャケットから行ったらしく、21マークが残っているのが残念ですねー。
ちなみに銀次さんもポリスター時代の『BABY BLUE』をソニーから最初に再発した際、カサブランカ・レーベルのマークが残った形だったというエピソードにつながるかもしれません。。両方残念な話ですけど。

 それはともかく、オリジナル・マスターのCD再発も今回の売上が好評なら、考えてほしいですね。
曲によってはリミックスの方が好きな曲もありますが、大好きな「MY ROAD SHOW」は圧倒的にオリジナルの方が好みです。あくまでも個人的感想ですが。

 NOBODYの販売権はどうやらメンバーの方々で持っているようなので、かなりホッとしました。
ちなみに現在TDKレコードの販売権はコロムビアが所有している模様です。徳丸純子さんの音源がなかなかCD化されなかったのは販売権が安定しなかったのも一因だったと思っております。

 それでは明日もNOBODYの再発盤について書く予定です。お楽しみに。

 ではまたー。

 

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