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制作の呟き

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作品づくりについて考えていること。
運営しているクリエイター

#美大

生活の中に在りたい

生活の中に在りたい

ある日の休日。

朝、目が覚めて

コーヒーを淹れて、お気に入りのマグカップで飲む。

昼下がり、部屋で好きな音楽をかける。

夜、本棚から一冊の本を取り出し、ベッドの中で読む。

気がついたら眠っていた。

そんな風に

「生活の中に共に在る」ものをつくれたら、と思ってやみません。

前回、「一点モノ」をつくることへの葛藤について書きました。

どうしても「多くの人にとって身近なもの」にはなりに

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パーソナルカラーの原理はデッサンと同じ?

パーソナルカラーの原理はデッサンと同じ?

noteはお預けにしたはずなのに、やっぱり書くのが楽しくて、また書いてしまっています。

↑サムネイルは、日本画の岩絵具です。
粉や砂のようになっています。

日本画に使われる岩絵具には、自然界にある色のついた岩石、貝や土、砂などを砕いた天然のものと、ガラスを粉にしたものに着色した人工のものとがあります。

どれも、色の名前が漢字で格好良い。

水晶やラピスラズリも絵の具になるのです。
水晶の粉末

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作り手が、初めて絵を購入した話

作り手が、初めて絵を購入した話

先日、私にとっては割と大きなことがあったのでそれを書いておこうと思う。

いつまでも忘れないために。

絵には「完成」が、2回ある。

1回目は、言うまでもなく画面の完成。
描き手が、描き終えたときだ。

2回目は、見る人がそこに物語を見出す、或いは自分との繋がりを発見する。

見る人が頭の中で物語を紡いで、絵に命が与えられる。
絵は2回目の完成を迎える。

そして作品をつくるということの本質は

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美大という場所

美大という場所

「絵を描くことは苦しいんだよ。絵を描いてて楽しいなんて思ったことは一度もない」

大学での制作中、週に2日ほど担任の教授が回ってきてアドバイスをくれたり質問をしたりする。

月一で課題が出る。制作期間の最初の方はみんな取材や準備に行っていて、アトリエに人がほとんどいなかったりする。

その日は自分一人しかアトリエにいなかった。

でも教授はアトリエに回って来てくれた。

「あぁ、こないだの話の続き

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