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【理系大学院のメリット7選】院卒の筆者が大学院に行くべき理由を徹底解説!

理系の大学生にとって大学院に進学するかどうか大きな決断のひとつですよね。
「進学するメリットが分からない」
「興味はあるけどお金や就活など不安なことも多い」
「大学院生って忙しそうなイメージがある」
このように大学院への進学に対して悩みを抱えている人は多いでしょう。
私も理系大学院に進学した後一般企業に就職しましたが、大学院に進学して良かったと感じています。
そこで本記事では実際に大学院に通っていた筆者が考える、「理系大学生が大学院に行くメリット」について体験談も交えながら解説していきます。
ぜひ最後までお読みください!


【保存版】理系が大学院へ行くメリットを7つを実体験を踏まえて紹介


ここでは私の体験も踏まえて、理系大学生が大学院へ進学することで得られるメリットを紹介していきます。



1.高い専門性が身につく

学部時代に学んだことを発展させてより高度な専門知識を学べます。特に学位論文作成のためには高い専門性が必要であり、そこで学んだ知識や技術は他の人にはない自分だけの大きな武器です。
そして研究者の世界では皆何かしらの専門知識をもっています。こうした人たちと研究の話をしたり、学会や集会の場で自分の研究に対するフィードバックをもらうことでより専門性に深みが生まれるでしょう。
卒業後にその専門性を直接活かせる仕事に就く場合はもちろんですが、それ以外の仕事でも大学院で身につけた専門性が役立つ機会は多いです。


2.情報収集、考察力、問題解決の能力が高まる

研究を遂行するにはさまざまな能力が必要です。

  • 過去の文献などから情報を収集する能力

  • 実験結果から何が分かるのかを考察する能力

  • 課題や問題点を発見し、それらの解決策を考える問題解決能力

上記の能力を駆使しながら研究は進んでいきます。そしてこれは社会人になってからどんな仕事をしていても必要な能力です。
今後の人生で求められる能力を学生時代に養うことができるのは、大学院へ進学する大きなメリットと言えます。


3.プレゼン資料、文書の作成能力の向上する

研究室に入るとPowerPointなどを使って発表をする機会が非常に多いです。そのため資料の作成能力は大きく向上します。
分かりやすい資料が作れるようになるにはある程度の経験が必要です。学生時代に自分で考えながらスライドを作っていると、どうすれば聞き手が見やすい資料になるか理解できるようになるでしょう。

そして文章の作成能力の向上も見込めます。大学院へ進学すると最終的に論文を執筆しますが、非常に論理的な文章構成が求められます。そのため論文執筆による文章力の改善効果は絶大です。
私自身も学部生の頃は文章を書くのが得意ではありませんでした。しかし、研究室での活動を通じて教授や先輩の指導を受けることで、文章を書くのが上手くなったと実感しています。


4.キャリア選択の幅が広がる

大学院での経験は就活にも活かせます。専門知識をもっていることから一般企業の研究開発職も含めて選択肢が多いので、自分のやりたいことを仕事にできるでしょう。

また「研究室での専門知識が活かせないと意味がない」と考える人もいますが、そんなこともありませんよ。
これまで紹介してきたように大学院で培った思考力や問題解決能力は、分野が変わっても通用する万能の武器です。
さらに学生時代の専門分野と違うということは、自分がもっている知識は社内でも貴重な存在です。そのため会社に新しい視点をもたらし、事業の発展につながることもあります。

実際に私は大学時代の専攻とはやや離れた業界の研究開発職に就いています。普段の業務で研究時代の知識を活かせることは少ないですが、研究活動で身につけた能力は今でも役に立っていると感じます。
そんな中、会社が新たに取り組もうとしてる研究課題の1つが、私の大学での専攻と非常に親和性の高い内容でした。もちろん部署内では私が最も知見が深いため、配属数か月にしてその研究課題の担当を任されました。

このように大学院卒は就活において大きなアドバンテージになり得ます。面接では自分が研究室で日々行っていることをしっかりと伝えれば良い評価につながるので、しっかりと準備しましょう。


5.主体的に仕事をこなしていく姿勢が養われる

大学院生になると自分で研究を進めていくことが必要です。
研究課題を完遂するためには多くの課題があります。

  • 何を調べればいいのか

  • どんな実験が必要か

  • サンプル数はどれくらい必要か

  • データの解析はどうするか

  • 得られた実験結果をどのように活用するか

ときには教授に指導を仰ぐこともありますが基本的には自分で考え、行動していかなければなりません。
そうすると自然と主体性をもって仕事に取り組む姿勢が身についてきます。

  • 分からないことはすぐに調べる

  • 面白いと思ったことは積極的に挑戦してみる

  • 実験はとにかく自分でやってみて結果を得る

  • 結果を整理して分かったことは教授に報告する

このように何ごとも自分で取り組んでいくと主体性はどんどん伸びていきます。そしてこれは社会人になってからも通用する能力であり、むしろ新入社員に最も求められているものといっても過言ではないでしょう。


6.研究を通じて管理能力が身につく

当然ですが大学院の期間は限られており、その中で修士論文・博士論文という結果を出さなければいけません。そのため研究進捗の管理は大学院生にとって非常に重要です。

いつまでに結果が必要
    ↓
いつまでに実験・分析を終わらせる
    ↓
いつまでに実験計画・サンプルの準備を済ませる

というように逆算思考で計画を立てなければいけません。
もちろん研究にはトラブルが付き物です。実験をやり直したり、そもそもの実験計画の段階から見直しを余儀なくされることもあります。
また講義や学会、ゼミなどで思いのほか時間は削られていきます。
そうした中で進捗管理を行い、研究を遂行していくことが大切であり、この自己管理能力は卒業後もとても役に立つ能力の1つです。

また管理能力という面では、自分以外にも後輩への指導を通じて研究室全体のマネジメントにもかかる機会があります。
修士2年になると研究室内でもリーダー的な役割を任される存在です。

  • 技術的な指導

  • 研究計画に対するアドバイス

  • 実験結果に対するフィードバック

主に後輩の学生に対して上記のようなサポートを行います。他人への指導を通じて、組織全体での研究進捗の管理とともに、より柔軟な思考力も養うことができます。


7.度胸がつく

これはおまけとも言えますが、大学院に入ると間違いなく度胸がつきます!!
研究発表の場では自分よりはるかに年上で立場も上の教授陣の前で、自分の考えや意見を堂々と伝えなければなりません。そしてときには公開処刑のようにボロクソに言われます。
これを経験するとたいていのことでは動じなくなります(笑)

社会人になってからも人前で発表をしたり、自分より立場が上の人に対して意見や考えを述べなければいけない場面は多いです。そんなときに大学院での経験は生きてくると考えます。

私自身、就活のときの面接はほとんど緊張しませんでした。もちろん面接官の方が優しくしてくれたというのはありますが、しっかりと準備をして自分の考えを伝える習慣が、日々の研究活動の中で磨かれていたからだと感じています。
「あんまり緊張してなさそうだね」と毎回のように言われた気がする。
このように副次的ですが、社会に出てから役に立つことがたくさんあります。


【まとめ】大学院にでの経験はさまざまな場面で活きる


理系が大学院に行くメリットをまとめると以下の7つです。

  1. 専門性が身につく

  2. 情報収集、考察力、問題解決の能力が高まる

  3. プレゼン資料、文書の作成能力が向上する

  4. キャリア選択の幅が広がる

  5. 主体的に仕事をこなす姿勢が養われる

  6. 管理能力が身につく

  7. 度胸がつく

大学院ではひたすら研究を行って専門性を高めるというイメージがもたれがちですが、必ずしもそれだけではありません。
大学院での最終目標は研究成果を学位論文としてまとめて発表することです。そのためには高度な知識も必要ですが、「情報収集力」「思考力」「プレゼン能力」「マネジメント能力」をもとに主体的に研究を進めます。
これらの能力は社会人となって働くときにも非常に役に立つ経験であり、専攻分野と異なる業界に入っても通用する力です。

就職してからは思いのほか時間がありません。新入社員は覚えることがたくさんあるのであれこれ考えながら仕事をする余裕はあまりないです。(特に会社員は事務作業が異常に多い。。。)
そのため学生時代にじっくりと腰を据えて研究に取り組む時間は非常に貴重であり、社会人になってからはなかなか経験できないものだと考えます。
もし現在理系の大学に通っていて大学院への進学について悩んでいる方は、ぜひ前向きに進学を検討して欲しいと思います!



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