短編:【後悔先に立たず】
人生には、少なからず後悔することがある。
僕に至っては後悔だらけの人生である。
あの時こうしていたら、あんなこと言わなければ、何でこっちを選んでしまったか…
そんな後悔を忘れるには、リセットボタンを押せば良い。ゲーム機にもあるだろう「Reset」と書かれたボタンが。
人生のリセットボタン。
それは何だろう。
すべてを一度失くしてみる。シガラミというモノから解放されることで、少なからず救われることもある。仕事を辞める。旅に出る。すべての人間関係を切る。一旦、橋の上から飛び降りるなり、刃物で自分を痛めつけるなり、紐状の物をビジネスホテルのドアノブに結びつけるということもあり得るか…自分が死んだつもりになるという選択肢もアリヤナシヤ…
たとえ自分が世の中との関わりを絶った所で、実はリセットにはならない。
そしてそれらを行った後に、本来の自分を取り戻すには、並大抵の努力では叶わない。
そこで我に返り気づく。ああ、あんなことしなければ良かった。まさに後悔先に立たずである。
ということは、後悔を忘れるためには、その後悔を噛み締めながらも、新しい喜びや楽しみを増やすべきなのである。そのことに気がつけば、無駄な後悔を引きずることなく次に活かせる。
覆水盆に返らず、後の祭り。
仕方ないじゃん。それも含めて頑張ろうよ。ポジティブシンキング。くよくよすんなよ!それがリセットボタンのような気がする。
死んだ気で頑張ればなんとかなる。
神は乗り越えられない試練を与えない。
凄いな。昔の人は多くの言葉を残してくれている。
で、僕は何を後悔していたのか。
こんな意味のないことを、何度も何度も何度も何度もぐるぐると考え、答えのない答えを求めて思考した無駄な時間。後悔先に立たず。さ、元気にいきましょう!
「つづく」 作:スエナガ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?