【アシスタントの憂鬱】
「あんたサ、先生のアシスタントについて何年になる?」
「もう3年です」
明日撮影の衣装を準備している時にアシスタントの先輩に声をかけられた。
「いまいくつだっけ?」
「24歳…ですけど」
ふ~ん、と何か言いたげに部屋を出ていった先輩のことを気にかけながらも、準備に追われる私は、手を動かしていた。
「カオリさん、ちょっとイイかしら?」
「あ、はい!」
先生に呼ばれたのは、それから30分もしない頃だった。
「カオリさん、明日の現場、来なくてイイから」
「え…あ、あの…」
「うん