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ボイトレで10年食ってきた僕が教える体験レッスンのやり方講座『体験レッスンは商談ではない』

最初に言っておくと、この記事は結構シビアな記事です。
人によっては気分を害する可能性もありますし、幻滅してしまうかもしれません。

なのになぜこんな記事を書くかというと、生徒と先生の間で分かっておいてほしいことがあるからです。

そのことを踏まえて、興味ある方は読み進めてみて下さい。

さて、ボイストレーニングを始め、各種レッスンではよく体験レッスンってありますね。

『無料体験実施中!』とか
『体験レッスンでまずはチャレンジ』とか。
よくレッスン業をしていると、この『まずは体験』ってのは良く聞きます。

で、この体験レッスンにまつわるトラブルでよく聞くのが
生徒側から聞く『レッスンを売り込まれた』という話。
まぁ、強引な勧誘は論外ですが、売り込み臭を感じると反応してしまう人もいます。

また逆に先生からは『なかなか生徒が決まらない』という話も聞きます。
このへんはボイストレーナーを育成する立場としてもかなり相談が来ます。

ここで苦言を呈したいのが、僕はこのどちらの言葉にも違和感を持たざる得ないのです。

まず『レッスンを売り込まれた』という意見。
これはそもそものスタンスが間違っていると感じます。

たまに『体験レッスンを巡って練習する』という姿勢で教室を回る人がいたりますが、綺麗な空気すら有料のこの世界に本当に無料で手に入るものがあるなんて思っているなら一度生き方を見直した方がいいです。

じゃあ、『生徒がなかなか決まらない』という先生の意見。
これも僕は味方できないです。

なぜなら、生徒さんは決めるものではないです。

決めるという発想自体が暗に「そんなに大した技術はないけど、どうか買ってください」と言っているようなもので、まず講師業を本当にするのかもう一度自問自答したらいいとぶっちゃけ思う。

と意地悪な言い方になってしまいましたが、
実はこのマインドに『生徒さんが決まる講師』になる秘密があります。

よく講師業をしている人で体験レッスンを商談と勘違いしている人は多い。

しかし、体験レッスンは呼んでも字のごとく『レッスンを体験させるもの』です。

短時間では語りつくせない、自分の培ってきた技術を生徒に体験してもらい、その世界に入門してもらうことが大切です。
もしその技術が貴重なものでプロとして無料でそれができないのであれば、そもそも無料ではやってはいけない。

しかし、駆け出しの講師たちはこう考えます。

有料だと人がこないかもしれない。
でも、無料でやりすぎると入会してもらえず売り上げに響く。

この問題を解決する方法はシンプルで
『体験レッスンの初めに今日何を体験してもらうかをあらかじめ伝える』ことです。

そうすることによって『沢山教えてほしい』という生徒さんと
『こんな時間じゃ伝えきれないよ』という講師とのギャップは埋まるので
お互い気持ちよく体験レッスンが始められます。

この関係構築をスムーズにできるかで、その後の生徒さんの反応も変わってきますし、なにより生徒さんにとっても「このレッスンを続けるべきか」をしっかり見定めれる大切な時間になります。

ちなみにサクセスボイスの体験レッスンで僕が昔言っていたのは
『今日は体験レッスンなんで、まず君に好きな声が出るという体験をしてもらうよ』と言ってレッスンを始めてました。

これは自慢になってしまいますが、僕のここ5年間の体験レッスンからの入会率は120%です。
1回の体験レッスンで5人に1人の生徒さんはお友達をご紹介してくれます。

これは大変ありがたいことですし、その後のレッスンも最高の時間になっていきます。
ちなみに今は違いますので、気になる方は体験レッスンにいらっしゃい(笑)

さて、逆に一番良くない体験レッスンも伝えておきましょう。
『危機感を煽る体験レッスン』は最悪です。

ボイトレでよくある「あなたはこれが出来ていない」と生徒の望んでいないところまで指摘し、不安をあおるようなものはレッスンではないです。

ぶっちゃけ大手の教室でそのような商談マニュアルが配られたという話もありますので講師業の方も生徒さん気を付けてください。
一時の不安で入会をしてもらっても、その関係は長く続きません。

体験レッスンは商談ではありません。
体験レッスンは約束です。

『こんな風に楽しいよ』
『こんな風にできるようになるよ』
こういう約束を伝える場所です。

それを踏まえた上で楽しい体験を先生にも生徒にもしてもらえたらなぁ、と思い書いてみました。

んじゃまた!


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