本の紹介『民主党のアメリカ、共和党のアメリカ』
子どもの頃からハリウッド映画を見て育ったせいかアメリカ文化に憧れ、まんまとアメリカの策にハマったすーしゅんです。(英語は話せません)
アメリカの大統領が変わることによる日本への影響は大きいと考え、ただのアメリカかぶれから一歩踏み出せればと思い読んだ一冊です。
◾️本書について
『民主党のアメリカ、共和党のアメリカ』
著者:冷泉彰彦 氏
アメリカは二大政党制が成り立っており、その対立軸にある民主党と共和党というアメリカの代表的政党について、それぞれの成り立ちやどのような立場、特徴があるのかわかりやすく説かれています。
政権を主導する大統領によって、同じ党でも異なる政策を取ったりするので、一概には「◯◯党は絶対こうだ!」とは言えないのですが、本書では伝統的な各党の立場や特徴を紹介してくれています。
ここでは僕が面白いと思ったところを挙げてみたいと思いますが、その前に民主党と共和党について簡単な基礎知識を載せておきます。
【民主党】
政治的スタンス:リベラル
政策方針:大きな政府論
外交姿勢:国際協調
【共和党】
政治的スタンス:保守
政策方針:小さな政府論
外交姿勢:孤立を心情にしながら反テロの価値観で世界情勢へ介入
【映画で見る民主党カルチャー】
▶︎民主党の特徴①「和解」
『ET』、『レインマン』
▶︎民主党の特徴②「純愛」
『タイタニック』、『プリティ・ウーマン』
▶︎特徴①②のハイブリッド
『スターウォーズシリーズ』
【映画で見る共和党カルチャー】
▶︎共和党の特徴「孤軍奮闘とほろ苦い人生」
『硫黄島二部作』、『ミスティック・リバー』、『ミリオンダラー・ベイビー』、『ダイ・ハード』
【ディザスター映画での違い】
民主党『ディープ・インパクト』
共和党『アルマゲドン』
【戦争映画での違い】
民主党『プライベート・ライアン』
共和党『パール・ハーバー』
◾️読了後の感想
ここでは本書で紹介されている映画による政治的立場の違いを挙げてみましたが、映画で比べるとかなりわかりやすいのではないでしょうか。映画を見たことがない方はごめんなさい。僕も全部見たことがあるわけではありませんが、特に『アルマゲドン』と『ディープ・インパクト』の違いは明確です。
どちらも小惑星が地球に衝突するという危機を前に人類(特にアメリカ)が立ち向かうストーリーですが、描かれ方がまるで違います。ほぼ同じ時期に公開され、当時は「なんで同じような映画が同時にやるんだ?」と疑問に思ったことをよく覚えています。当時の価値観では明らかに『アルマゲドン』の方が面白く思ったのですが、その違いの裏には政治的な違いがあることを知り、腑に落ちました。今見たらまた新しい発見や楽しみ方が見つかるかもしれません。
本書では両党の歴史的経緯なども書かれてあるので、アメリカの二大政党についてまるっと知るにはオススメの一冊です。
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