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世界レベルのギャップ・リアル・パワー

19日、20日と有給休暇をとった。アドビマックスAdobe MAX)の興味あるセッションに参加するのが目的!
現在勤め先に辞表を出して絶賛業務引き継ぎ中の自分。すごく良い方が引き継いでくれるので、なんでも教えなきゃ!と、変なサービス精神が出て、あと3ヶ月でやめる寸前なのに貧乏性(いや、残務がありすぎて^^;)も手伝い有休消化が思うようにできていない。「あなた、自営業の準備が優先でしょ!」と現実的な自分の魂は叫びっぱなし。このままじゃ来年ヤバイです。それはわかっているのですが…。
そんな中でのアドビの祭典。見たいセッションが日中で更に2日に渡る。セッションは録画を見ることもできるけど、オンタイムは、生チャットで質問ができる。全然一生会えないような、カッコイイデザインしてる人に、生意気にチャットで質問できちゃったり「クール!」なんて、顔が見えないからって称賛の言葉を送って「サンキュー」とか返してもらえちゃうんですよ。やっぱここは生参加でしょうっ!
もう、生きてるうちに有給なんて取ることないので(来年からは個人事業主ですよ)「王手」を取るように気合を入れて、有給取った。(要は雇用される側に慣れすぎて、未だ小心者な自分。ここから直さなきゃいかんのですが。)

さて…

結果は…

「休んで大正解!」

大企業への僻みとか、月々のプラン支払いが結構高いとか、昔のイラレの方が使いやすかったぞとか、変に洗脳されんぞとか、色々な感情と、社会人になってから、今まで何十年も使い続けているアドビソフトへの思い。色々入れ混じって屈折した愛情になっていた。これ完全リセット。
個人的な思いより、アドビの世界は大きく高く、視界が霞むほどに広がっていた。

日本のセッションもすごくよかった!見ててソフトの使い方がバッチリわかるように、むっちゃ丁寧に考えられているものが多かった。これは別の機会に感想を言いたい。
でも、Welcome to Adobe MAXでの会場での生物学者であり、特に世界の海洋生物の保護を訴える写真家のCristina Mittermeierさんの講演がもう本当に素晴らしかった。生でちょっと見て、そのあと3回繰り返して見て、長男に「はじめから日本語訳つけとけばよかったんじゃない?(わからないから繰り返してると思われた。ある意味正解だけど。)」と言われた。

なぜこの仕事をしているかということから、会場に(おそらく)たくさんいると思われる、写真家の卵や写真家を意識したやさしい解説、二児の母としての素顔、共感を感じてくれると思われることも意識しながら、ダイレクトに海洋生物保護に関する支援予算が不足していることまで、本当に雰囲気良く、ダイナミックにお話ししてくれる。会場の聴衆の多さにも流されないナチュラルさに、背景にゴーンと広がる経験値の高さと自分の仕事の役割、その重要さへの自覚をどど〜んと感じてしまった。

同じオープニングに登壇したDJでアーティストのSteve Aoki氏は、生きている時間の短さとその間にやりたい事を一番評価されるところでやるという、ハングリーさを隠さない。意識が違う、今の自分がやりたいことにこれが足りない→足りないものをすぐに求めて掴むという行動力も違う。

アドビソフトを使って表現することは必要だから、可能性が広がるから。そうなのよこの方達は。仕事道具選ぶのに、全然迷いがないのよ。私みたいに、惣菜売り場で「コロッケ」買いたいけど、野菜コロッケがいいか肉がいいか、や、メンチカツが10%OFFじゃん!グラッとか…。そんなふうに迷わないんだろうか、この方達は。

アーティストと呼ばれることに躊躇はなく、それでも現実的な「お金(支援)が不足している」「時間が足りない」という、ファンタジーを壊すワードを必要だからこそ使う。とても…人間らしい。なんならこの人達がうちの子供の同級生のパパやママで、お迎えに来ていてくだらない日常会話をしていても、全然違和感ないかもしれないぐらい、身近に感じるけど、そこはかとない何かがある。レベルが違いすぎる。眩しい。かっちょいい。

最後の登壇者、Jeff Koons氏はまさに現代を代表するアーティスト。アート、過去の巨匠の作品について図解でとてもわかりやすく語り、現代の屋外アートやさらにはNFTまでさらっと組み合わせて話を進める。だめだ…リアルすぎてかっこ良すぎる。

私の守りたいものは、私の目指すものは、もっと小さいレベル、範囲のものだと思う。でも、おんなじソフト使って「おっと、このショートカット、なんだったっけ?」なんて、きっとひとりごと言ってるのは、MAXの登壇者も同じなのかもしれない。いや、確実に同じだ。

そう思ったら、「もうちょっと前に進もう、進めるかも」と思えてきた。
欲張りすぎて、寝不足になった二日間。なんだか働いてるより疲れたけど、充実しすぎて満足。週末か夜中にまた、アーカイブを見てしまうかもしれない^^;

                     


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