間違った糖質制限は危険!肝臓に負担をかけ身体を不健康に【問題点3つ】
こんにちは、maruです。
「糖質制限食」の
危険性・問題点について
話していきたいと思います。
「我々は馬鹿だった。造病食を食べていた…..」
と、涙したという有名なお話があります。
1975年にアメリカの上院に「栄養改善委員会」が設置され
米国の医学者と栄養学者に、種々の免疫調査や
「食と病気」に関する膨大な数の論文の解析を指示したそうです。
それは、あまりにも多くのアメリカ人が
ガン、心筋梗塞、脳卒中で亡くなり
糖尿病、痛風、肥満で悩む人が増加したからでした。
この記事では
「糖質制限食」の何が危険なのか?
について話していきたいと
思います。
「糖質制限食」の問題点は3つあります。
「糖質制限食」3つの問題点
①酸血症で意識不明になる危険性がある。
②肝機能障害、腎機能障害を誘発する。
③脳卒中、心筋梗塞などの危険性、死亡率が上がる。
歴史的事実や経緯なども含め
詳しく解説していきます。
アメリカで示された『栄養学の正論』
その勧告文の冒頭がこれ。
①炭水化物の摂取を増やし、摂取エネルギー総量の55%から60%を占めるようにする。
②脂肪摂取量を摂取エネルギー総量の30%にまで減らす。
③摂取脂肪の割合を、飽和脂肪酸と、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸の割合が、均等になるように改める。
④コレステロールの摂取量を1日当たり300mgにまで減らす。
⑤砂糖の消費量を40%減らす。
⑥塩分摂取量を1日当たり3gにまで減らす。
この目標を
果物、野菜、精白していない穀物、鶏肉、魚、脱脂粉乳、植物性油脂の消費を増やす。
牛乳、肉、卵、乳脂肪、白砂糖、塩分、脂肪を多く含む食物の消費を減らす。
これにより達成する。
①に「1日のエネルギー摂取の55%~60%を炭水化物で」とある。
これは、人間の歯32本のうち20本(62.5%)が
穀物用の臼歯からなっているという事実と、ほぼ一致する。
臼歯=20本(62.5%)
門歯=8本(25%)
犬歯=4本(12.5%)
臼歯:門歯:犬歯の比率は、
5:2:1になっています。
そして、アメリカ人がしっかり食べるべき食物は
果物
野菜
未精白の穀物(玄米、黒パン、とうもろこし、そば等)
鶏肉
スキムミルク
魚
植物油
であり
控えるべき食物として
牛乳
肉
卵
バター
塩
脂肪
砂糖
の多い食物があげられている。
つまり
「糖質制限食」とは正反対の食物
を推奨しています。
ヘルシーフードを食べるアメリカ人
結局は、理想的な食物として「和食」が推奨され
アメリカ各地に和食レストランや、寿司屋、天ぷら屋がつくられ
やがて、市民権を得ていく。
今では、アメリカ人は
ヘルシーフードとして
米
芋類
豆類
納豆
豆腐
魚介類
海藻類
を食べる人が
増えてきているんです。
その結果、34年後の2011年には
心筋梗塞など心臓発作による死亡率が半分以下の58%減。
G8の国々では今でも増加していると言われてるガンによる死亡率が17%減。
日本にいると
世界ではガンは増えているものと思いがちですが
じつは減っている国もあるということです。
アメリカ上院が国民に向けて示した
「dietary goals(栄養の目標)」こそ
人間の生理に則した「栄養学の正論」である
と考えられます。
欧米食の増加が糖尿病などを生んだ
日本における、1911年から2005年までの食生活の変化を示したものがある。
引用:栄養面から見た日本的特質【表5】:農林水産省
1950年代中盤から1970年代前半まで
日本経済が年率10%前後の成長を遂げた「高度経済成長期」。
朝鮮戦争(1950年~1953年)による特需を契機にして
日本経済が1955年頃には戦前の水準までに復興。
1968年にはGNPが世界の資本主義国中第2位にまで成長。
この経済成長に伴って
国民のタンパク質摂取量
すなわち
肉類
鶏卵
牛乳・乳製品
魚介類の供給量
も急速に増加しました。
それに反比例するかのように
米・芋類の消費量が1910年代の半分以下になっています。
こうやってデータで見るとよくわかる。
日本人の食生活は戦後1950年代から
急激に変化していたということです。
1950年~2000年で
米の摂取量は約半分
芋類の摂取量は約10分の1に激減。
つまり、「糖質」の摂取量は激減しているわけです。
逆に
肉の摂取量は約9倍
卵の摂取量は約7倍
牛乳の摂取量は約19倍
に激増している。
1945年終戦直後は
日本に数百人しかいなかったとされる糖尿病患者が
今では、予備軍も含めて2300万人もいるというのだから
糖尿病増加の原因は
糖質や炭水化物にあるのではないことは
このデータで明らですね。
肉、卵、牛乳、バター、マヨネーズなどに代表される
高脂肪(=高カロリー)食の摂取増加と
筋肉労働やウォーキングなどの運動が不足することによる
エネルギー消費の減少が原因であると考えられます。
この食生活の欧米化は
日本人のガンのタイプを欧米型のガンに変えたし
脳卒中のタイプも脳出血から脳梗塞という欧米型の脳卒中に変えた。
イヌイット人が移住後に血栓症になったのはなぜか?
グリーンランドのイヌイット人。
オットセイやアシカ、クジラの肉などを主食にしている。
野菜や果物などはほとんど食べず。
デンマークに移住すると、肉の摂取量は激減するのに
パン、ケーキ、チョコレートなどの糖分を食べ出すことにより
心筋梗塞、脳梗塞などの血栓症にかかる人が増加するというのは事実だ。
しかし、その原因は糖質食にあるのではない。
グリーンランドで食べるオットセイ・アシカ・クジラなどの海獣の肉には
魚に含まれる「EPA」や「DHA」などの「不飽和脂肪酸」
エビ、カニ、イカ、タコ、貝などの魚介類に含まれる
遊離アミノ酸の「タウリン」が多く含まれている。
EPA・DHA・タウリンは
血管を拡張し
血小板が集まって固まるのを抑制して
血液をサラサラにし
高血圧や血栓症(心筋梗塞や脳梗塞)を防いでくれる。
デンマーク人をはじめ、ヨーロッパ人が食べている
牛
豚などの肉
バター
マヨネーズ
などには、血栓形成を促す飽和脂肪酸が多く含まれている。
よって、デンマークに移住後のイヌイット人の
心筋梗塞、脳梗塞の発生率上昇は「糖質」にあるのではなく
肉
卵
牛乳
バターなどの欧米食に多く含まれている
「飽和脂肪酸」にある。
糖質制限で痩せるワケ
細胞にとって唯一のエネルギー源の糖が
血中に存在しなくなると
皮下や内蔵に蓄えられている中性脂肪が
肝臓で分解されてケトン体になり
糖に代わって緊急・異常事態下の細胞のエネルギー源になる。
この糖質制限が長く続くと
当然、中性脂肪は
体内でどんどん消費されるので
「減量」ができ
肥満でひき起こされる
糖尿病
高血圧
動脈硬化
脂肪肝
痛風
などが劇的に改善される。
そのため、糖質制限食は
「食べすぎ」「肥満」による
生活習慣に苦しむ現代人にとっては
まさに救世主ってなわけです。
つまり、肥満による病気で悩んでいる人が
「糖質制限」を実行して減量することによって
病気を改善させるための
「一時的ショック療法」としての糖質制限食なら
問題ないかもしれない。
「糖質制限食」3つの問題点
①:酸血症で意識不明になる危険性がある
人体60億個の細胞
生命にとって最も大切な栄養素である
糖の摂取を極端に制限すると
細胞は飢餓状態に陥る。
その証拠に、糖質制限食にすると
断食や飢餓のときに出現するケトン体が
血液中に多くなり、酸血症となり
時として生命に危険を及ぼす。
酸血症(ケトアシドーシス)とは、血液が酸優位になった状態。一般に血液は酸と塩基が平衡を保っているが、少しでも酸性になると、身体の調節が侵される。嘔吐、下痢、糖尿病、呼吸不全、胃疾患などに見られる。
②:肝機能障害、腎機能障害を誘発する
糖質制限食にすると
必然的にたんぱく質・脂肪の摂取量が増加する。
その結果
動脈硬化
脳梗塞
心筋梗塞
の諸悪の根源となる飽和脂肪酸や塩分の摂取量が増え
炭水化物食品に多く含まれる食物繊維やビタミン類、ミネラル類の不足に陥る。
たんぱく質の分解産物は、尿素。
腎臓から尿として排泄されるが
たんぱく質の過剰摂取は
腎臓に負担をかけ
腎機能を障害する可能性が高くなる。
高タンパク食は、腸内でアミン、アンモニア、スカトール、インドールなどの猛毒物質を作り出す。
それらを解毒するのが肝臓なので
肝臓に負担がかかる。
さらに「糖質制限食」をすると
皮下や内臓に蓄えられている中性脂肪が
肝臓でケトン体に作りかえられて
糖に代わるカロリー源になる。
この作業でも肝臓は負担を強いられている。
よって、肝炎、肝臓ガンなどの肝臓病発症の危険性が高まる。
③:脳卒中、心筋梗塞などの危険性、死亡率が上がる
「糖質制限食」の危険性が
米国の名門ハーバード大学からも発表されている。
「糖質制限」をし
高タンパク・高脂肪をしっかり摂る「糖質制限食」を20年間続けると
逆に「糖尿病」の発症率が高まったという。
そのうえ、赤身の肉が腸内で消化された後に発生する
トリメチルアミンーNーオキシドが
心筋梗塞の発症を促すという。
日本でも「糖質制限食」を
「5年以上続けると、死亡率が高まる」と
国立国際医療センター病院の
糖尿病・代謝・内分泌科の研究で明らかになった。
「糖質制限食」3つの問題点
①酸血症で意識不明になる危険性がある。
②肝機能障害、腎機能障害を誘発する。
③脳卒中、心筋梗塞などの危険性、死亡率が上がる。
日本糖尿病学会が
「現時点では、糖尿病患者に糖質制限食は勧められない」(2013年3月)
との見解を発表した。
当然である。
「糖」は生命にとっての最重要物質である。
日本の糖尿病学会が2013年に発表した
「新しいガイドライン」では
「三大栄養素の配分」は
「炭水化物は摂取エネルギー量の50%以上で、60%を超えない範囲とする」としている。
厚生労働省や日本糖尿病学会が示している指標こそ
人間の生理を考えた場合の的を射た結論と言っていい。
以上、maruでした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?