見出し画像

ついついやってしまう無駄な作業を、やめられるかどうか、考えてみる。

こんにちは、きくちきよみと申します。
税理士です。

昨日は1月31日、法定調書合計表・償却資産申告書の提出期限日でした。私の場合、税務書類の期限日とその前日は、必ず「業務完了パトロール(=すべての業務が完了している報告を受けていても、改めて完了しているか自分で資料を見て確認する作業)」をしてしまいます。このような、「重複していて無駄な気がするけど、ついついやってしまうこと」をどこまで省けるか、考えてみたいと思います。


業務上、求められている作業かどうか。

まずは、業務上求められている作業かどうか、というのがポイントになると思います。

・チームで決まっている作業
・上長からの依頼に基づく作業
・顧客、取引先からの依頼に基づく作業

書いてみると簡単に見えますが、経理マネージャーやひとり経理など、ある程度裁量を持って自分で自分の作業を決められる人にとっては、「業務上、求められているかどうか」という判断は難しくなると思います。

もしその作業を省いたら、どうなるか。

それでは、自分の作業を自分で決められる人にとっては、どのように判断したら良いでしょうか。

それは、「もしその作業を省いたら、どのような影響が出るか」ということになると思います。

・その作業を省くと、大きなミスが発見できない(最悪、〇〇円の訴訟になる可能性がある)
・この作業により、実際に過去にミスを発見したことがある

ある程度の理由があってやっていることなので、なかなか省くことは難しい、という判断になりがちだと思います。私の「業務完了パトロール」も、これをやめてみたことがありますが、夜、落ち着かなくなり、何も手がつかなくなりました。結局、期限日の23時にオフィスに戻ってパトロールを済ませてから帰宅したことがあります。

そうすると、何となく無駄かもしれないことはやめられなくなり、振り出しに戻ってしまうことになります。

別の作業で代替できないか。

このような場合、「別の作業で代替できないか」という検討が必要になります。

経理現場に伺うと、未だに電卓がデスクに置いてあり、数字の検証作業に利用されていることがあります。

そもそものデータはエクセルという超優秀計算ソフトで作っていて、それを印刷したものを人間が電卓で検証する、という非常に回りくどいやり方なのですが、「エクセルの合計範囲が誤っていることがある」「端数処理がきれいにされていないことがある」という理由で、「電卓による検証が必要」という上長の判断があると、なかなか現場は変わりません。

このような場合、エクセルの数式の検証をし、エクセルの利用方法を指導するのが正しいと思うのですが、実際はなかなかやめられない、ということがあると思います。上長自身が考え方を変えないとスタッフは言い出しずらいので、自分でルールを決められる立場にある人は、常に、「他の効率的な方法はないか」という自問自答が常に必要になるものと思います。

ついついやってしまう、その作業。

私の「業務完了パトロール」はまだやめられていませんが、これも、チェックリストの更新とエビデンス資料の明確化で、できるだけやめる方向に進めたいと思っています。

よろしければ、自分が「ついついやってしまう、無駄に見えること」を見直してみてはいかがでしょうか。