見出し画像

目的に到達できる情報をつかむ方法

知らない事を調べる時にどの様な手段を取るだろうか。
・本を読む
・人に聞く
・インターネットで探す
等...

読む、聞く、話すとはよく言ったものだが今はインターネットで探すという便利な手段がある。情報の波に飲まれどうやって情報を精査し、自分のものにするか参考にして欲しい。
従来の情報収集法である"本を読んだり人に聞く"のは情報を入手するのに長所と短所がある。

本を読む
-長所 自分と出会ったことのない情報が手に入る。メモ、付箋等の紙ならではのアナログアクセスが可能
-短所 内容が自分の求めるものとマッチしているか事前に確認が必要(ネットの書評だけで購入判断に影響を与える)

人に聞く
-長所 相手からダイレクトに情報を貰える為、取り込むのが容易。咀嚼したり、分かり易く教えて貰うことが出来る
-短所 情報にバイアスが掛かるため総合判断は自身が行う。ネットワークが無いと情報が手に入らない

情報過多の時代にどうやって目的の情報に到達するか
インターネットが普及した今ではありとあらゆる情報が手に入る。
一方で、発信者が多くなる事によりバイアスが掛かった情報が多数存在する。これは人に聞く事でも同じことだが発信者の信用や背景が分からない場合は情報に対する見極めが重要となる。
ひどい場合は前述の様に情報の波に飲まれて何が正解か分からなくなることもある。
探し方が良くない人はこのパターンが多い。

私のアプローチは基本的に以下の通り

・目的の情報に自分がどれだけの距離があるかを理解する
 自分が分かっている事と分からない事の切り分けを行った上で、今まで持っている情報の積み上げを頭の中でまとめる。

・目的に到達するためのキーワードを探す
 これから取りに行く情報にダイレクトにアクセスして、自身の知識とのギャップを解析し差分を理解する。
 最終目的となる情報に対してギャップとなるキーワードを調べて本質的な理解を目指す。

・キーワードに付随する言葉と自分が知っている知識を連動させる
 新しい情報を理解することは相手に説明出来るようになれば合格と考える。そのために今までの自身の理解と新情報を結び付けて説明できるようになる。

道筋を立てて物事を調べる能力が求められる時代
最近、学生と知らない事に対してどのようにアプローチしているか話す機会があり、彼らなりの思考を見てとても参考になった出来事がある。

彼らには難易度が高いAIに関する演習テーマを提示した。前提の知識が無いで周辺知識と、最終到達点、それに結び付くキーワードを与えた。
私自身もそのテーマを単独で出来るレベルではないと感じていたので複数人で出来る内容とした。
数週間後、彼らから問題解決が出来ず迷宮入りしてしまったと連絡があった。私はどの様なプロセスで迷宮に入ってしまったかを聞いてみた。
(プロセスを相手に説明するスキルは自身がどの立ち位置にいるかを説明できること等しいので説明出来なければ本当にハマっている事になる。)
彼らは自信無さそうに説明を始める。私は受動的に説明を聞くだけで否定も肯定もせずに説明を聞いている。
説明を聞く中で、彼らの中で目的を達成するための手段が一つしかなく、その手段をひたすら探すというループに入っていることが分かった。

ここで彼らに疑問を呈してみた。最終到達点に結び付くキーワードをいくつか提示したが、全て調べた上で1つの手段を見出したのが結果なのかと。
彼らからは全て探してはおらず、1つの手段ありきで探していると説明し、他の方法をどう探したら良いのか分からないと言っている。
私も答えを知っている訳ではないが、例えばWeb検索する際のキーワードをどの程度の範囲で調べたか聞いてみた。結果は狭いエリアで調べている事だけだった。

世代間のギャップがあるかもしれないが、彼らはパソコンで多量の情報にアクセスし、それを取捨選択する活動が出来ていなかったのではないかと感じた。
これは経験による要因もあるが、スマホが前提で育った環境だとシンプルな答えを求めに行く傾向があるのではないかと推察している。
例えばGoogle検索はキーワードを入れてスペースを入れると複数の組み合わせで検索結果を出してくる。この結果に満足できなければ別の推奨ワードを使って調べることも可能だがこの機能を知らないか、知らないワードが出た時にそれを弾いてしまった可能性がある。

私は、本来の目的を達するために手段を導出し、その各手段の中から課題解決の可能性を探るように説明してみた。
後日彼らは多方面からのアプローチを始め、本質的な課題解決のために何か自分たちに欠けているかを問い掛けながら情報を掴む作業に取り掛かった。

本質を掴むために自分の現状を把握し、理解できるエリアを広げ、目的を導き出す。
最短距離で答えを示す方法があふれる中で自分なりに最適な組み合わせを作り出す能力が求められる時代だと私は考える。

同じ情報源に慣れると進化が止まる
情報過多の時代には自分で情報を探すことが容易となり、その情報そのものの判断に個人の能力や価値が見出される時代になった。
何もしないでも情報が一方通行でシャワーの様に降り注ぐ現代には常にアップデートすることが求められる。また、情報をまとめ、自分なりに処理をすることによって理解を深めるチャンスであるとも言える。
自分自身が常に進化を遂げるために情報源を絞らないで受け止め、処理することが必要だ。

皆さんも日々の生活の中で、垂れ流しの情報から世界がどう変わり、どこへ向かって行くのかを考えてみるとまた世界が広がるのではないだろうか。

私がnoteで発信しようと思ったのも、少しの情報を自分の中で咀嚼した結果の一歩から始まったのだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?