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【世界幸福度レポート #3】子どもと若者の幸福度: グローバルな課題と対策

こんにちは!
「今どきの若者は…」なんて言葉、よく耳にしますよね。でも、本当に今の若者は不幸なのでしょうか?それとも、単に大人の思い込み?

実は、この疑問に対する答えが、最新の「World Happiness Report 2024」で明らかになってきています。特に10-24歳の若者たちの幸福度について、かなりショッキングな事実が浮かび上がってきたんです。

※参考
World Happiness Report 2024


10-24歳の幸福度、その衝撃の実態

まず、グローバルな傾向から見てみましょう。

  1. 全般的に、10-24歳の幸福度は25歳以上の大人より高い。

  2. ただし、この差は縮まりつつある。特に西ヨーロッパと北米で顕著。

  3. 驚くべきことに、北米では若者の幸福度が大人を下回る逆転現象が起きている。

つまり、「若いほど幸せ」という常識が、今まさに覆されつつあるんです。

特に衝撃的なのが、2006年から2019年にかけての変化。多くの地域で若者の幸福度は上昇傾向にあったのに、北米、西ヨーロッパ、中東・北アフリカ、南アジアでは低下しているんです。

これ、単なる偶然の現象じゃありません。むしろ、社会の大きな構造変化を反映している可能性が高いんです。

教育、社会環境、経済状況:三つ巴の影響

では、なぜこんな現象が起きているのか。研究者たちは、主に三つの要因に注目しています。

  1. 教育:

    • プラス面:教育機会の拡大

    • マイナス面:学歴インフレ、過度な競争ストレス

  2. 社会環境:

    • プラス面:情報アクセスの向上、多様性の受容

    • マイナス面:SNSによる比較ストレス、孤独感の増大

  3. 経済状況:

    • プラス面:新たな経済機会(ギグエコノミーなど)

    • マイナス面:所得格差の拡大、将来の経済不安

特に注目したいのが、これらの要因の「相乗効果」。例えば、教育を受けても良い仕事に就けない。SNSで「華やかな人生」を見せつけられるのに、自分は経済的に厳しい。こういった複合的な要因が、若者の幸福度を押し下げているんです。

データが語る、意外な事実

ここで、ちょっと意外なデータをご紹介。

  • 低・中所得国の若者の方が、高所得国の若者より幸福度が高い傾向にある。

  • 教育レベルと幸福度の関係は、必ずしも比例しない。

  • SNSの使用時間と幸福度には、明確な負の相関がある。

これ、どう解釈すればいいんでしょう?

一つの仮説は、「期待値の罠」。豊かな国の若者ほど、高い期待を抱きがち。でも、現実はその期待に追いつかない。その落差が、幸福度を下げているのかもしれません。

日本の若者、その複雑な現実

さて、日本の若者はどうでしょう。

実は、日本の10-24歳の幸福度は、グローバル平均をやや下回っています。特に、以下の点が気になります:

  1. 教育に対するプレッシャーが極めて高い

  2. 将来の経済不安が強い

  3. 「空気を読む」文化によるストレス

特に注目したいのが、年齢による変化。日本の場合、10代後半から20代前半にかけて幸福度が急落する傾向があるんです。これ、受験や就職という人生の大きな転換期と重なっているんですよね。

幸福度向上のための政策提言

では、こういった状況を改善するには、どんな対策が考えられるでしょうか。

  1. 教育改革:

    • 競争だけでなく、協調性やクリエイティビティを重視したカリキュラム

    • キャリア教育の強化:「やりたいこと」と「できること」のマッチング支援

  2. メンタルヘルスケア:

    • 学校や職場でのカウンセリング体制の強化

    • デジタルデトックスの推奨:SNS依存からの脱却支援

  3. 経済支援:

    • 若者向け住宅支援や奨学金制度の拡充

    • 「ギャップイヤー」制度の導入:進学・就職前の自己探求期間の奨励

  4. 社会参画促進:

    • 若者の政策決定プロセスへの参加機会拡大

    • 世代間交流プログラムの推進:高齢者の知恵と若者の発想の融合

特に重要なのは、これらの政策を「上から目線」で押し付けるのではなく、若者自身を巻き込んで策定すること。彼らの声に真剣に耳を傾け、共に解決策を探ることが重要です。

若者の幸福:社会変革の鍵

ここまで見てきて、一つ明らかなことがあります。それは、「若者の幸福」という課題が、実は社会全体の課題を映し出しているということ。

若者の幸福度低下は、単に「若者の問題」ではありません。むしろ、社会の価値観や構造の変化を如実に反映しているんです。だからこそ、この問題に取り組むことは、社会全体の幸福度を上げることにつながるんです。

個人的には、こんなアプローチが必要だと考えています:

  1. 世代間対話の促進:若者と他世代が互いの価値観を理解し合う場の創出

  2. 柔軟な成功定義:画一的な「成功」概念からの脱却と多様なライフパスの許容

  3. デジタル・ウェルビーイング:テクノロジーを幸福増進のツールとして活用

これらは、若者特有の課題に見えて、実は社会全体の在り方を問い直すきっかけになるんです。

みなさんはどう思いますか?自分の若い頃と比べて、今の若者の環境はどう変わったと感じますか?そして、若者の幸福度を上げるために、自分には何ができそうですか?

若者の幸福は、その国の未来を占う重要な指標です。彼らの声に耳を傾け、共に新しい社会のあり方を模索していく。そんな世代を超えた対話と協働が、今まさに求められているんじゃないでしょうか。結局のところ、若者の幸福を追求することは、私たち全員にとってより良い社会を作ることにつながるのです。


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